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2014年9月23日(火)
山口公明代表と新体制 共産書記局長の戦略は

ゲスト

山口那津男
公明党代表 参議院議員(前半)
山下芳生
日本共産党書記局長 参議院議員(後半)
伊藤惇夫
政治アナリスト

公明・山口代表に問う今後の戦略
島田キャスター
「公明党は一昨日、党大会を開きまして、山口代表の続投が承認されました。また執行部も新執行部としてそこで承認されました。代表は山口さん。幹事長、政調会長ともに留任で、井上さん、石井さんとなっていまして、国対委員長が新たに大口義徳さんとなりました」
反町キャスター
「井上幹事長が中道政党という言葉を使いました。中道と言う言葉は、久しぶりに聞いたような印象ですけれども、毎年、使われていたら、本当にごめんなさい。ただ、自公政権になる前は、中道勢力というと、公明、民社とか、よく言われていた時代の中道。その中道と同じ中道ですか。それとも今回、公明党が使っている中道というのは、何を意味しているのですか?」
山口代表
「今年ちょうど結党50年を迎えるんですね。50年の歴史を振り返って、公明党の果たす役割、ここは中道政党としてしっかり見直しをしていこう。こういう機運で中道という言葉が出てきたように見えますね」
島田キャスター
「自民党とタッグを組んで15年ですよね。今回の安倍政権をどう見て、ここまでの成果というのは、山口代表はどう評価していますか?」
山口代表
「前の政権、あるいは前の自公政権も含めて、総理が1年で変わる。極めて不安定な条件がずっと続きました。その間、非常に政治の役割が不安定で、レベルが落ちたという面もあったと思いますね。対外関係も、非常に消極的だったんだと思います。そういう日本の政治全体がもっと意思決定ができ、前へ進んで国際社会にちゃんとプレゼンスを示すと。そういう政治に戻していく。そういう役割を担ってきたと思いますね」
伊藤氏
「安倍政権の経済運営というか、経済政策全般を見ていると、たとえば、法人税の減税の問題だとか、割と直近の話でいうと、社員の発明特許が会社のものだとか。どうも企業側にシフトしているというか、もうちょっと違う言い方をすると、最近言っているのは『大強富』。大きくて、強くて、富んでいるもの。それに対するのは、『小弱貧』かもしれません。どちらかというと現在の安倍政権の全体的な方向性というのは、『大強富』の方にまず重点を置いて、そこをより一層強くすることによって、全体を底上げするという、そういう考え方のような気がするんですね。それに対して、公明党の場合はちょっと違うのではないのかなと。公明党はむしろ、小とか、弱とか、貧にもっと重点を置いた、そういう全体的な政策運営を進めていくはずではないのかなと思っているので、そのへんは、ちょっと安倍政権の進め方と公明党の考え方のズレはないのですか?」
山口代表
「まさに公明党の今おっしゃったような部分を重視するような、そういう視点というのは重要だと、我々自身思っています。だけれども、そうかと言って、その対局にあるもの、示されたものを否定することではないんです。たとえば、高度成長期、まさに大きなもの、強いものを重視するような政策が進んだと思います。しかし、バブルが崩壊した。また選挙制度も変わって、目まぐるしく政治が動くようになった。そこがかえって、萎縮して、あるものをどうやって分けるのかみたいな、非常に縮み志向になったような気がします。だけど、成長すべきものはちゃんと成長をはかり、それをどこに、どう公平に分配をしていくかということも、バランスをとりながらやっていくことが重要だろうと思いますね。だから、公明党的な視点、姿勢というのを現在の連立政権の中で活かしていくということが我々も重要だと思っています」

消費税増税と軽減税率
島田キャスター
「安倍総理大臣は12月、年末までに消費税率を10%に上げるのかどうかの判断を下すとしていますけれども、実質GDPの四半期推移をグラフにしました。2013年に安倍政権が第2次安倍内閣としてスタートしたのですが、2013年10月-12月期が、ここはマイナス0.5%からのスタートで、上げたんですよね。調子が良く行ったのですが、一時下がっていますけれども、消費税率を8%にしたあたり、4-6月期の数字が年率換算で、マイナス7.1%になってしまったわけですが、今後どう判断していくかということですけれども、山口さんは現在の景気をどう見ていますか?」
山口代表
「ベースはそれほど悪くない。潜在力もあると。たとえば、給与が上がったり、ボーナスが出たり。しかし、なかなかそれが消費に結びついていかないという部分がありますね。夏場に天候が悪かったり、災害も起きたりして気分が乗らないというのもあったと思います。また、円安が進み過ぎて、所得が上がっても、物価高に追いついていかないという面もあると思います。しかし、ここは潜在力というものもちゃんと発揮できるようにすれば、私は着実に上がっていく要素が十分あると思っています」
伊藤氏
「ある程度の数字を踏まえれば、10%に引き上げるべきだというお考えですね?」
山口代表
「それは十分やるべきだと思っていますね」
反町キャスター
「ただ、3%上げて現在のマイナス7.1%は、現在給料上がっていると言いましたけれども、実質賃金が下がっているわけで、株価は上がっているけれど、どうも最近、景気の話をする時に良いという人はあまり巷で見かけない状況になってきています。ちょっと厳しいのではないかという、その景気動向を見た時に、そこはどうですか?」
山口代表
「このGDPの動きは、前の期と比べての数字ですね。たとえば、1-3月期。これは6ポイント上がっています。これは駆け込み需要で上がりました。前の期と比べてですね。ですから、1-3(月期)と比べると、大きく落ち込んだというのは、4-6(月期)の結果です。だけど、GDP全体の年間通しての動きというのは、これは政権をとってから、着実に上がってきているんですね。ですから、そこの底上げがなされている。これが有効求人倍率、あるいは失業率に反映されているということをしっかり見るべきだと思いますね」
反町キャスター
「さらに、2%上に乗せるかどうかという、そこだと思うんですね。現状いいという人がいない中で、さらに、2%乗せるかどうかの判断というのは、結果、それをやることによって国の経済全体がシュリンクしてしまうんじゃないかという、非常に微妙な、危険な判断をこの年末にしなくてはいけないという、その前提に立った時に上げないという選択肢を否定しきれないものではないかという意見についてはいかがですか?」
山口代表
「そこは政治の大きな見方というのは必要だと思います。もし上げないということになれば、上げないための理由をきちんと説明して、法律をつくり変えなければいけません。そうすると、社会保障の将来に黄色信号が灯る。新しいものを示せない分だけ、先行きにすごく不透明感が出る。財政健全化も見えなくなってくる。そしてアベノミクスがうまくいかなかったから、こういう判断になったと烙印を押されるでしょう。ですから、それは政治全体として好ましいことではないと思います。むしろ、のるかそるかのところがあるとすれば、そこを補うような対策をしっかり詰め、やって、それで前へ進んでいくということは十分あり得ると思うんです。その方が良いと思うのですが、消極的な選択をした時のいろいろなリスクということもしっかり考えておかないといけないと思います」
伊藤氏
「上げるリスクと上げないリスク。これは自民党の幹部の方でもはっきり言っていますけれども、上げないリスクの方が大きいという声が強いということは事実ですよね」
山口代表
「そうですね」
島田キャスター
「大きな方向性を見ながら補いつついくという、その補うというところに軽減税率もあると思うんですけれども、年末までに自民党と話し合いはつくのですか?」
山口代表
「うん、これはつけなければなりませんね。法律で3つの選択肢を示して、1つは簡素な給付措置。これは臨時的な、一時的な。これはもうやれませんね。恒久的なもので、給付付き税額控除という選択肢を示したのですが、納税者番号制度のようなインフラが整っていないとできません。現在それがありませんから、これもできないですね。消去法からいっても軽減税率しかないです」
反町キャスター
「給付付き税額控除、マイナンバーで1人1人の納税者番号がきちんと決まって、所得がきちんと捕捉されたうえで、給付付き税額控除を個別に、きめの細かい形で戻し税をやっていくということ。それが本当は一番良いのではないか。低所得者に対しては一番きめの細かい弱者救済策ではないかという、この話についてはいかがですか?」
山口代表
「だけど、それを来年、10%に引き上げて、この年末判断するという時にできますか。いかに、それが仮に理想的な考え方だとしても、それをやりますと、実施可能なものとして提供できないでしょう。だから、それは無理です」
島田キャスター
「それが良いという言う人が多いんですけれど、ある程度時間をかけてやるという考えはないのですか?」
山口代表
「それは、私自身は否定しません。だから、長期的な中で、この制度の可能性を研究していくというのはあってもいいでしょう。だけれども、これを法律的な枠組みが決まった中で、現実の選択肢にはなり得ないということははっきり認識をしなければいけません」
島田キャスター
「その間、簡素な給付、先ほどもちょっと選択肢にないということですが、そうなのですか。決まるまで、簡素な給付措置を打ち続けるというのはダメですか?」
山口代表
「毎年継続するというのは、本来の在り方ではないんですね。その先どうするのですか。永久に続けるのですか。10%に上げたら、それが半永久的に続くんです。恒久的な徴収が続く。その中で簡素な給付措置は一時的、臨時的と言いながら、それがずっと続くというのはおかしい話ですね。だから、恒久的な低所得者対策をいつやるのかというのははやく示さなければいけないですよ」
反町キャスター
「簡素な給付措置。現在やっているのが3000億円から4000億円ぐらいの規模で戻されているではないですか。同じ軽減税率が導入されるにしても、生鮮食品と米みたいな形で、だいたい規模は3000億円、4000億円で同じぐらいに収まるのではないかという議論が自民党の中から聞こえています。もしそういう形になった場合、同じような金額の規模で、財源として同じ規模で、簡素な給付措置から軽減税率に変えると、今度、高額所得者の方にも戻していくことになるのではないですか、軽減税率は。つまり、本来は、低所得者の方に集中的に戻されていた4000億円という原資を、今度は高額所得者にも軽減税率という形、同じ原資ならば、高額所得者にもお米を買ったなら5%戻すというような、こういう形になってしまう。形としては軽減税率になっても、実質の真水の形で言うとかえって低所得者に対する配慮が薄くなるのではないかという、この懸念はないのですか?」
山口代表
「軽減税率と、簡素は給付措置で利益を得る人達には、違いが確かに出ますね。出ますけれども、軽減税率というのは戻すという考えではないです。本来、とるべきものをとらないでおくということですから、とって税としていただいて給付をするということではありませんので、給付をするコストはかからないです。そこが簡素な給付措置と違うところですね。ですから、そのとるべきものをとらないでおくということをあまりコストをかけないでやるということですから、これはある意味で、経済対策にもなっている部分がある」

地方創生と女性活躍
島田キャスター
「29日から始まる臨時国会で、安倍政権は地方創生と女性の活躍というのを最重要課題と位置づけていますけれども、政府は今月12日に、人口減対策と地方創生の司令塔となる、まち・ひと・しごと創生本部の初会合を開きました。全閣僚と有識者でつくられているものなんですけれども、基本的な視点は3点です。若い世代の就労・結婚・子育ての希望の実現、東京一極集中の歯止め、地域の特性に即した地域課題の解決としているんですけれども、山口代表、まず若い世代の希望の実現と書いてありますが、どんなことを希望していると、山口代表は認識されていますか?」
山口代表
「私は自分が生まれ育ったところで親や兄弟、あるいは同級生と近いところで仕事をして、一生を過ごしていくと。こういう暮らし方というのをかなり望んでいる人が多いと思うんですよ。だけど、自分の育ったところで自分にふさわしい仕事がなければ、大都市に出て行こうという、暮らし方ですね。大都市で自分は生活しても、今度、親が年をとってくると離ればなれになって、1人残った親をどうやって面倒を見るのか。そういう家族観が非常に深刻な問題にも直面するんですね。私自身もその1人ですけれども。ですから、そういった暮らし方、全体を見ると、若い人が地方でも十分にふさわしい仕事を持って、活力を持って暮らせる。そういう社会をつくっていくのが重要だと思います」
島田キャスター
「そうするためには何が必要だと思いますか?」
山口代表
「そのためには、各地方にもう少しコンパクトな拠点をつくって、そこに福祉サービスも産業の集中度もいろんなものが備わったものをきちんとつくっていくことで、コンパクトにまとめていくというところが大事だと思いますね。これまで何か一極集中に頼り過ぎていた。また放っておくとそうなってしまうと。そういう現象が強かったと思います」
伊藤氏
「ただ、ある意味でいうと、地方創生というのは国家構造を改革する話ですよね。都市と地方の関係の見直しであるとか、一極集中の是正であるというのは。そうなると、たとえば、かつて田中角栄さんの列島改造とか、良いか悪いかは別にしてね。それから、たとえば、大平さんが主張された田園都市構想だとかという、非常に国土全体を視野に入れた、全体的な改革ビジョンみたいなものがまず目標設定としてあって、それに従って、個々の政策が実現していくというスタイルをとらないと、中途半端なやり方をしてもね。あるいは部分部分に修正を加えても、とてもではないけれども、地方再生、創生というのは無理だなという気がするんですね。最初に目標設定を明確にするということは大事で、個別の政策を積み上げていくというのは、結果としてあまり成果が上がらないような気がしますが」
山口代表
「まち・ひと・しごとで大胆な改革を目指していますので、是非やってもらいたいと思いますね。その中には、たとえば、道州制を進めていくということも入っているんですね。ですから、人材が東京一極集中に偏るということもまた問題だと思いますから、そういった大きな意味での分散をはかりながら、その地域の特性を活かしていくと。これまで地方と言うと、総務省と自治体の仕事みたいな感じでしたが、でも経済のことは経済産業省、あるいは観光であれば国土交通省、農業はつくることから加工して販売することまで考えれば、農水省と経産省が一緒にならなければなりません。厚生労働省の福祉システム、社会保障システムをどうネットワーク化していくのか。こんなことを考えれば、縦割りを廃して、もっと大胆な改革を進められるようなことを、国でやらなければいけないと思います」
伊藤氏
「道州制は、変な言い方ですけれど、たとえば、道州制を導入することによって、その道なり、州なりの中で、過密、過疎が加速化する可能性はないのですか。たとえば、東北州をつくったら、これまで以上に、仙台に一極集中し、他の県がどんどん過疎化していくという、そういう傾向、可能性が非常に高い気がするのですが」
山口代表
「そこはやり方次第だと思いますね。たとえば、仙台に集中しないで、越えて、東京に来ちゃうということを防ぐためには、中央の拠点都市、中核を固めるということは大事だと思いますし、その中でいかにまた岩手なり、その他の東北の県に拠点をつくっていくかということ大事だと思いますね。かなり山間地にバラバラに住んでいる、そういう住まい方に対して高齢化とともに行政サービスが行き届かなくなっているという面があるんですね。ですから、もう少し、それをコンパクトにまとめていくというやり方は大事だと思います」
反町キャスター
「500兆円の日本経済ですよね。500兆円の日本経済を2%、10兆円伸ばそうか、伸ばせないか。こういう話をしている時に、地方創生、女性の活躍で、500兆円の日本経済の浮力になると思いますか?」
山口代表
「これは、短期的な視点ではないと思いますね。人口減少時代を迎えて、どう中期的、あるいは長期的に、先ほどおっしゃったような日本の社会構造を変えていくか。その挑戦の、最初のスタート」
反町キャスター
「長期的なビジョンに立った話だと理解した方がよろしいんですよね?」
山口代表
「うん。そう」
反町キャスター
「そうすると、先ほどの、たとえば、消費税を10%に上げる時の、日本の経済に、現在テコ入れしなくてはいけない。取り組むべき政策の順番は間違えていないですか?現在、短期でやらなくてはいけないことの方を、先にやるべきなのではないですか?」
山口代表
「いや、それは、同時並行でやるべきだと思いますね。秋でやらなければいけないと…」
反町キャスター
「ただ、秋の臨時国会は、女性と地方だと、政権もそう発信していますよ」
山口代表
「そうですね」
反町キャスター
「そうすると、ポイントがずれていませんか?」
山口代表
「いえ、それはずれていません。来年からやるべき重要な、中長期的なテーマの基礎をつくるということは現在から着手しなければなりません。現在の経済状況をよく見極めながらどう対応するか。ここは制度をつくる部分もあるかもしれませんけれども、予算で、これは補正予算も含めて対応する。そういうやり方が可能だと思います」

沖縄県知事選への対応
島田キャスター
「11月に行われる沖縄県知事選挙ですが、現在、立候補を表明している方々は、現職の仲井眞さん、現在は那覇市長の翁長さん。こういったところの顔ぶれですが、自民党は、現職の仲井眞氏を支援することに決めているんですけれども、公明党にも支援を求めていると。ただ、公明党の沖縄県本部が反発していると、足並みが乱れているように見えるのですが、この点の一致ができるのかどうかというのはどうでしょうか?」
山口代表
「ここは沖縄の県民の気持ち、意思というものをよくよく見ていく必要があると思っています。政府は、これは抑止力を維持して、基地の負担を軽くするということの大方針を決めていますから、そこを理解するように、政府としては努力をしなければならないと思います。この基地を巡る問題の出発点というのは普天間の危険をいかに取り除くか。これが固定化しないというのが出発点ですが、ここは絶対に忘れてはならないところだろうと思いますね。そのうえで、県民の理解を求める努力を政府はする。またこの知事選挙は県の将来を県民が選択するという選挙ですし、基地のことだけを問う選挙ではありません。離島もいっぱいあります。県全体の振興ということもテーマになるでしょうね。そうした県民の選択というものを尊重していくことも大事だと思っています」
島田キャスター
「ただ、こういったメールが来ています。『与党として自民党と組むのであれば、沖縄県知事選挙では仲井眞知事を公認すべきだ』ということなのですが、いかがでしょうか?」
山口代表
「そういう意見があることは承知していますけれども、しかし、県民の動向というのは冷静に見ていかなければならない。我が党の県本部もそういう認識を深めているのだろうと思いますね。ただ、主な候補者が自民党にいた方が多く出ているというところもある。いろんな事情を総合的にしっかり見据えて判断をしていきたいと思っています」
反町キャスター
「伊藤さんは、沖縄の選挙戦をどう見ていますか?」
伊藤氏
「一番ポイントとなるのは、沖縄の公明党の票ですよね。その票がどう動くかということを、これも政府の首脳も非常に気にしていたところであるし、厳しいのだけれどもなという見方もされていましたが、そこの票がどう動くか。バラけるのか、どちらかへ動くのか。それによって動向がかなり決まってくるという意味では公明党の本部と県本部が、これからどういう話しあいをされるのか。最終的にはどういう決定をされていくのかというのが、一番注目点の1つだと思います」
山口代表
「県本部の認識というのはかなり厳しいですね。そこは党本部としても踏まえなければならないと」
反町キャスター
「厳しいというのは、移設賛成派は応援できないという理解でよろしいですか?」
山口代表
「この選挙に対する、各候補に対する県民の動向、思いを、かなり率直に認識をしていると思います」

山口那津男 公明党代表の提言:『幅広い合意形成』
山口代表
「秋の臨時国会は、先ほど申し上げた地方創生国会です。反町さんも言われたように、与野党であまり際どい対立を、厳しい対立はないのではないかとおっしゃられていました。だからこそ、幅広い合意をつくり、ここに強い勢いをつくり出す。ただでさえ難しい課題だと思いますよ、だけれど、その強い合意、意思、これが示されることによって推進されていく。もしそういうことを謳わないで、アベノミクスがどんどん広がればいいなというスローガンだけではなかなか進んでいかない面もあると思います。こういう推進力をつくり出す。ここが大事だと私は思います」

共産・山下書記局長に問う アベノミクスと消費税増税
島田キャスター
「現在の経済状況をどう見ていますか?」
山下書記局長
「なかなか心配な状況に入りつつあると思うんですね。と言いますのは、この間、アベノミクスによる円安で物価がずっと上昇してきました。ガソリンもどんどん上がっていますよね。そこに消費税増税が被せられました。その結果どうなったかと言いますと、4-6月期のGDPは年率換算でマイナス7.1%です。これは東日本大震災の時よりも落ち込みが大きいです。特に、家計消費がマイナス19%です。これは前回、消費税を3%から5%に上げた時がマイナス13%ですから、それ以上に大きな落ち込みになっています。実は1973年のオイルショックのあとの1974年1-3月期に匹敵するような落ち込みです。何でこんなに消費が落ち込んだのか。これは安倍政権が説明しているような増税前の駆け込み需要の反動ということでは説明できません。と言うのは、増税前に20年ぶりや40年ぶりの駆け込み需要は一切ありませんでした。何でこうなっているかと言うと国民の実質所得がずっと減り続けている。たとえば、働き手の実質賃金は13か月連続マイナスです。ボーナスが上がったと言われる7月もマイナスになりました。それから、年金も12月に減って、また6月に減っています。国民の実質所得がずっと減っていることで、消費が落ち込んで、設備投資も含めた日本経済のGDP全体が縮こまっている状況にあると思うんですね。ですから、また来年の10月に消費税を10%に増税したら、悪循環を加速するばかりになりますから、ますます所得が奪われて、消費が減って、経済全体が悪循環に陥ることになりますから、絶対に中止すべきだと思いますね」
島田キャスター
「社会保障がだんだん増え続けている中でどうするのかということですが、共産党はいかがですか?」
山下書記局長
「私達は、消費税増税に頼らない別の道を2つ示しています。1つは、所得や資産に応じて負担をするという応能負担の原則に基づいた税制改革です。たとえば、2つの逆転現象が現在あるのですが、1つは所得税ですけれども、本来所得が増えるほど、税率は上がっていく累進税制。ところが、日本の場合、所得が1億円を超えますと、負担率がガクンと下がるんですね。たとえば、株の譲渡益に対する課税が諸外国と比べると低い、分離課税になっている。要するに、金持ち優遇税制になっているという問題があります。もう1つの逆転は、法人税ですけれど、大企業の実質負担率が中小企業よりも低いという問題があるんです。たとえば、最新の決算のデータで利益上位400社を調べますと、法人3税の税引き前利益に対する負担率が24%しかないんですね。3割以上あるから下げようと言いますが、実際はその程度。これも研究開発減税など大企業が主に使えるような大企業優遇税制があるから、そうなっているんですね。こういう逆転を正すことで新たに税収を増やすということで、消費税増税をなしにできる」
伊藤氏
「どのくらいですか?」
山下書記局長
「数兆円ですね」
伊藤氏
「それでは足りない」
山下書記局長
「それから、もう1つの別の道は、賃上げと安定した雇用で経済を好循環に向けて、税収を増やすという道ですね」
伊藤氏
「(企業の)内部留保をどう考えていますか?」
山下書記局長
「大企業の内部留保のごく一部を賃上げにまわすということです。調べてみますと大企業が7年ぶりに過去最高の利益を上げました。その利益がどこにいっているかと言うと一番まわっているのが内部留保です。この1年間で13兆円、内部留保が増えて285兆円にまでなっています。そこで働く労働者の賃金はどれだけ増えたかと言うとわずか0.6兆円です。1年間で増えた内部留保のたった5%しか賃上げにまわっていないわけです。1人当たりにすると0.3%分の賃上げぐらいしかありませんから、これも先ほど言った消費税増税分にも追いついていない。全労連という労働組合が月に1万円の賃上げを要求していたのですが、物価上昇もあるので月1万6000円の賃上げを要求しているのですが、これをやるためにはこれまで貯め込んできた内部留保に手をつける必要はありません。この1年間で増えた内部留保の一部を活用するだけで十分賃上げができる。内部留保というのは、日本経済が縮んでいますから設備投資にもまわすことができずに貯め込んでいる。眠ったままのお金ですよね。これを賃上げにまわすことによって、消費も増えるし、設備投資も活性化するし、日本経済が健全に成長していく」
反町キャスター
「強制力を持った法整備が必要だということになりますか?」
山下書記局長
「これは賃金の問題ですから労働者の戦いもあります。もう1つ、賃上げで政治ができることがあります。それは最低賃金の引き上げですね。中小企業の支援とのセットでないと(いけない)、中小企業は独自に体力があるかという問題がありますので。残念ながら、今年の最低賃上げの引き上げは全国平均で時給にして16円。これも微々たるもので増税分には見あっていません。最低賃金を上げたら、中小企業は困るんだといつも安倍さん達はおっしゃるのですが、だったらもっと本気になって賃上げのための中小企業支援をやるべきですね」

集団的自衛権のあり方
島田キャスター
「集団的自衛権行使容認を閣議決定したのですが、来年の通常国会まで先送りします」
山下書記局長
「国民の反対の批判に押されて逃げの姿勢になっているなと思いますね。集団的自衛権がそもそも何かと言いますと、日本に対する武力攻撃がないのに他国のために武力の行使をする。安倍さんが何とごまかそうとも、海外で戦争をする国にするということに他なりません。実際どういう危険があるかと言いますと、アメリカによる2001年のアフガン報復戦争、2003年のイラク侵略戦争。この時に日本も自衛隊を派兵しましたが、派兵法に2つの歯止めが書き込まれました。1つは武力の行使はしません。もう1つは戦闘が起こるかもしれない地域には行きません。ちょうどこの7月1日の閣議決定では、この歯止めを外しちゃいました。戦闘地域にまで自衛隊が行って、米軍に対して軍事支援するということになったわけですね。そうすると、実際アメリカの相手の軍から見れば、戦闘地域にまで行って米軍に物資の補給だとか、輸送をしている自衛隊は、当然攻撃の対象になりますね。安倍総理も国会の中で、自衛隊が活動している場所が戦闘現場になり得ますと言いました。どうするのですかと聞きましたら、逃げるんですと言っていましたけれど、逃げるでは済まないと言ったら武器の使用もあり得ますと。要するに、攻撃されたら反撃し、また相手も攻撃する。武力行使になるということですから、アメリカの戦争のために日本の若者の血を流すということに他なりませんので、これがわかってきて、先ほども言いましたけれど、若い皆さんが中心に反対だと。日本を守るのではなく、アメリカの戦争のために殺し、殺される国になるのは反対だという声がうんと起こっていますし、広島、長崎の被爆者も、これは納得できません」
反町キャスター
「世の中には冷静に話しあいできない相手が存在していると思うんですよ。世の常として」
山下書記局長
「北朝鮮という国があって国際的に無法なことをずっとやってきた。その無法なことをやる相手に、こちらも無法で臨んだら、説得力がないんですね」
反町キャスター
「尖閣に武装漁民がやってきて、占領されるリスクはないですか?中国の人達に引き返してくれと言って引き返してくれると思いますか。信頼できますか?」
山下書記局長
「信頼するかどうかの問題ではなくて、尖閣を守るという目的で軍事的な対応をエスカレートすれば、相手も軍事的な対応がエスカレートしてくる」
反町キャスター
「軍事的対応と話し合いを安倍政権も両方やっていますよね。その両面のバランスではないですか?」
山下書記局長
「私達も軍事一本槍を批判しているんですよ、そこは」
反町キャスター
「ただ、安倍政権がやっているのはバランスの問題があっても、やり方としてはこれしかないのかなと思うのですが」
山下書記局長
「尖閣の問題で言うと、言うべきことを言っていないという」
反町キャスター
「だって、首脳会談に応じてくれないんだもん」
山下書記局長
「首脳会談に応じない状況をどうやって回復するのか」
反町キャスター
「共産党は、尖閣の領有権問題が存在していることを認めるのですか?」
山下書記局長
「私達は既に国際問題になっていますから、領土に関する紛争問題はあるという認識です。きちっと言うべきことを言わないと、言わずに専ら軍事対応になってはいないかと、私達は安倍政権に対して批判しています」

野党共闘の可能性
島田キャスター
「世論調査で共産党の9月の支持率は4.4%でした。支持率がなかなか上がらない。これを上げていくにはどういう戦略がありますか?」
山下書記局長
「基本的なスタンスとして、安倍政権の暴走と正面から対決をする。対決するのは野党として当たり前ですけれど、対決しない野党も少なくないので、真正面から対決する。同時に反対だけではなくて、別の道があります。抜本的、建設的、対話を示す。国民の皆さんと力を合わせて、国民と共同してがんばる。対決、対案、共同。これで日本共産党ここにありと。安倍さんの暴走にノーだと感じる方々と一緒に戦うパートナーだと、自分達の代弁者だと感じてもらえるようにがんばりたいですね」
反町キャスター
「1党でがんばるのか。巨大与党に対峙するためには、野党間の選挙協力も見据えた議論も必要だという意見はいかがですか?」
山下書記局長
「選挙の協力は別ですけれど、国会の中で一致点。どんな問題でも一致点があれば協力、共同しようと思っています。たとえば、秘密保護法を廃止しようじゃないかとか、これはかなりの野党と協力できるし、前国会は、私達は秘密保護法の廃止法案を提出しました。それから、集団的自衛権の行使容認も、そのものについては賛否分かれても、閣議決定は反対だと。ただ、民主党さんはそういう立場ですから、その点でも一緒にできる可能性はありますから、そういう一致点で」
反町キャスター
「ある程度、他の党との連携を視野に入れないと、政権に参加したことがない議員からなる党というのは共産党だけですよ。その意味において、政権に参加した経験がないことがウリになると考えますか?現場を踏んでいないという面でデメリットの方が大きいと思いますよ」
山下書記局長
「もちろん、私達もいつまでも野党でいるつもりはありません。21世紀のはやい時期に、私達も政権に参加する。民主連合政府をつくろうと。連合政権ですよ。1党ではなくて、一緒に力を合わせて政権に参加できるパートナーがあらわれるだろうと展望しています。だけど、現在国政の基本問題の、消費税増税の問題、米軍基地の根本にある安保問題という国政の根本問題で一致点がなければ、国政選挙ですから、バラバラなのに、選挙の時だけ一緒にやりましょうと言うのでは、国民、有権者の皆さんへの責任は果たせませんので、国会の課題などでは協力はしますけれど、選挙は国政の基本問題で一致点がなければ、なかなか協力はできないのではないかと思っています」

今後の戦略
伊藤氏
「かつて、チャーチルが『野党の役割は理想を語ることである』という言葉を遺しているんですね。理想を語るのはいいとは思いますが、政権を狙わない政党はネズミをとらないネコですよね。荒っぽい言い方をしますけれど、共産党は党名を変える気はないのですか?共産党の地方組織というのは非常に地域に密着し、様々なニーズを吸い上げて一般の人達と歩んでいる人達がたくさんいるんです。現在の野党の中でも地方組織の強さで言えば1、2を争う強さだと思うんです。でも、共産党というイメージというのは申し訳ないけれども、1つは時代遅れという見方とか、共産主義という言葉とセットで動くとか、そういう部分で支持率が天井を打っているということもあるような気がします。だから、思い切って、たとえば、党名をまず変えることから始めて、スタートしたら、現在の野党の中で核になり得る可能性は持っているのではないかと思うんですよ。どうなのですか?」
山下書記局長
「名は体をあらわすと言いますが、私達が共産党という名前をずっと掲げ、変えずにがんばっているのは、現在の資本主義の枠内で社会の進歩が終わるということにはならないという展望を持っているからですよね」
反町キャスター
「共産主義なのですか?」
山下書記局長
「そういうことですね。共産主義と言っても、私達はソ連というのは社会主義ではなかったと綱領の中で判定していますから。資本主義というのは、本当に若者を幸せにする中味があるのだろうかと。ブラック企業とか、非正規が若者の半分、2人に1人。自分達の能力を思い切って活かそうと思っても、スタートラインにさえ着けない。貧困と格差がどんどん増えると。私達は現在すぐに社会主義を目指しているわけではないですが」
島田キャスター
「でも、目指しているのですか?共産的な社会を目指す?」
山下書記局長
「資本主義のいろんな矛盾を乗り越える、新しい社会にする」
伊藤氏
「共産主義でなくていいのではないですか?手垢がついた言葉を変える」
山下書記局長
「そこを変えるということですか?」
島田キャスター
「そういう話しあいになったことはないのですか?党内で」
山下書記局長
「そこを変えると、説明が大変ですよね」
反町キャスター
「党内で修正主義として批判されるんでしょう?」
山下書記局長
「いや、言葉を変えるだけでしょう」

山下芳生 日本共産党書記局長の提言:『国民との共同』
山下書記局長
「巨大与党とどう対決するのか。国会の中でも力関係を、現在選挙があるわけではないから、変えられません。国民との共同というのが大事だと思うんです。たとえば、原発問題。今年の夏は初めて稼働原発ゼロの夏になりましたね。1966年商業用原発が運転を開始して以来、初めてですよ。48年ぶり。これは福島原発事故以降、毎週金曜日に官邸前で再稼働反対、原発ゼロ、全国でそういう市民の運動、若い人達の運動が行われています。これが大きな力を発揮してゼロという状況をつくった。ゼロでもいけるのではないかという道を現在示しつつあると思います。それから、沖縄の問題も昨年1月に沖縄で建白書というものがつくられて発表されたんです。オスプレイの配備を撤回、辺野古の新基地建設反対、普天間の閉鎖撤去という3つの中身で、沖縄全ての41市町村の首長さん、議長さん、県議会議長さん、経済界のリーダーの皆が連名で、自署で建白書をつくって、安倍総理に直接持っていかれたんです。これは、これまでの保守対革新という枠を超えてオール沖縄、島ぐるみの戦いになっていますね。ここが現在新しい戦いとして国民と共同ですよね。そういうことで力を入れたいと思います」