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2014年8月27日(水)
地方再起動に秘策あり 人を動かす集める達人

ゲスト

梶山明子
「夢ひたちファームなか里」代表
長島由佳
常陸太田市観光物産協会職員
熊坂敏彦
筑波総研株式会社主席研究員

女性による地方活性化 魅力最下位…茨城の現状
遠藤キャスター
「 今回なぜ茨城県に注目したかと言いますと、まず茨城県のPRポスターですが、非常に大きなポスターです。その左上に注目してください。茨城県、実は都道府県魅力度ランキングというもので47位。つまりは最下位になってしまっているんですよね」
反町キャスター
「 県民の皆さんの反応とか、何か聞いていますか。この件に関しては、皆さんはあまり意識しない?でも、意識しますよね。このような差が出ているポスターを貼っていると。県民の意識にはどんなものがあるのですか?」
熊坂氏
「 県の幹部の方、知事をはじめ、何とかしなければならないというようなことで、いろいろ考えているんですけれども、私も、今日のお二方も、ある意味、よそから茨城県に入って、お世話になっている者から見ると、やはり気にするんです。もっと高いはずだし、良いところいっぱいあるはずだ。ところが、地元に昔からいる方はそんなに、そう言ったことでも争わないという、おっとりした理由があるのかもしれません。県民性があるのかもしれません。ただ、気にはしていますよね、最近は。もっと高い方が良いですし」
遠藤キャスター
「 茨城県の現状として、産業とか、人口減少などは現在、どういう状況なのですか?」
熊坂氏
「 3年半前の東日本大震災では、東北3県に次いで第4位の被災県だったですね。太平洋側はだいぶ津波で、北茨城とか、高萩、それから大洗は津波の被害がありました。それから、内陸部、あるいは臨海部の工業地帯では非常に工業集積が大きいものですから、建物、機械設備の被害が一番大きかったわけです。それに加えまして、福島第一原発事故の影響で、農林水産関係、それから、そういった風評被害ですよね、相当長く続きまして、農産物は一部産品を除きまして、少し収束気味であると言われています。水産関係、海のモノ、あるいは川のモノ。まだまだ苦戦を強いられている。それから観光ですね。袋田の滝がありますが、もちろん、筑波山もありますが、海の方だと海水浴が現在の時期は大変賑わうのですが、まだ震災前の水準から見ると8割とか、回復していないというのがあります。そういった意味では経済的に。もう1つは、震災とは関係なしに全国共通の少子化、高齢化。長期的、構造的なもので、高齢化率でいうと、現在25%ぐらいですから、全国と同じぐらいですが、30年後の2040年には36%、全国並みぐらいでしょうけれども、高齢化率は進むと。それから、人口減少率、県全体としては30年後に18%ぐらい落ちてしまうということで、大変そう言った意味では気にはしているわけですね。だから、耕作放棄地率も15%ぐらいで高くなっているし、空家率も16%などということで、全国18位ぐらいですが。こういった構造的な問題はどちらかというと県北地域ですね。県北地域は中山間地域、農業地域、森もある、大変麗しい場所柄ですが、そういったところに集約的にあらわれてしまうというところが大きな問題」
遠藤キャスター
「 そういった現状の茨城県ですが、女性の活躍度はどのぐらいなのか。仕事を持っている有業者に占める女性の比率は、41.1%で、全国で見て45位。その他にも、女性があまり正直活躍できていないという状況ですけれど、熊坂さん、この原因は何なのでしょうか?」
熊坂氏
「 実は、茨城県は1人当たりの県民所得、全国第5位なんですね。297万円ぐらいなんですけれども。それから、勤労者世帯の一世帯あたりの収入も全国第5位。非常に高いですね。大変豊かな県でありますし、持ち家率も全国15位。それから、敷地面積だと非常に広いんです。第1位ですね。農家の庭先は大変広くて、豊かな土地柄である。その結果、女性は家庭を守る、男性は仕事するというような、どちらかいうと古い考えが支配的なのかなと。それで女性の皆さんも就労率が低くて、就労したとしても、パート、アルバイト、非正規雇用になっているということで、そこの比率は結構全国比で高いんですね。そのへんかなと。私は考えています」

日立・梶山さんの取り組み 農産物の加工・販売
遠藤キャスター
「 今日はそんな茨城県で活動なさっている2人の女性からお話を聞いていきますが、まずは17年前から女性グループのリーダーとして活躍なさっている梶山明子さんの話を中心に聞いていきます。梶山さんが代表を務めるグループ『夢ひたちファームなか里』はいろいろなことをされているんですけれども、主な事業内容は、農産物の生産、農産物の加工品の開発、販売、農業体験の受け入れ、さらに農家民宿の運営を行っていると。本当に手広くやっていらっしゃるのですが、最初はこちらに用意してあります農産物の加工品づくりから始めたそうです。おいしそうなものがずらりと並んでいます。お味噌や梅の加工品、ピクルスなどをつくっていると」
反町キャスター
「 これはキュウリと人参と玉葱。人参からいきますか。あまり酸っぱくないですね。おいしいですね」
梶山氏
「 お子さんも食べられたり、普通のピクルスは、外国のピクルスが多いですよね、酢が強いです。ツーンとする味がします。でも、私達は子供やお年寄り誰でも食べられる、日本人が食べられるピクルスをつくろうと思い、こだわりで日本ミツバチのハチミツとか、そういうのが入っています」
反町キャスター
「 売上げはどうですか?」
梶山氏
「 そうですね、徐々に、結構いいんですけれども、大量生産ができないんですよね。と言うのは、私も仲間もいろいろ組織とか、地域のボランティアで活動をしていますから、つくる日もある程度限定」
反町キャスター
「 何人でやっていますか?」
梶山氏
「 これはスタッフ6人です、現在」
反町キャスター
「 6人と言っても、毎日やっているわけではないんですよね」
梶山氏
「 ではないです」
反町キャスター
「 本業がいろいろあって、やっているわけですよね」
梶山氏
「 はい。こだわりで、ある程度注文が来てからつくるようにはしているんですよ。だけども、その前にも、少しつくっていますけれども、いろいろ納めているところ。あとは大量生産をして返品になったりするとそれは無駄になりますよね。私達もお金があってつくっているわけではないし、経費が無駄になってしまうとしょうがないから、そのへんもカバーしてやっているものですから。本当は大量生産ができ、軌道に乗るようにすればいいのでしょうが、でも、なかなかそこまでは」
反町キャスター
「 始めたのは6人と言うことですが、6人のメンバーとはどういう皆さんですか。皆さん、近隣のお友達みたいな感じですか?」
梶山氏
「 はい。夢ひたちを始めたのは、平成9年に市の農林課の方で、これからは女性の力が必要だからということで、女性の地域活性化をやりませんかという募集があったんですよ。それに手を挙げた人達で…」
反町キャスター
「 6人?」
梶山氏
「 いや、8人いたんですよ。最初は違うところで、親子農業小学校をやっていたんですけども、平成15年になって、そうではなくて、新たに1年間ずっと作物をつくって、家族で体験できる、そういうものにしようということで、場所を移して、古民家を借りて、それで始まったんです」
遠藤キャスター
「 熊坂さんは、梶山さんのこの活動をどう見ていますか?」
熊坂氏
「 6次産業化はいろいろあるんですね。一番多いのは直売所、2番目が加工ですね。その他に、農業体験とか、農家民宿があるのですが、梶山さんは現在私が申し上げた4つ全部やっているので、三冠王とか、四冠王とかいうことですね。そういった意味で、大変幅広くやられている。それから、お母さん方を中心にやられていますけれど、大学の先生や、専門家とネットワークをつくられるのが非常にお上手で、連携プレーが非常にお上手だと、2つ目の特徴ですね。それから、3つ目が他の地域とか、県内でもそうですけれども、県の農政課の方とか、農林水産部の方とか、もちろん、日立市の方とか、そういういろんな連携プレーをしながら、ノウハウを蓄積されているので、とっても評価が高い。そのような特徴があろうかと思います」

農業体験と農家民宿
遠藤キャスター
「 梶山さんが代表を務める、夢ひたちファームなか里は、農産物の加工品販売だけではありません。農業体験の受け入れや、さらには、農家民宿の運営もされているんですけれども、実際どんな農業体験ができるのか。こちらに1年のスケジュールをまとめてみました。4月のたけのこ掘りから始まりまして、1年間を通して、お米から野菜まで様々な農業体験ができるということで、非常にスケジュールが詰まっていますけれども、体験にくる方というのはどういった方が多いのですか?」
梶山氏
「 平成23年の原発事故前は、東京からも来たり、埼玉とか、いろいろなところから来ました。あとは市内の市報というのがありまして、広報紙になって、それで募集したりして、あと県南の方からも来ていました」
反町キャスター
「 何人ぐらい、これまでに」
梶山氏
「 多い時には、会員さんが70名ぐらいいた時もあるんです」
反町キャスター
「 会員というのはどういうものですか?」
梶山氏
「 会員というのは、年会費をとりまして、その維持管理といろいろ作物を育てるために使う費用を、そこから賄っているんですね」
反町キャスター
「 会費はいくら?」
梶山氏
「 1人の場合は1万3000円、年間」
反町キャスター
「 2人になると倍になるのですか?」
梶山氏
「 3人までは2万6000円。家族で3人までは2万6000円」
反町キャスター
「 それを払うとどういう権利を貰えるのですか。その1年間いつ行っても畑がいじれるとか、そういうことですか?」
梶山氏
「 いや、月2回の活動日に参加し、その時に採れた収穫物をみんなで分けあって、持ち帰られるものは持ち帰る。だから、そういうことをやると年間会費の3分の1は、お土産として持ち帰られるんですけれど、それ以上のものを持ち帰っています。この間もブルーベリー摘みをやって、普通だったら、私達は1キロ2500円とか2000円で売っているものを、1パック1000円ぐらいですね。でも、皆さん、この間は1パックぐらい今日はブルーベリー摘めるからといって、そうやった。あとは、乾燥イモをつくった時には、乾燥イモを皆でつくるのと、おイモを蒸かしたのを自宅に持っていって、自分達でつくるとか、いろいろやっていますよ」
遠藤キャスター
「 梶山さんにとって、そんなに儲けになる話とかでは、全くないということですよね、ここでは」
梶山氏
「 そうです。農業体験は儲けではなくって」
反町キャスター
「 儲からない?」
梶山氏
「 そう。農業を楽しんで好きになってもらいたい。農業離れが多いですよね、現在は。昔は田んぼとか、畑を大事にしたけれども、現在はなかなか若い人も、それができない。働いた方がお金になりますから。農業を好きになって、子供達が大きくなった時に野菜の育て方はどうだったとか、そういうこともわかるようにと思っていますね」
遠藤キャスター
「 梶山さんはこの夢ひたちファームなか里で、農業体験の事業を始めた背景というのには、実は問題が隠されているんです。中里地区の耕作放棄地率は、2010年の時点で42%。全国平均は10.6%ですので、かなり大きく上回っています」
反町キャスター
「 42%の耕作放棄地率、昔はもちろん、来られた頃は、そんなになくて、ほとんどの田畑が使われていたわけではないですか。実感として、耕作放棄地率42%の村というのは、どういう印象になるのですか?」
梶山氏
「 山の方に、自分のところもそうですけれども、機械が入らなくて、あとは、山のところはぬかりが多い。田んぼとか、そういうところが、水分が多くて、足が入っちゃうとか、そういうところが多いんですよね。私のところも、実は耕作放棄ではないのですが、田んぼをつくっていないところもあるんですよ。そういうところがあったりするから、皆さん、なかなかそこを耕したりするのが大変ですよ。機械が入らないから」
反町キャスター
「 そういう、いわゆる耕作放棄地の活用法として、農業学習とか、農業体験というものを考えた。そういうこともでもあるのですか?」
梶山氏
「 いや、うちは全部そういうところです。耕作放棄地とか、年寄りがつくれなくなったとか、そういうところをつくってくださいとか。だから、人が一生懸命につくったところをつくるとか、そういうのではないです」
反町キャスター
「 荒地になるところを、農業学校の農業研修の土地とすることによって、その土地もある程度維持できる。メンテナンスができるという、その貸す側も借りる側両方が助かる。こういう意味でよろしいですか?」
梶山氏
「 そうですね。1年に1回でもいいから畑を耕してやって、土の中に空気を入れて元気にしてやるということが、私は良いのではないかと思うんですよね」
反町キャスター
「 たとえば、耕作放棄地で米づくりもやっていますよね。どのくらいの広さでやるものですか?」
梶山氏
「 水田は耕作放棄地ではない。つくれないところと借りたところで五反歩ぐらいあります」
反町キャスター
「 何俵ぐらい採れるものなのですか、1年で」
熊坂氏
「 反歩で10俵とか」
梶山氏
「 10俵ぐらいですよね。古代米とか、いろいろなもの」
反町キャスター
「 いろんな種類のものをつくるのですか?」
梶山氏
「 そうそう。それで農家の人みたいに完全に手を入れて、そういう状態ではない、野草が出ていて、いろいろしていますけれども、でも、私達がつくることによって、その土地が活かされる」
反町キャスター
「 その米を皆さんは持って帰って食べるわけですよね。それも1万3000円の中に入っている?」
梶山氏
「 そうです」
反町キャスター
「 結構ペイするのではないですか?」
梶山氏
「 違う。お米ができると、1人5キロは貰えるんですよ」
反町キャスター
「 5キロは現在いくらぐらい?」
梶山氏
「 2000円」
反町キャスター
「 5キロしかくれないの?」
梶山氏
「 いや、あとはいろいろあるんです」
反町キャスター
「 販売するんだ」
梶山氏
「 販売したり、私達の方では、加工にまわす時にはそこに売ったり」

常陸太田・長島さんの取り組み 地域おこし協力隊の3年
遠藤キャスター
「 長島さんは常陸太田市が募集した地域協力隊の1期生として横浜から茨城県に移り住みました。横浜から常陸太田市に、現在も住み続けている長島さんですが、そもそもなぜ協力隊に応募されたのですか?」
長島氏
「 私は、清泉女子大学の地球市民学科を卒業したあとに旅行会社に3年間勤めていたんですけれど、もともと国際関係の仕事がしたくて、いきなり旅行会社から国際関係では飛んでしまうので、その前に現場というものを勉強しようということで、現場は海外も国内も同じなので、自分のフィールドを持つという意味で協力隊に応募しました」
反町キャスター
「 何で茨城なのですか、選んだのですか?」
長島氏
「 一応選びました。協力隊は自治体ごとに募集をかけているので、隊員が選べることになっているんですけれど、そもそも常陸太田の里見地区が里美村だった時代から、清泉女子大学の地球市民学科がフィールドワークで学生が毎年地域に行って10日間ぐらいのフィールド調査を毎年していて、その流れで、大学がもう一歩進んで地域に貢献しようということで、卒業生を地域に送り込もうというので、協力隊の制度を使って私達を送り込んでいるようなイメージです」
反町キャスター
「 3年間終わったところですね。何をやっていたのですか?」
長島氏
「 結論から言うと、地域を好きになることをやっていたなと思うんですけれど、いろんなチャレンジをして、ジャンルを問わないことをさせてもらったのですが、それは地域のもともとの誇りの醸成などを目的にいろんな活動をしていたので、そういう活動を通して自分自身が地域を好きになっていって、2年ぐらいが終わる時にまだこの地域でいろんなチャレンジがしたいと自分の中での思いがあったので、3年目以降は帰るという選択肢は逆になかったに近い。残れるなら残りたいという思いです」
反町キャスター
「 現在は観光協会に勤めていますよね。自分で職探しをしたのですか?」
長島氏
「 いろいろ探して、つながりも3年いると増えてきますので、お声かけしていただいたりした中で一番地域と関われることをしようということで」

食で地域を活性化
遠藤キャスター
「 1つの例として、地域おこしとして地元の食材を使った家庭料理の開発がありますが、里美御膳はどんなお料理なのですか?」
長島氏
「 地域のお母さん達の手づくりの家庭料理です。地域の人は春夏秋冬の四季だけではなくて、暦だったりとか、季節というものを大事にして季節にあわせた暮し方をしているんですよね。それがすごく豊かな食文化だったり、たとえば、食べ物を通じて、人とつながるコミュニティやシステムが地域の中にでき上がっていたりとか、そういうところに惹かれたので、それを1つの商品として形にしようということでつくったのが里美御膳です。この御膳を通してお母さん達に自分達が普段つくっている何でもない料理がすごく価値があるものなんだよということを皆で共有をしたかった。私から見ると、この御膳は3000円ぐらいの価値があるんです。3000円から4000円払ってでも食べたいぐらいの価値があるんですけれども、でも、お母さん達にそれを話すと700円、800円でしょうという世界です。普段食べている物で、実際に畑で採れるものだしということです。そこを口説いて、この値段でやりましょうということで、2500円で最初出した。それをお客さんに食べてもらっていろんな反応を実際にお母さん達が見ますと、この値段で良かったんだと、妥当だなと、普段の自分の食べている物の価値を金額的に認識していくというか…でも、お母さん達はおもてなしをしたいというか、自分達が食べている物をいろんな人に食べてもらいたいという気持ちが強いからやっていると言ってくれますので、そういうところを大事にやっていますね」

コーヒーでネットワークづくり
遠藤キャスター
「 里美地区の水でつくった里美珈琲がありますが、どのような経緯で?」
長島氏
「 もともと若い人達の世代の中で横のつながりがほしいなと思っていて、そこのネットワークをつくるために何か企画を考えたいなというところから始まっているのですが、次世代を担う人達と主体的に関われる機会を、このコーヒーでつくろうということでやっています。隣の矢祭町というところの、福島県のコーヒー屋さんが里美の水はおいしいからコーヒーにあうと思うということで。コーヒーというのは水が良くないとおいしくないので、他にりんごジュースや人参ジュースとかがよくありますが、それだと他と差別化するのに難しいので、私もコーヒーが好きだしみたいな感じで地域の若い人達に相談に行って、やってみようということで始まった」
反町キャスター
「 価格は?」
長島氏
「 1リットル1000円です。里美というのは、住所から消えてしまっているので、里美いう地名を残すという意味や、地域の人に自分の地域の水が美味しいということを、商品を通して外にPRできるようなツールにしてほしくてつくったんです」
反町キャスター
「 目的は利益を上げることですか、住んでいる人達のアイデンティティ、故郷への想いを高める。狙いは何ですか?」
 長島氏
「 どちらかと言えば、後者です。コーヒーの売上げの一部は、里美の森林や水を守る活動に使っているんですね」
反町キャスター
「 利益が出なくてもいい形になっているのですか?」
長島氏
「 出た方がいいんですけどね」
反町キャスター
「 赤字は誰が被っているのですか?」
長島氏
「 赤字にはなっていないです」
遠藤キャスター
「 長島さんは商品化する過程でどういう役割を担っていたのですか?」
長島氏
「 私は里美の水のプロジェクトの事務局という形で、地域おこしというのは自分の仕事のプラスアルファで関わるからどうしても限界があるではないですか。でも、地域おこし協力隊というのは地域おこしが仕事なので、その部分を、100%時間をかけてできる。それが地域の方の手の足りないところをあと押ししている」
反町キャスター
「 外から来た人が、これがすごいよ、と言わないとわからないのかなというのはいかがですか?」
長島氏
「 水とか、たとえば、何かのプロジェクトとか、皆さんは思いを持っていたり、アイデアはすごく豊富に地域の方は持っているんです。でも、それを実際に実行する人が足りないというところで、協力隊がその部分を担っていくという意味で制度の意味があるなと、私は思うんです。お金を投入しても結局誰がやるのかというところが一番重要なので、その部分を補填できるのが協力隊の制度ではないかなと思います」

女性による地方活性化 今後の目標と課題
遠藤キャスター
「 プライベートのビジョンは?」
長島氏
「 私の場合は、横浜にパートナーがいるので、できれば彼と一緒に里美に住んでいけるような形で体制づくりをしていきたいなと」
反町キャスター
「 彼は横浜で働いているのでしょう?」
長島氏
「 働いています。茨城に来るまでに、横浜からだと車で3時間かかります。通勤するには大変で、それはなぜかというと首都高があるからですね。首都高に乗らなければ、1時間30分です、常磐道で。なので首都高に乗らなくてもいい位置に相手の居住を移して、里美と二地域居住という形で…最近そういう解決案が出てきたかなという」
遠藤キャスター
「 地域の活性化に向けての目標は?」
長島氏
「 住み続けたいというのが目標ではあるんですけれど。たとえば、現在紹介してもらって住んでいる古民家は10年ぐらい空き家だったんですけれども、地域の方の手を借りて直しながら住んでいるんですね。その場所をもう一度人が集まる場所にしたいなと思っていて、空き家だったところをきれいにして人が住める状態にして、人が集まる場所になると、たぶん勝手な思いとしては、地域の希望になっていく拠点になるのではないかと思っていて、そういうことがしたかったり、あとはこれまで3年間取り組んできたことで里美御膳にしても里美コーヒーにしても課題はまだまだたくさんあるので、それに対してのアプローチを今後も続けていきたいという思いです」

梶山明子 「夢ひたちファームなか里」代表の提言:『地域愛』
梶山氏
「 自分の住んでいる地域を愛することによっていろいろなことが浮かんでくるし、活動もできると思うんですよね。そして地産地消をしながら、子供達に食育をしながらというふうにつながっていくのではないかなと思っています」

長島由佳 常陸太田市観光物産協会職員の提言:『感性』
長島氏
「 地域のお母さん達を見ていても、こういう女性になりたいという人がたくさんいるんです。もちろん、お父さんもですけれども。柔らかくて、しなやかでいつも謙虚で、そういう形で経済活動にとらわれずに楽しんでやるとか、皆でやるというところを大事にする女性の考え方を大事にしていくといいのではないかなと思っています」

熊坂敏彦 筑波総研株式会社主席研究員の提言:『希望』
熊坂氏
「 今日お出になられた梶山さんも、長島さんも、女性のリーダーの女性パワーを発揮して過疎地とか、あるいは地方を元気づけている。まさに女性は希望だと思うのですが、今回私が調査しました茨城県は、私どもで11人の方にインタビューさせていただいたのですが、皆さんオーラがあって、キラキラ輝いているんです。その姿は女性リーダーとしての決意があって、熱意があって、例え、お二方とも、数人とか、十人ぐらいの集団ですが地域社会を本当に変えていっている。それに大変感動したんです。本当に数人の力で町が賑わいを取り戻すような、今日のお二方のような事例がいっぱいあります。そんなことで、私の友達が福島の原発避難の人達に、寄り添いホットラインという全国の心の悩みのケアをやっている人がいるんですけれど、彼に話を聞いたら、被災地でも元気の源というか、引っ張っていくのは女性だと。女性が希望だと彼も言っていたので、まさに今日のお二人も、茨城の11人の皆さんも、女性は希望の光だなと思います」