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2014年9月4日(木)
新3役&閣僚に問う 安倍政権第2章の命運

ゲスト

二階俊博
自由民主党総務会長 衆議院議員(前半)
河村建夫
前自由民主党選挙対策委員長 衆議院議員(前半)
下村博文
文部科学大臣 衆議院議員(後半)
後藤謙次
政治ジャーナリスト

党&安倍内閣の新体制始動 安倍政権の今後は
島田キャスター
「幹事長に谷垣さん、総務会長に二階さん、政調会長に稲田さん。選対委員長に茂木さんと。こういった顔ぶれになったわけですけれど、二階さんは自身の起用も含めて、この4人、布陣について、どういうふうな印象を持っていますか?」
二階議員
「皆お互いに気心のわかった人達ですから、チームワークで、総理の付託に応えていきたいと、そのように思っています。昨日、共同の記者会見もありましたけれど、お互いに違和感も何にもありませんし、皆で団結してやっていこうかということです」
反町キャスター
「後藤さんは、二階総務会長の起用にどういう狙いがあると見ていますか?」
後藤氏
「総理としては、いろんな今回の人事を含めて、その後の集団的自衛権も含めて、ややヒビが入りそうになってきたと。これをもう一度修復し、きちんと党を一体化したいと。それと、政高党低と言われ続けることも、総理ご自身もあまりよく思っていないと思います。非常に独裁的なイメージを与えてしまう。党の議論は談論風発、だけど、最後は風呂敷を大きく包むような、そういう総務会にしてもらいたい。そういうお気持ちがあると思いますね。かつて我々が担当した金丸総務会長、事実上の田中六助、当時の幹事長が病気入院中で、事実上の幹事長になられましたけれど、あれぐらいの大きなパワーを持ち得る可能性があるんだと思うんですね。ただ、二階総務会長というのは、バランス感覚が非常に鋭いですから、そこは割れずに、しかし、議論は沸騰させるというようなところが、総理の狙いでもあるだろうし、二階さんご自身のお気持ちもそこにあるのではないかと思いますね」
反町キャスター
「現在、巨大与党で、自公で、そういう形で法案の議決とか、何だとか、数の勝負になった時には、野党の影響力というのは極めて小さくなっている中で、自民党の中でどういうふうに決まっていくのかというのが、事実上、法案とか、政治の方向性において、そこが全てとは申しませんが、かなり大きな部分を占めるようになっているのが、現在の力学上の事実ではないですか?」
二階議員
「おっしゃる通りで、私も自民党の責任はそれだけに重いと思います。重いのですが、野党の皆さんのご意見にじっくり耳を傾けるようにして、慎重に審議しなければいけない場面もあります。しかし、いたずらに時間ばっかり空費して、何でも引っ張ればいいという式のこと。それには与してはいけないと思うんです」

どうなる党と政府の連携
反町キャスター
「総務会に個人的には期待するのですけれども、たとえば、これまでの安倍政権がやってきたこと。特定秘密保護法案のあとは、総理は自ら説明が足りなかったと。今回の集団的自衛権に関しても、終わった直後に高村副総裁は説明が足りなかったと、議論が足りなかったと、当事者が言っています。こういう形が続くと、自民党自身が非常に危機的な状況になるのではないかと思っているのですが、見せる議論という意味においては、これはいかがですか?」
二階議員
「採決を急ぐ場合ということが起こってくるわけですよ。今度の場合は別としても。ですから、これで十分議論は尽くしたと。議論に勝った方も、負けた方も、精一杯、職責を果たしたという満足度が自ずから、自分が採点すればわかるんですから。そういうことは大事だろうと。そういう雰囲気をつくっていくことは大事だと思うんですね。急げ、急げばかりではなくてね」
反町キャスター
「それはもしかしたら現在の自民党にないという意味で言っている?」
二階議員
「いやいや、そういう…」
反町キャスター
「これは議論を尽くしたなという感じがね」
二階議員
「現在、それぞれの両先輩が、議論が足りなかったなと言ったといって、反町さんが言われるから議論が足りないと言うならば、いや、急ぎ過ぎだろうというところがあるかもしれない。しかし、まだ委員長なんかやっている立場から言うと、一瀉千里に、この結論を見出したいと。それも、また我々もわからんではない。しかし、国民の皆さんの生命であり、財産、またある意味では運命。そういうことを、皆担って、あそこで議論しているのですから。それに対する配慮を、後ろというか、前かもしれませんが、そこを振り向くゆとりは大事ではないかと。また十分にマスコミの皆さんのご意見も聞きながら、対応をしていきたいと思っています」
反町キャスター
「後藤さんはいかがです。二階さんが総務会長になって、自民党はここが変わるのではないか。何か感じていますか?」
後藤氏
「議論が沸騰すると思いますし、もう1つは、二階総務会長の意味というのは、外交的側面も非常に大きいわけですね。中国、韓国。今度の新政権に対し、否定的な発言、ほとんどしていませんね。友好関係が非常に大切だと。それはある面で、この人事の中で、中韓両国ともそのメッセージを受けとったと。つまり、外に行けば、総務会長という肩書はたぶん通じないですね。ただ、自民党首脳という肩書は通用するので、それは、中国側は二階俊博さんを自民党首脳に起用をしたということは、安倍総理も日中外交を前に進めようとしているんだなというメッセージは当然ありますから。今度、二階さんが北京に行かれれば、安倍さんの名代的な扱いになってくる。レベルが全然違ってくると思いますね。そこは非常に大きいと思います」
反町キャスター
「訪中の予定は?」
二階議員
「現在のところはありませんが、しばしば、いろんな方面から言われていますので、そのうちにお伺いをしなければいけないなと。こう思っています」
反町キャスター
「11月APEC、北京で、総理と習近平主席が会談するのか、しないのかというところが、1つの節目的なポイントになってきますけれども、それより前に行かれるということはいかがですか?」
二階議員
「我々は政府の側ではありませんが、当然、内閣も、政府も一体なのですから、党もね。ですから、そういう意味から言うと、当然、APECに総理がお出かけになられる前に、その露払いの仕事をすることがあれば、それはお伺いをして、意見を交わすということは大事だと思います」

自民党の重鎮・河村氏に聞く 安倍政権・新体制の課題は
島田キャスター
「では、ここからのゲストを紹介いたします。自民党前選挙対策委員長の河村建夫さんです」
反町キャスター
「メディアがずっと追いかけてきた石破幹事長の処遇ですけれど、幹事長がラジオとかの平場で、安保法制担当大臣はやりたくない、幹事長を続けたい旨の発言を繰り返されるという、いわば総理の側からすれば、人事権を持っている総理に対して、部分的にチャレンジしているかのように見えるやりとりがずっと続いたんですけれども、どう見ていましたか?」
河村議員
「人事権の問題ですから、一般的に見て幹事長の方の分が悪かったのではないかなという感じはしましたね。非常に率直な方ですから、おそらく幹事長を続けたい想いと、さらに、安保の問題もある、地方創生もある。気持ちが散々に乱れたのかなと。こういう感じはしましたね」
反町キャスター
「河村さんの処遇です。河村さんは5年間です、2009年から。この5年間、自民党の選挙をずっと担当されました。選対局長から選対委員長になって、党4役として、党の選挙をずっと支えてこられて、野党から与党になるための総選挙、参議院選挙も仕切られました。その河村さんの今回の人事に関してはどういうことになるのかというのに注目していたんですけれども、現在のところ、ざっくりした言い方をすると無役です。これをどう見たらいいのか。個人的にはこれはないだろうと思っているんですけれども、どう感じていますか?」
後藤氏
「私もそう思いますね。河村選対委員長のこれまでの軌跡を見ていますと、麻生内閣の官房長官をお引きになって、その後、翌年の2010年2月の長崎県知事選挙から自民党の復活が始まるんですね。その選挙からずっと仕切られてきて、最後、国政選挙2連勝。そして、この間、安倍政権が発足して、600日を超える安定内閣をつくった。当然、論功行賞から言えば、トップに位置づけられるということだと思うのですが、最後に、私は、石破さんの石破騒動があって、最後の末端のところまでの、いわゆる人事全体についての全体像が描ききれないままにタイムアップを迎えてしまったんではないかなと。だから、そういう意味では、安倍総理も申し訳ないと思って、これはちょっとここで言っていいのか、今日の夕方、たまたま河村さんのお部屋に訪ねた時に、安倍総理から電話がかかってきたんです。ちょうど、私の目の前のところで。見てしまって、着歴というか、それが出たので、安倍総理も非常に申し訳ないという気持ちが強かったと思うんです」
島田キャスター
「いかんともしようがなかったということでしょうかね、結果的には」
後藤氏
「と言いますか、今度の政権の性格は、私は『踊り場政権』と位置づけているんですね。つまり、今回の改造、それから党役員人事の改正によって、選挙に向かうシフトをつくるのではないかと。そう思ったのですが、今回、全部の顔見ても野党に刃を向けている人事はどこにもないんです。つまり、選挙をやる人選ではないので、踊り場だという意味では、その一番の象徴的なのは、選対委員長が交代したということです。ですから、これまでの5年間を知悉している河村さんの処遇というのは、それを象徴する人事だったんですね。もちろん、茂木さんも非常に優秀な議員ではありますけれども、そこに今回の人事が非常に特徴的にあらわれていると思います」
島田キャスター
「まだ、戦闘態勢に入っていない、今回の人事だということですね」
後藤氏
「そう思います。ですから、来年もう一度、選挙の前に改造、党役員人事が必ずあると見ています」
反町キャスター
「河村さん、総理からはどんな電話が?」
河村議員
「大変暖かい言葉をいただきまして、別にちょっとお話ししないかということもちょうどあったものですから、ちょうど良かったと思っているのですが、そんな人事権のことですから、それについてとやかく私が言うべきでもないし、また、総理も人事に関することを個々に言われる話でもありませんから。こういう結果に終わりました。それは、私の方はしっかり受け止めて、これは挙党一致体制を組まなければいけませんから。私は、そういう経験ありますから、どういう形であれ、しっかりと応援はできますし、サジェスションもできますから、しっかり支えて、しっかり後ろにまわって選挙に落ちがないように、目配りを後ろでしていこうと、こう思っています」
反町キャスター
「官房長官までやられた方なので、人事の部分でそのやむを得ない部分というのは当然感じている、わかっていると思うんですけれど、ただ、本人がそこで納得しても、まさにそういう周りとか、河村さんのお知り合いの、その周辺の友人とか、先輩後輩の諸議員からは、これはないだろうと当然きますよね?」
河村議員
「いや。それはありがたいお話です。ちょっと振り返ってみたらおっしゃったように、官房長官の時から、すぐ辞めたあと、引き続いてちょうど2回、総務会長、選対局長をやっているところへお手伝いに行った時から始まりましたから、ずっとなんですね。これまで走り続けてきましたから、ちょっとここで、踊り場ではありませんが、ちょっと一休みし、この省エネ時代の充電をしっかりやってということ。しかし、これまでの蓄積がありますから、それはしっかり事務局の連中と一緒にやってきましたし、よくわかっていますのでね」
島田キャスター
「そういう意味ではかえって、人事云々ではなく、やり続けてきたことで、これが大切だということもありますし、心のどこかではちょっとやりたかったみたいなものは」
河村議員
「これは人事ですから、いろいろ様々なことがありますからね。これは、一切お任せをしたことだから」
後藤氏
「安倍総理も、こう言ったかどうかはわかりませんが、河村先生に対して、やや甘えがあるのかな。と言うのは、同じ山口で、ちょっと泣いてくれよと。そんなところがあるのかなと。お互い気心が知れているんだから、いろんな場面で手伝っていただくこともあるから。今回ちょっと悪いなという部分があったのではないでしょうか」
反町キャスター
「長州閥でそういうお互いの、そういう思いがあるのですか?」
河村議員
「それは、我々は支える立場ですから、それはそういうふうに言われることは、総理が一番やりやすいように。私はそういう総理の、官房長官の時も総理がいかにうまく仕事ができるかということだけを考えてきましたから。現在の気持ちもそうなんですよ。安倍総理が思い切ってやれるように、一番良い方法をお考えいただいて、私をどうお使いになろうと、それは総理にお任せしたのだからという気持ち。これは同郷の者でもあるし、党員としてこれまでそういう思いでやってきていますから」
反町キャスター
「谷垣幹事長ですが、いわゆるザクッとした言い方ですが、谷垣さんはリベラルで、安倍さんと政治的な方向性は違うのではないか。税と消費税に関しても谷垣さんは財務大臣の経験者でもありますし、比較的消費税引き上げに関しては積極的だろう。安倍さんはちょっと景気を見ると、多少逡巡する部分があるのではないか。という違いをすぐ言いたがるのですけれども、この谷垣安倍体制、どう見ていますか?」
後藤氏
「安倍総理の周辺と話をしたのですが、安倍総理の頭の中には石破さんに代わる幹事長は谷垣さんしかいなかった。これは当初から、そうお決めになっていたようですね。ただ、タイミングの話もいろいろありましたし、谷垣さんの、どこに着目されたのですかというのは、実は、私は人事の前の日、2日の夜に、安倍総理に生意気ながら電話をして、取材をした時に、党内がいろいろガタつく可能性がある、そのためには3年3か月の野党時代を想定したと。谷垣さんのお力を借りるしかないということで、安倍総理の表現を借りると、谷垣さんに会って口説いたと、お願いをしてもらったという意味では、党のぎくしゃく感をとにかく抑えると。党全体を丸く安定的に持っていくというのが、今回の谷垣さんのまさに起用のキーワードだと思いますね」
反町キャスター
「それは別の言い方をすると、もしかしたら、石破さんを無理やり幹事長から剥がすことが、それだけ党内にヒビを入れる可能性があったと。そういう意味でもあるのですか?」
後藤氏
「そこまでの思いがあったのかどうかはわかりませんけれど、そういう可能性を残したくないという思いはあったと思いますね。無理やり剥がすというよりは、安倍総理としては続投でも良かったかもわかりませんね」
島田キャスター
「石破さんがですね」
後藤氏
「ええ。石破幹事長というのは、安倍さんによって、ある面で非常にやりやすいタイプなわけですね。あまり安倍さんにはクレームをつけてこないし、党内で自分の勢力を拡大するために、何かをやるというわけではなくて、非常に生真面目な政治家なので、そこは安倍さんにとってそのままでも良かった。ただいろんな乱が起き、ああいうラジオのことがあって、それを放置しておくと総理の沽券にかかわる、権威にかかわるところがあって、そこは代えざるを得ないと」
島田キャスター
「最初から言われているような、石破さん封じみたいなのを考えていたわけでもなかったのですか?」
後藤氏
「なかったということが今日ややわかってきたんですけれどもね」

新体制が臨む地方選の課題は
島田キャスター
「自民党の今後の主な日程について話を聞いていきますが、来月、10月には臨時国会召集かと言われています。終わりの方に、福島県知事選、11月に沖縄県知事選と続きます。12月には消費税率10%の引き上げの判断がありまして、1月に国会が召集されて、4月に統一地方選挙などがありまして、9月末に自民党の総裁の任期が満了するという流れです。今回の安倍政権の新たな布陣が10月の福島県知事選、さらに、11月の沖縄県知事選、来年春の統一地方選をにらんだ体制づくりかどうかということなのですけれども」
反町キャスター
「自民党が厳しいのではないかと言われている沖縄ですけれど、現職の知事の仲井眞さんが出馬を表明され、自民党としては当然、仲井眞さんを支援するだろうと言われています。一方、現那覇市長、この人も自民党ですよね」
河村議員
「もとはね」
反町キャスター
「ですよね。翁長さんが辺野古移設反対ということで、あと下地さんが、県民党が、辺野古移設に関してはニュートラルな立場でという。この沖縄県知事選。どうなるのですか?」
河村議員
「なかなか難しい問題ですが、ただ、沖縄が現在、基地の問題も含め、どこに原点があるかというと普天間基地の危険性が極めて高い。これをどこかに移転しなければいかんというところからスタートしたわけですよ。いろいろ、これも橋本内閣の時から、ずっとやってきたことで、小渕総理もそうでした。地元の人と酒を酌み交わしながら、時には涙を流しながら、この軽減に我々も努力をしているんだと訴えて、その結論として、まさに辺野古に、それも危険度を縮減しながらやろうと。ロードマップというのがあって、それに伴って軽減措置をアメリカもとる。たとえば、山口県の岩国基地もオスプレイを引き受ける。こうやって進んでいるわけです。これを実行できる知事は誰かという視点で、普天間基地を5年以内に返してもらいたいということについては政権側もそれに向かって努力する約束はできています。アメリカもそれをある程度承知している。これを達成する、できる知事は誰かということを考えた時に、確かに辺野古の皆さんは、基地が来ることに対してのお気持ちは、我々もわかるけれど、それ以上に普天間の問題を沖縄全体で考えていただきたい。そのことを訴えていきたいと思うし、現在沖縄県は経済が非常に上がってきていまして、これまでになく最高の経済成長の状況です。雇用率とか、高まっていますね。これを継続したいという皆さんの思いを、この知事選挙にどういうふうに載せていくのかというのが、我々が推薦した側の強い思いですから」
反町キャスター
「ただ、自民党もこまめに世論調査やっていると聞いていますけれども、どうにも難しいですよね。辺野古の賛成か、反対かになってしまうと現在言われたような論点が全く浮上しなく、そうすると、そのところに戻ってしまうと、どうも沖縄の皆さんの気持ちというのは、翁長さんにいきがちであると。ここからの逆転というのは、非常に難しいと思うのですが」
河村議員
「仲井眞県政を評価しながらもそういう視点があります。この考え方をもっと未来志向に考えた時に、沖縄全体の基地軽減がどうあったらいいかということ。このことをいかに県民の皆さんにもう一度考えていただけるかどうかが勝敗にかかってくる選挙だと思っていますから。我々も党を挙げるし、公明党の皆さんも自公でここまでやってきた、国政の大きな課題について、いろいろな感情はあるでしょうが、真剣に考えて自公の体制を組めるように。これからもっとやらなければならない課題だと思っていますね」
反町キャスター
「後藤さんは、福島、沖縄。普通の県知事選だったら、負けたところで政権への影響はというのは議論にもならないんですけれども、この2つがどのように影響を与えると感じますか?」
後藤氏
「国の国策に関わる選挙ですから、関係ないよということは絶対言えないと思うんですね。ですから、むしろ、逆にきちんと政府、政権が主張を展開するべきだと思うんですね。負ける、負けないに関わらず。勝つだけではなくて、きちんと言うということが大切だと思いますので、とりわけ沖縄については、選挙の鉄則みたいなのがありまして、保守系がだいたい4割。革新系が4割。2割が浮動票であると。景気が争点になった時には保守系が勝つ。基地が争点になった時は革新系が勝つ。こういう一定の選挙の鉄則があるんですよ」
反町キャスター
「本当に鉄則。勝敗が出ているみたいな」
後藤氏
「ですから、政府はそこに入り込んでしまったという気がするんですね。もっと沖縄全体の問題、経済なのか、基地なのかという、そういう二律背反のテーマではなくて、沖縄全体の利益のことをきちんともっと訴える必要があったと。その意味で、8月14日の着工はあまりにも強引過ぎたのではないかなと思いますね。もっと話し合いのうえにやりますよと。8月14日と言いますと終戦記念日の前の日ですから、ちょっと意表を突いたなという感じがあって、何となく選挙に負けるからはやめに既成事実化しようという議論が先行したのではないかなという、勘ぐれば。それから、仲井眞さん自身も最初は県外移設ということで、知事になられたわけですね。それが任期を重ねていくうちに受け入れ判断があったと。ですから、政府の本当の狙いの中には翁長さんに勝たれてもまた説得をしていこうと。今回の選挙は見送ろうというところがあるかもわかりませんが、ここはきちんとやっていくということが大切だと思います」
河村議員
「そこは政権交代があって、おそらく県外か、国外だとやられた時の知事が、いや、国内ですという状況にはありませんね。しかし、仲井眞さんは国内も国外も含めて、あらゆる可能性を探るという言い方ですから。国内だったら、そういうことを明確に言われ、公約違反と我々は見ていないです。しかし、時の政権は迷走した結果、普天間はこちらだと、辺野古だという舵を切られたわけですから、それに沿って、ゴーサインを出されたということは、私は知事として間違っていなかったと評価しているんです。そのことを県民にもっと理解していただく努力をこの選挙戦ではやるべきだ。我々がやらなければいかんと。まさに、政府がもっとそのことを訴えるべきだと思っています」

下村文科相に問う 安倍改造内閣の狙いは
島田キャスター
「改造内閣の顔ぶれや、新しい4役についてはどのような印象をもっていますか?」
下村文科相
「第1次安倍内閣の時は、お友達内閣と言って相当批判されましたよね。私もお友達の1人というふうに言われていましたよね。第2次安倍内閣と党4役を見ると、私は後々『人事の安倍』と言われるのではないかと言うぐらい、バランス感覚が安倍総理は鋭いなと思いますね。たとえば、党の4役で言うと、我々の感覚で言うと、谷垣さんが幹事長というのはあり得なかったですね。党の総裁をやった人でしょう。総裁をやった人で、谷垣さんは実際に法務大臣の最後の時から、今回でバトンタッチできたら若手を推薦したいというようなことを思っておられましたから。その人を幹事長にするというのは、結果的に、石破さんのあとですから、党内を考えると谷垣さんなら誰も文句言えませんよね」
反町キャスター
「派閥の推薦を受けなくても、事務総長が4人入っているんですよ。初入閣の男性5人のうち4人が事務総長ですが」
下村文科相
「私は清和政策研究会なんですよ。清和政策研究会は町村派です。町村さんが安倍総理に誰を推薦したのかは聞いています、4人。その4人は、当選回数がベテランの人ですね、情的に言えば、1人や2人は入れるのではないかという永田町的なものがあるわけですよ。私は(内閣)改造の前の日に、安倍総理から直接聞きましたが。町村会長からも言われているし、確かに当選8回、9回、何とかしてあげたいなという気持ちはあるけれども、しかし、それをそのまま情で、推薦でやるわけにはいかないんだよねと。結果的に、誰も入っていない」
後藤氏
「6月の終わりに安倍総理に1時間、時間をとっていただいて、第1次政権と今回の政権の違いはどこですかと聞いたら、それは経験と挫折です。つまり、1度経験したことだから、この時はこうすればいいんだということを経験に学んだ。もちろん、挫折も経験の1つですが、この時の失敗。これは2度と繰り返したくない。その時の、失敗の多くは情に流されたこと。つまり、ここである決断をすれば、ここまで傷口は広がらなかったのにというところでやや感情に流されたところがあって、そこが失敗だったとおっしゃっていたので、己の感情を殺してでもどういう理があるのかというところを追求されたと思います」

安倍政権の教育改革
島田キャスター
「教育再生は道半ばだということですが」
下村文科相
「今回の内閣改造というのは、日本を取り戻す戦い第2弾と言われているんですけれど、日本を取り戻すというのは何なのかということを考えた時に、私は国家主義的な、他国に対する批判ということではなく、あるいは日本が有利だということではなくて、日本のあるいは日本人の自信と誇りと自立性をどう育んでいくか。日本の伝統文化の素晴らしさを素直に感じて、それを世界に発信できるかどうか。私はオリンピック、パラリンピックの担当大臣でもあるわけですが、2020年は是非日本を文化立国として、日本の文化の素晴らしさを世界に発信していきたいですね。それは共生だし、和の精神。しかし、そういうのが現代の日本人に忘れ去られている部分があるのではないのか。それがまさに日本を取り戻すということもあるんですけれど。日本を取り戻すというのは、別に日本が独善的に他国に対する蔑視感を持って日本が独善的に素晴らしいんだということではなく、日本の本来の良さというのを自覚しながら、自立しながら、そういう国を、誇りを持ってつくっていこうよということでもあるのですが、それが教育現場には薄れてきていますね。自分がダメな人間だと思うような子供がゼロになるような教育をしていきたい」
反町キャスター
「それがすなわち安倍総理の言う日本を取り戻すというところの人達をつくる教育なのでしょうか?」
下村文科相
「どうしても安倍総理や私は、国家主義的に国あっての国民みたいに、マスコミがとる、あるいは国民はそういうイメージをされるのかもしれないけれども、全く逆で1人1人の豊かさ。つまり、1人1人の豊かさというのは、1人1人の能力を伸ばす潜在能力ですね。皆が皆同じではないし、皆が皆政治家になりたい、そんな人はあまりいないけれど。スポーツや歌手、ありとあらゆる部分でいろんな多様性があって、それをどう活かすかであって、皆が皆画一教育をするような時代ではないわけですよ。その持っている能力であり、あるいは志、夢をどうバックアップして、活かせるかどうかは教育だと思うんですよ。多様教育をいかに提供するか。そのことによって、1人1人の持っている能力を、潜在能力を引き出してできるだけ開眼させられるような環境をつくった時の豊かさが結果的には社会全体の豊かさになる。つまり、1人1人が豊かになるような環境を提供することが結果的に国家が豊かになることである。そういうような日本をつくっていくということでの教育再生なわけです」
後藤氏
「ただ、安倍総理の日本を取り戻すというのをもう少し具体的に我々に届くように、たとえば、現在の日本の子供達、最初のスタートが一緒なのかなと。僕らの子供の頃は皆が貧乏でしたから、一緒にスタートしている感じがするのですが、最初からスタート観が違っていて、それが女性の活躍ではないですけれども、子供達も知らず知らずのうちにガラスの天井を感じているのではないのかな。だから、大臣が先ほどおっしゃったように8割以上が何となく自己否定的な考えになってしまう。その最初のスタートだけを是非どんな子にも…まさに大臣はあしなが育英会の第一期生ですよね。そういう世の中の光を一番低いところにあててもらいたいなと」
反町キャスター
「底上げの話も、世界学力検査で日本は平均点でいくと十分戦えるわけで、そちらの方はあまり手をいれなくてもいいのですか?」
下村文科相
「1人1人が持っている潜在能力を伸ばすというのは、人によって違うと思います。数学は得意だとか、音楽や美術が得意とかはあると思います。しかし、これは勉強ができることはもっと伸ばしてあげる。それから、発達障害の子供達は、その子にあった教育をするということが1人1人の潜在能力を伸ばすということですから、逆に言えば、日本はもっと伸びる子を伸ばさないと。それが日本の問題点でもあると思うんです。それから、イノベーションで言いますと、今日、甘利大臣から私に電話がかかってきて、これまでの日本経済再興戦略本部。これは財務省と甘利さんの経済再生の内閣府と、経産省でやっていたのですが、文科省も入ってくれ、人を送ってくれと。今日その連絡があったんです。グローバル人材とか、科学技術イノベーションとか、大学改革。これはまさに産学官連携の中で一体となってやっていく話ですね。教育は教育、経済成長は経済成長、科学技術は科学技術と言っていたら世界の中で太刀打ちできない。科学技術イノベーションに資するような、それから、経済再生によって新たな新産業を育成する時に、それを支えるような高度な人材力というのを一体となってやっていきましょうということで、文部科学省が正式に入ることになったのですが、それを目指すことによって、日本の全ての子供達にチャンス、可能性を提供したいですね」

下村博文 文部科学大臣の提言:『新しい日本創生』
下村文科相
「ただの日本創生ではなくて新しい日本創生。そのためには憲法改正もあります。憲法改正と言うと、これまでだったら右傾化みたいに見えるかもしれませんが、新憲法と言ったって、実際に憲法改正、修正していない(期間が長い)国というのは日本が一番実は長い国ですよね。時代の変化に応じて、新しい日本を考えたら基本法である憲法改正、それだけでなく自分達でクリエイティブに、この日本を良くしていこうと思ったら、現状維持は衰退しかないですよ。少子高齢化でこのままいったら日本は未来がありませんから、未来をつくるとしたら、未来をつくるという意志、志を持たなければ。そのためでの教育でもあるんですけれどね。だから、皆で2020年のオリンピック、パラリンピックをきっかけに本当に新しい日本を創っていこうよと」
島田キャスター
「新しい日本とは何ですか?」
下村文科相
「1人1人が自分にも、国にも誇りを持って、自信を持って日本の素晴らしさ、自分の素晴らしさ、自分が存在していることが人のため、社会のため、国のため、世界のために役に立っているということを1人1人が感じることができるような日本がこれから世界の中でも必要になってくると思います」

政治ジャーナリスト 後藤謙次氏の提言:『2期目のジンクス』
後藤氏
「これは提言になるのかわかりませんが、ジンクス。プロ野球選手でも2年目のジンクスがあるのですが、政権にとっても、2期目というのは非常に難しいです、これまでの例を見ても。当初の目的に達してしまうと、次の目標がはっきりしてこない。それから、1期目というのは、プロ野球でもそうですけれども、スタメンはベストメンバーで臨むわけですね。それを変えていくことによっていろんな科学変化を起こす。たとえば、竹下政権の場合は、消費税という大きなものを成立させたあとに改造をやったらガタガタと崩れて、僅か4か月で退陣に追い込まれてしまった。安倍政権の大きな命題というのは、1年ごとに変わり続けた日本の政治を安定させることが、最大のある意味国益ですから、2期目のジンクスを超えて、さらに長く安定的に政権運営を行う。そのためには2期目のジンクスに陥らない手立てを非常に慎重にやっていただきたいと思いますね」