プライムニュース 毎週月曜~金曜よる8:00~9:55(生放送)

テキストアーカイブ

2014年10月3日(金)
地方創生は生存競争か 高市総務相に問う覚悟

ゲスト

高市早苗
総務大臣 自由民主党衆議院議員(前半)
河村建夫
自由民主党地方創生実行統合本部長 衆議院議員(後半)
木村俊昭
日本青年会議所地域プロデューサー育成塾塾長

地方創生国会にどう臨む
遠藤キャスター
「今週開会した臨時国会ですが、安倍総理が地方創生国会と位置づけていますが、高市さんは総務大臣としての初めての国会にどう臨んでいますか?」
高市総務相
「まず地方創生国会ということで、出てくる法律案があります。まち・ひと・しごと創生法案と言うのですが、まちというのは国民1人1人が安心して豊かに暮らせる地方をつくろうと。それから、ひとは何と言っても、木村さんのご専門ですけれど、ひとが宝ですよね。しっかりとした人材力を確保していく、育てていくと。仕事、働く場所もなければいけませんから。まち・ひと・しごと、これをしっかりとつくりあげていくために、組閣の日の9月3日に安倍総理が本部長で、副本部長が官房長官と石破大臣で、私ら本部員ですが、まち・ひと・しごと創生本部ができた。創生本部の位置づけが法律案に書いてあって、国としては年末までに戦略をきちんとつくる。できたら、地方にもつくってくださいよと。これは努力目標ですが、こういう割と枠組み的な法律案が提出されましたので、まずはこれをしっかりと成立させることです。総務大臣としてはということですが、今回本部ができたことで、完全に役所の縦割りを排して、協力しあえるところは、コラボレーションしていくということですから。しかしながら、今回の改造内閣が発足したのは、9月3日ということは、8月末で概算要求を各省が出しちゃっている。そうすると、いろんな補助金制度とか、いろんなものを要求しているんだけれども、目的がだぶっちゃうようなものは固めていって。また、地方でもっと自由に使えるお金をしっかりと確保していく。こういったことですから、年末の予算編成に向け、この見直しという作業は一番しんどいだろうなと思っています」

地方経済の好循環をどう促す
遠藤キャスター
「安倍政権の地方創生の方針を受けて、総務省は8月の概算要求項目で、まち・ひと・しごと創生関連として、6つの項目を挙げました。中でも活力ある地域づくりを通じた新しい成長の実現。2つ目が新たなイノベーションを創出するICT、つまり、情報通信技術を活用した、成長戦略の推進。この2つが大きな柱として掲げられていますが、その1つ目、活力ある地域づくりを通じた新しい成長の実現の方策を見ていきたいと思います。高市さんはこれら地方の自立を進めて、経済の好循環を促す政策については、特に、どのような点を重視されていますか?」
高市総務相
「1つ目の、地域の元気創造プランですけど、まずローカル一番プロジェクトというのがあって、産学金官で、金というのは地域の金融機関ですが、地域の金融機関がしっかり融資をできるような事業、目利きをしていただいたうえで。地域での雇用吸収力が大きい事業。もう1つは、地元の原材料を活用するようなもの。こういったことを、ポイントにしまして、全国で新しい事業を立ち上げようというものですね。これは本当に地域で知恵を絞っていただかなくてはいけないのですが、安倍内閣の、一昨年の政権交代の時に私達が自民党の公約に書いていました、産業競争力強化法を活かしたプロジェクトですね」

活力ある地域づくりとは
反町キャスター
「全体のイメージとして、中央主導か、地方の自立かという、二元論で話をするのはちょっと危険だとは思うのですが、高市さんの気持ちとしては、地方の自立を進めるための中央主導みたいな話を、よくわからなくなってしまうんですが、イメージとしてどちらを軸にやっていく。そのへんのところは何かありますか?」
高市総務相
「私は、地方のことはそこに住んでいる地方の人が、一番よくわかっていると思うんです。この間からちょっと一部、石破大臣の発言で、誤解が生じたかもしれないというのは、国の公務員を地方に送りますという、あれは地方に人材がいないから、国の公務員を送るというよりはむしろ、私から見たら、地方に出ていただいて本当にその地域によって全部違うのですから、条件も。考えていることも、持っている資産も違いますから、その地域資源が何であって、それぞれの地域によってどういう課題があって、そのために、どのような人達が努力していて、国はそれを応援するために何をすればいいか。むしろ国家公務員がしっかりと学んで帰ってきてくれる。そういった感覚ですね。だから、地域の資源を活用し、地域の金融機関が融資をするということは地域でプロジェクトを立ち上げてもらう。国はそれをあと押しする。こういうことだと思います」

女性の活用を促すテレワークとは
遠藤キャスター
「総務省が進める地方創生、2本目の柱が、新たなイノベーションを創出するICT(情報通信技術)を活用した成長戦略の推進ですが、その内容はICTによる地域の活性化、農業、教育、防災、交通といったICTによる、地域の成長などです。2つ目が、地域のICT基盤整備、インフラの整備ですね。医療、福祉、教育分野といった高度な公共アプリケーションの導入など。3つ目が、ICTを活用した新たなワークスタイルの実現で、女性の活躍を促すサポート拡充など、中でもテレワークというものが重要になってくるということですが、高市さん、このテレワークというのがいったい何で、それがどう役立つのかというのは?」
高市総務相
「テレというのは離れているで、ワークは働くなんですね。離れたところ、時間や場所を選ばずに働ける。主に、その場合、情報通信機器が使われるんですけれども、自宅にいながらとか、自宅近くで、会社とやり取りをしながら仕事ができる。あと離島や山間でも、たとえば、県の仕事を山間部の村に発注するということもできますね。だから、私はテレワークがライフワークの1つですけれども、子育て中の女性が、お子さんが寝ている間の数時間、働くことができる。また、一時、育児休業で仕事を離れられた科学者も、また、職場復帰に向けて、最新の治験を手に入れながらやりとりできるとか」
反町キャスター
「ITを活用した遠隔地勤務かなというイメージで聞いていたのですが、日本でそれが広がりにくいとすれば、その障害は何ですか?」
高市総務相
「いくつかあると思うんですね。1つは、田舎の方に行きますとまだまだ基盤整備ができていなかったというのがある。現在たいぶ基盤整備が進んできています。あと地域でどの程度のスキルを持った人が、どこにいるかという情報が集約されていないと。発注してくれる企業は結構あります。それをコーディネートしてくれる機関もあるのですが、それと地域の人材をうまくマッチングできていない。それから、労働法制がちょっと古かった、運用が。これは、私がまだ大臣になる前、今年の春の予算委員会で、当時の、田村厚生労働大臣に、だいたい育児休業を取っている間、育児休業給付を受けられるのは、月10日以内しか働けないと。月に10日ずつテレワークを、たとえば、1日8時間10日、ぴったりしか働いてくれない人よりも、1日4時間ずつ20日働いてくれる人の方が、継続的な仕事を企業も頼みやすいし、働く方もせっかく育休をとっているのですから、子供がちょっと寝ている間とか、そういう時間で1日4時間働ける。ただ、月10日という、古い考え方ではなく、月80時間以内で育児休業法OKですとした方が、皆は仕事を続けられるではないですか。だから、それは別に法律を変えないでも、労働法制の運用の部分ですので、変えてくださいということ言いましたら、田村大臣が10月頃から変えますと約束してくれたので、いよいよ変わると思います」
反町キャスター
「テレワークについて、木村さんはいかがですか?」
木村氏
「私の出身の遠軽という町がありまして、その隣町、北見市、大臣はご存じだと思うんですけれども、北見市に田澤由利さんという方がいまして、熱心にずっと以前からテレワークの話をしていたんですね。遠隔地であっても働く場をつくっていくし、自分のやりたい時にできるという環境をつくりたい。私自身感じているのは、地域の中で年配者の方々が、70代とか、80代の方々は、通常はやろうとはしないんです。ICTは何だという話。その方々ができれば、実際にやったことですけれど、集まっていただいて、その方々が指導者になって、私もこんなに苦労したのだからやってみないかと言われたら、ほっとするんですね。なかなか難しいねと言われた時に、私は3か月かかったよと。あなたは見どころあるから2か月でできるよと言われたら、やろうかなということで広がっていくと。そうすると、おじいちゃん、おばあちゃんも、お父さん、お母さんも、近所の皆も一緒になって、そういうのを大切に、地域の、いわゆる産業興しということでやろうよとなった時に、そこの盛り上げはいいやり方だと思っているんですね」

ICT活用に向けた課題とは
遠藤キャスター
「一番、最初に教える立場の年配者をどうやって増やしていけばいいのでしょうか?」
木村氏
「たとえば、北海道だとシニアネットというのが組織されています。札幌で組織され、小樽で組織された時に、お手伝いをさせていただいたんですけれど、これはきっとその方々が年配の方々で、いや、ちょっと私は無理です、と言った方々を、しっかり一緒になってやろうという形で広がっていったわけです。現在182組織で広がっているんです」
反町キャスター
「その人づくりは総務省の仕事ですか?それとも、別の厚労省とか」
高市総務相
「人材育成というはそこのところは総務省でできます。応援できます。基盤整備もそうですけれどもね。あとICTの可能性というのは、これから地方に住みましょうよといっても、皆不安なのは、そこで、たとえば、教育の機会があるのか、子供の教育の機会があるのかとか、医療や介護の体制がちゃんと整っているのかとか、そういったことはすごく不安だし、あとお仕事がちゃんとあるのか。でも、ICT活用して、これからいろんなことできる時代ですよね。だって、農業だって本当にICTで、いろんな温度調整とか、管理もしながら、それから、気象情報も加味しながら、非常に先進的な農家のノウハウも、市場の動向もICTを通じて、いつ市場に出せば、一番高く売れるかとやっていますよね。ちょうど今回、創生本部で各省の縦割りを取っ払ってという話になりましたので。総務省のICT政策と農林水産省で売り出す話もいろいろ販路の開拓の話もできますから、そういったところが一緒にやっていける。教育だって大手の学習塾でもパソコンで山村の村にいても講義は受けられるわけですよね。それから、防災。これもICTを使ったらはやく1軒1軒のお宅に情報が行きますよね、避難してくださいとか。現在はちょっと、避難をせずに待機してくださいとか。これも高齢者にも使いやすい形。あと交通システムですね。ITS(高度道路交通システム)というのが進んでいますね。だから、すごくいろんな可能性があっていろんなインフラが劣化している。こういう状況もICTでチェックをして、効率的に修繕していく。だから、私はこれが地方が元気になるために大事な政策だと思いますね」

地方創生を進める組織
遠藤キャスター
「地方創生を進める、安倍政権の推進力となる組織。政府には、まち・ひと・しごと創生本部が置かれ、本部長は安倍総理大臣、副本部長に地方創生担当大臣の石破氏と内閣官房長官の菅氏。本部員は高市総務大臣はじめ、全閣僚が所属しています。一方で、自民党の方には地方創生実行統合本部が置かれ、河村元官房長官が本部長に就任されています。高市さんは各省庁の役割分担というのをどう考えていますか?」
高市総務相
「今回のこの取り組みは各省庁の垣根を取っ払って、無駄は排するで、より効果的にコラボレーションも可能にしていく、そういう取り組みだと思います」
反町キャスター
「創生という字を最初に見た時に、1988年の竹下内閣ですよ、ふるさと創生という同じ文字ですよね。あの時も各自治体に1億円という形でやったりして、そのふるさと創生と、創生という文字が思い浮かんで、現在から26年前ですよ。でも、26年経っても未だに創生という文字が使われるということは、その間、30年経っても、まだ地方活性化というのはできていないから、この地方創生という文字が使われているのではないか。地方再生が未だに言われているというのは、つまり、30年、再生していないからこうなっているのではないか。東京一極集中とか、地方の人口問題というのは、あの頃から言われて未だに解決していないではないかという前提で、何でこれまでうまくいかなかったのですか?」
高市総務相
「何でうまくいかなかったのかと言ったら、どちらかと言えば国から一律に、同じような補助金をはいはいと渡しているようなことをやっていたから、うまくいかなかったので、むしろ地方のそういう資源を活かしたところにしっかり予算をつけていく。また、応援していくということをやるべきでしょうね」
反町キャスター
「人口問題、地方の人口減少というのもテーマだと思うんですけれども、人口問題、地方自治体の人口、地方の人口を増やすにはどうしたらいいのか。この難しい問題も総務省の取り組みも1つだと思うのですが、これは何か打つ手というのは、ありますか?今日お聞きしたようなものも1つずつ積み上げていく?」
高市総務相
「そうでしょうね。だって、潜在的に、地方に将来住みたいと思ってくれている東京都の人がたくさんいるということ、4割もいるということは、それだったら、その地方の情報を、ワンストップのポータルサイトもつくって、地方が情報発信できる場所もつくり、合同で、こんなにうちの地方はいいんだよ、と売り込みの場もつくり、できるだけ移住したいという人には、していただく。地域興しの協力隊だと思うんですけれども、あれも若い方々が1年から3年ぐらい、400万円ぐらいのお金を、生活費だけでなくて、プラス活動費もあるわけですので、それをやってもらいながら、地域でいろんなことに取り組んでくれている、農林水産業の手伝いや、何か新しい地域の特産品つくるとか。若い方の知恵ってすごいです。でも、私達はおばさんになってきたらあまり動いていないですけれど。若い人というのはすごいですよ。その方々のうち、4割が女性で、終わった後、6割が地域に住んでくれているんです。そこでまた好きな人ができ、結婚して、子供を産んで、世帯を持ってもらうというのが広がっていくと元気になります。若々しい力が人材として地域に入ってきて、幸せになってくれるといいですよね」

高市早苗 総務大臣の提言:『ローカルプライド』
高市総務相
「それぞれの地方にプライド、誇りを持って、良さを見つけ、育ててほしいと思っています。私も奈良県民ですから、それは京都から上から目線で見られて…」
反町キャスター
「京都とはそういう関係ですか。私は横浜だからよくわからないのですが」
高市総務相
「そうですか。横浜と埼玉の問題とかいろいろあるでしょう。何となく京都人からは…だけど、奈良県民としての誇りがあって、奈良にはこんないいところがあるとか、観光客でも通は奈良に来るよねとか。そういうプライドがあるんです。それを爆発させる。奈良県民は、引っ込み事案で奥ゆかしいから、これまでそういうアピールが足りなかったけれども、これからどんどんプライドを持って攻めていく。しっかり人を呼び込む、お金を呼び込むことをやっていきたいですね」
反町キャスター
「東京一極集中に対するアンチの考え方だという意味ですか?東京に行けば何とかなるとか、大阪に行けば何とかしようということを考えないようにしたい?」
高市総務相
「それはちょっと古いよね。昔、東京に来たら夢が叶うようなイメージありましたけれど、最近どちらかと言えば、地方でまったり過ごしたいなと思いますね、私は」

地方創生…自民党の役割とは
遠藤キャスター
「地方創生実行統合本部の役割は?」
河村議員
「日本創成会議から、消滅可能性都市に半分の都市がなるというショッキングな報告があったんです。これを契機にし、むしろ逆バネにして地方をつくっていかなければいかん。これもう待ったなしという思いです。政府の方は政府を上げての体制があるようですが、ここでおそらく理念的な、いろんな基本的な法律も出ていますから、地域再生法の改正とか、まち・ひと・しごと創生法案出ていますから、基本的なことはくるだろうと。しかし、実行部隊は我々だと。こういう思いですが、もちろん、石破創生大臣にもいろんなアイデアがあるでしょうし、政府のような取り組みもあるでしょう。そういうものと一体になって、我々の方から提言をしていくという姿勢が必要だろうと思っています。そこで敢えて実行統合本部長という名前にしたのもちょっと堅いんですけれどね。ゆったりはしておれないと。危機感を持っていこうと。我々としては、党の組織もあるし、地方に議員もいるから、地方の声をしっかり吸収して、地方の皆さんにも一緒になって考えてもらう、そういう姿勢でいこうと」

“脱バラマキ”“縦割り掃除” 政府の方針をどう見る
河村議員
「今回政府が言っている基本方針というのは、地方創成会議が言っていることと方向は同じですけれども、地方が疲弊しているわけですから、地方に新しい人の流れをつくっていく。一方、東京一極集中をどうあらためるかという問題があります。そのためにどうしても仕事がいるわけで、そこで安心して働けるようにしなければいけないだろうということ。それでまた地域間の連携もいると。地域間お互いに連絡しあって20万の中枢都市構想と言いますか、そこを基準にして、地方に人を集めていくというのが基本方針ですよ。これに向かって現在から具体的にどうつくっていくか。それには人材づくり、そういうものが当然必要になっていきますよね。どうしても企業をどのように引っ張ってくるかとか、これをもっと…総理はよく異次元の発想と言われますが、思い切った税制を突っ込むとか、何かやってかないと。これまでのまさに田中内閣時代の日本列島改造論、あるいは大平さんの田園都市構想とかがありました。究極のばらまきとは言われましたけれども、ふるさと創生の竹下総理の時代。1つの知恵比べを競ったと思うんですね。そういう視点をもう一度、これはもう最後の、地方創生政策だという思いで国もあげるし、我々与党も、責任政党として一体で取り組もうというのが、今回の地方創生だと意識しています」

地方創生に向けて 地方を担う人材育成の必要性
遠藤キャスター
「どういった人材を育成しようとしているのですか?」
木村氏
「日本青年会議所のメンバーだけではなくて、日本青年会議所が主催し、地域で引き出し力、もしくはそこでリーダーシップを発揮できる人材を養成していきましょうということで、本来は2011年からスタートしようとの話だったのですが震災等もありまして2012年からスタートし、今年3年目ですね。3年目ということでスタートしたところです」
反町キャスター
「何を教えているのですか?皆さんは何を学んでいるのですか?」
木村氏
「1つは地域の現状というのを十分理解してるかどうかといったところです。と言いますのは、歴史があり、文化があり、そこに根づいた産業があると。本来地域を元気にするためには地元の基幹産業をいかに強くするかということです。最初に企業融資がくるわけではないです。地元の基幹産業をいかに強くするか。それには人材が必要です。あらゆる角度から、あらゆる視点から見られる人材が必要です。それに関連する起業、新しく業を起こせるかといったところですね。次に企業誘致といったところにくるのですけれど、まず順番をしっかり踏まえましょうと。農業を中心としているならば、農業の方々がどのように地域内で、部分的な個別の最も良い状況、最適化ではなく、全体の最適化、全体の最も良い状況に持っていくにはどうするかと。最適化に持っていくことによって、部分個別があるのだと。部分個別があって全体があるのではないんです。全体像があって、それでどのようにそれぞれのことにやっていくかと、そういうところをしっかりと一緒になって、現場を踏まえて、実学、現場の視点で学んでいきましょうと」
遠藤キャスター
「どうやって、誰が具体的に人材育成をするべきなのでしょうか?」
河村議員
「たとえば、山口県では県立大学の学生さんをそれぞれ地方に入れて、一緒に仕事をさせる。その人達が持っている若さ、行動力、そういうものと一緒に農業に入っていくとか、漁業に入っていくとか、そういうことを考えて、実際に特に中山間地域に入っていって、お年寄りと一緒に仕事をさせて、そのノウハウを学んでくる。それをまた次に活かせる方法というのを、県内の大学生を動員してやっているところであります。それから、国は若手官僚を地方に派遣する構想を出しましたね。山口県は既に県庁の若手が中山間に入ってやっている。既にそういう取り組みをやっています。こういう動きというのは1つの方法ですね。面白いことをいった人がいるのですが、地方は定職と言ったら公務員しかないと。だから、給料が安くていいから公務員をとってくれと。たとえば、半日公務員で働いたら、半日はそちらの仕事ができるとか。それをしっかりしたら、人はどんどん集まってくる、兼業公務員というのを認めてくれと。こう言った人がいました。これも発想の転換で異次元の発想ですよね。そうすると、100人しか入れないところ、200人雇えるではないか。そこへ寄ってくる。そういう形はできないだろうか、これもちょっと考えたらいいと思いますね」
反町キャスター
「自民党からの提案として出そうですか?」
河村議員
「現在からですね、これは。それができないと言うのであれば、特区でいいし、とにかく地方に人の流れをつくるというのですから、人が集まってこなければいかんと。そのためにはリーダーがいて新しい仕事をつくっていくというのも大事ですし、もう1つ、最近話題になった、若い坪内知佳さんという女性が漁師60人を束ねて、船団の連中と会社を興して、コンピュータを使って、スマートフォンを使って、捕れた魚を全部写真にして、送って、店を開拓しておいて、そこへ売り込むというやり方で倒産寸前の漁業を蘇らせたという話、現実に動いているわけですね。彼女は現在全国をまわって販路を開拓している。もともとコンサルタントをやっていたというのですが、30歳前の女性でそんなにがんばる人もいるので、これはリーダーが出ると活気がつく。そういう人材をつくって、地方へ出していく。こういうことも非常に大事だろうと思います」

自治体間の競争で地方は生き残れるのか
反町キャスター
「石破地方創生担当大臣の9月13日の金沢市での発言です。『地方から(具体案を)言ってくれば、人も出すし、お金も支援する。だけど北海道から九州、沖縄まで全部同じことはやりません。やる気も知恵もないところはごめんなさい』ということですが、きつい言い方にしか聞こえない」
河村議員
「地方を切り捨てるのかという人もいるかもわからないけど、しかし、モデル的なところにはその地域を引っ張っていってもらいたいし、しかし、それはうまくいけばそれを真似ることも大事なことですよね、また少し形を変えた形で。だから、まずは立派にやっているところにしっかり成功し、いわゆる社会的な人口を増やしていくなど、そういう実績を上げているところ。現在人口増やしているところ、そういうところにもっと人も出して、それをモデルにして、次に波及させるということですから、順番をつければ、そういうことになるという意味だと思います。これが地方を切り捨てるということにならないように気をつけなければいかんと思います。全体の底上げも必要だと思います。どこも地方はがんばっていますから。我々はこれまでの蓄積がいっぱいあります、町によって。我が党としては現在からふるさとフォーラムというのをやって、創生本部としては地方へ出て行って、いろんな意見を聞こうと。そこにはいろんな物語がありますから、しっかりと聞こうというので『まち・ひと・しごと・ものがたり』という、ふるさとフォーラムをやろうとしていますから。政府もいろいろやるでしょうし、政調もやるそうです。重複しないようにしながら、具体的にがんばっているところの意見を聞こうと。その物語をしっかりと語ってもらって、それをもっともっとあと押しをしようという考え方です」

自治体間の競争は必要なのか
遠藤キャスター
「地方創生はすぐには実現できない課題が多いと思いますが、成長戦略でスピード感を出していくためにはどうすればいいのでしょうか?」
河村議員
「政府には2050年に1億人口を割る、これを防ぎたいという長期計画があります。地方創生本部として、我々本部としてはオリンピックまでの5年、オリンピック後の5年というのを1つ視野に入れておかなければと思うんですね。しかし、急ぐと。雇用をどうつくっていくかということですから、企業等も、場所を選ばないような企業をもっと地方に移せないか、誘致できないか。ITのベンチャー企業とか、映像とか、デザイン会社とか、コンピュータを使って、そういうところに移せるはずなので、そういうことを企業に誘致していく。ベンチャー企業も集めて環境の良い地方に持っていくようなこと。それは税制をしっかりと優遇するという方法があるとは思いますが、そういう具体的なことを考えていかなければいかんだろうと。そういう点で、すぐやれるようなことを提示していく必要もあるのだろうと思います」
反町キャスター
「アベノミクスの第3の矢、成長戦略の柱と言うのに、地方創生は時間の流れが違うのではないですか?」
河村議員
「地方創生と成長戦略をそのまま結びつけるというのは、なかなか難しい点があると思います。アベノミクスは世界を席巻したと。しかし、地方に行けば…。ローカルアベノミクスをどうつくるかというのは安倍首相の原点にあるわけです。それに、人口減、消滅可能都市が出てきた。これをどうやっていくのかということですから、発想の転換、地球儀をひっくり返して見ようというぐらいの発想でやっていかなければいかんだろうと。思い切った税制を通さないと、ローカルアベノミクスは生まれてこない。ここがこれからの課題だろうと思います」

河村建夫 自由民主党地方創生実行統合本部長の提言:『待ったなし 地方創生 地方の雇用の場を!』
河村議員
「若い人達が東京一極集中をやめるにしても、働き場所がない。希望を持って結婚もできない。必ず言われるんです。だから、地方に働く場所をどうつくっていくかというアイデアをこれからしっかり出していかなければいかん。だから、まさに半分公務員、半分市民のような、そういう働き場所でもいいからやりたいという人が現実にいますからね。給料は低くてもいいからまず公務員として採用してくれと。身分が安定し、しっかり仕事もすると。農業にも入る、漁業にも入るというようなアイデアもあるのですが。それから、おそらく企業誘致となると、地方に行くメリットがなければいけませんから、そのメリットをどう与えるかと。それは税法を導入するというやり方。税調を持ち込むなど、いろいろなやり方があろうかと思いますが、当然雇用の場をつくって地方に人口を流していく。このことをまず考えないと地方の活性化はなかなか容易でないと思っています」

木村俊昭 日本青年会議所地域プロデューサー育成塾塾長の提言:『五感六育 対話の実現』
木村氏
「現在、夕張を、皆さん忘れてしまった方がいるかもしれません。今度は9月の23日に夕張に創業塾をつくったんですよね。3年間で10社会社を立ち上げようということで、宣言をしました。それで進めて、私も塾長をさせていただいているのですが、9月の23日には21人、集まっていただいてという中で、北海道は決して明るい兆しがあるわけではなくて、厳しい状況でもあると。その中で、室蘭市には買い物難民の方々がいる地区がありまして、ちょうど市役所のすぐ傍です。そこに商業の空きビルがあったんです。そこをどう再生していこうかと言った時に、五感六育をと。たとえば、食育というのがあります。木で木育というのがあります。遊びながら学ぶ遊育があります。健康の健育があります。働く職育というのがあります。知育があります。と言うような形で、6育をその地域の場所の中で実現し、コミュニケーションとコミュニティの形成の場をつくりましょうと。お互いに絆を持って、支え合って、時にはちょっと足が痛くなったと言ったら、私がついていってあげるよということで買い物に行っていただく。そういうところを今度は子供達が見ていると。小学校、中学校、高校の先生にも関わっていただきながら、子供達に伝えてもらうと。そういう環境を、それぞれの地域の中に実現していくということが、これから大事ではないかというのを実感していまして、五感六育、対話を大切にしていきましょうと。これをもう1度皆で考え、実践していきましょうと」