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2014年6月16日(月)
集団的自衛権行使容認 野党の戦い方と再編論

ゲスト

大野元裕
民主党安全保障総合調査会事務局長 参議院議員
小沢鋭仁
日本維新の会国会議員団国会対策委員長 衆議院議員
笠井亮
日本共産党政策副委員長 衆議院議員
伊藤惇夫
政治アナリスト

野党に聞く 集団的自衛権 与党協議の現状
島田キャスター
「議論のポイントは、大きく分けると3つあります。グレーゾーン事態、武力攻撃に至らない離島等における不正行為への対処ですとか、こういったことがグレーゾーン事態として、先月27日に協議入りしています。自衛隊の国際協力、PKOでの武器使用、そして、国連加盟国が一致して制裁を加える集団安全保障措置への支援など、これについても、今月の3日に既に協議入りしています。現在、焦点となっているのが、この集団的自衛権の行使に関してなのですが、先週火曜日10日、ようやく協議入りしたのですが、安倍総理大臣は22日の今国会中の閣議決定を目指しているということです。ここまでの自公、与党協議の流れをどう見ているのか、決着するのですかということですが」
伊藤氏
「流れというか、総理がかなり前のめりというか、積極的。これまで動いてきたと。おそらく、その背景には1つはガイドラインの問題ですね、年末の。もう1つは支持率だと思います。総理の周辺とちょっと話をしていたら、今やらないで、来年に入ると、統一地方選挙が春にあるから、その手前でこの問題で大揉めすることはできない。ということになると、統一地方選挙のあとに送らないといけない。あとに送った場合はその時点での安倍政権の支持率がどうなっているかわからないと。だから、逆に解釈すると支持率が高い間にとにかく、この問題を処理してしまおうということで、この流れが加速化しているのかなという感じがします」
島田キャスター
「まず民主党はここまでの与党の協議の流れをどう見ていますか?」
大野議員
「我々は、集団的自衛権を含めて、日本の安全保障にとって必要なことは当然やるべきだと思っていますけど、先ほど、海江田さんが拙速だという発言をしていました。つまり、国民の目の前で、非常に将来においても大きな問題になる可能性がありますから、そこにおいては国民を巻き込んだ議論をしなければならない。ところが、与党間の協議、まさに先ほどお話が合った通り、10日に集団的自衛権の話に入ったばかりにもかかわらず、少しの穴があると、シーレーンのようないくつかの事例の中でも、最も遠いようなところまで踏み込んでしまう。こういう広げ方というのは、まさに、重箱の隅をつついた中で、まさに出てきたかどうかわかりませんけれども、そうすると、全てに適用するようなやり方というのはどうしても密室の中で決められたものが、突如として一の話をしているのが百になってしまっている。そういった意味では丁寧な、しかも、国民の前で透明性のある議論というものが必要だと思っています。もう1つ、期限の話があるのかもしれませんが、今の話の中でもあった通り、ガイドライン、私が、防衛政務官をやっていた時に、まさに、アメリカ側と議論をさせていただいた話です。その時に、彼らは日本の自衛隊の高い能力を活かすために法的な制限というものを取っ払った方が望ましいという態度は持ちながらも、実は次のガイドラインで、これを項目に載せようとはしていませんでした。サイバーだとか、あるいは宇宙だとか、中国の台頭とか、アメリカの財政的な緊縮。こういった1997年の時にはなかったもの。まずこれを持ってきたい。そのうえで、日本がどういう役割をできるかということを、当時我々が政権にいた時に提言していた形を、実はやろうとしていた。と言えば、それがアメリカの、もちろん、あった方がアメリカにとっては望ましいかもしれないけれども、絶対に必要だということではないので、そこは期限というものは区切らずに、日本ができること、できないことというものを、国民の皆さまにご理解をいただいて議論をすることが、私は必要だと思います」
小沢議員
「維新の会は集団的自衛権に関する見解を4月に発表させていただきました。我々は、基本的に限定容認論です。限定容認論という言葉を使って、いち早く見解を発表させてもらいました。それは現在の国際情勢を見てみると、個別的と言っても、集団的といっても、その概念、論争はどっちでもいいですけれど、日本の安全保障をもうちょっと、きちんと整備しなければいけない。日本の防衛力を整備しなければいけないというのは、おそらく国民の皆さん皆が感じていることなんだろうと思うんです。どことは言いませんが、海洋進出で、いろんなコンフリクトを起こしている国がある。あるいは各国が懸念を示している中で、いわゆる核ミサイルの開発をしている国がある。これは戦後の日本が歩んできた歩みの中では決定的にこれまでとは違うことですから、それに対する対応というのを、きちんとやらなければいけないのではないかと。こういうことは国民の皆さんは、きっと感じていただいているんだろうと思います。ですから、それを今度は安保法制懇という形で議論をしているというのは、我々、政治に携わる人間が皆わかっているわけですから。それがだいたい4月の後半とか、5月ぐらいには出るだろうと言われていたわけですから。維新の会としては、私は安全保障調査会の会長代理ですけれど、一貫してその議論を詰めてきて、4月の頭に我々の見解というものを出させていただいた。我々の意見というのは容認する、容認しないという議論は卒業しましょうと。国民全体では、そこは何らかの形で、自衛力を整備しなければいけないというところはおそらく、同じではないですかと。ただ、我が党の最大のポイントは、だからと言って自衛力ですから、他国の紛争とか、他国の戦争に巻き込まれるようなことがあってはいけない。その歯止めの議論をしっかりやることに論点を移したらどうですかと。現実を見た時に、そういった対応を政治が責任を持ってやらなければいけない時期なのではないですかと。こう思っていますので、そういった意味では現在与党の中で議論が進んでいる。我々としては議論に注文もつけながら、なおかつ国会で、このテーマで継続的に議論をする場をつくるべきだ。これもずっと一貫して言っているわけでありまして、そういったところを与党の方に早く対応してもらえたらいいなと、こう思っています」
島田キャスター
「共産党の笠井さんは、ここまで自公協議、どう見ていますか?」
笠井議員
「あまりに常軌を逸した乱暴さで閣議決定を強行しようというふうに見えると思うんですね。集団的自衛権というのは、日本が攻められていないのに他国のために武力行使するという話ですけれども、こうしちゃいけないというのは、ある日突然、政府が決めたのではなくて、戦後長い間、自衛隊ができて以来、ずっと長い間議論の積み重ねの中で歴代自民党政権が国会論戦の中で、政府答弁としてもいろいろやっていく中で、固めて、定着してきたものだと思うんですよね。そこに立法府も関与しながら、してはならないということを、9条があってできないんだと固めてきたわけです。結局、国民の声もまともに聞かずに、国会の論議もまともにしないままに、密室協議で与党でやっていくという形になりますと、しかも、1つの内閣が、安倍総理がやるとなると、憲法を破壊するような、ある意味クーデターというような暴挙だという本質を持っていると思うんです。そういうやり方をするから、これは何も共産党だけではなくて保守の方でも、自民党の幹事長経験者とか、あるいは改憲派の学者の方も含めて、立憲主義の問題として批判されていますし、そういうことをやっていいのか。自民党の岐阜県連も、来年の統一地方選挙を考えたら…」
反町キャスター
「慎重論が出ていますよね」
笠井議員
「急ぐなという話で、一斉に議会で決議しようという話も出ているわけですが、そういう点でいうと、何で現在急いでいるのかというのは、先ほどもあったんですけれど、私はある意味、焦りのあらわれではないかと。つまり、これ以上国民の批判が広がらないように、そのうちにやっちゃおうという部分もあるのではないかと思っていて、しかも、中身というのは、高村さんの出してきた1972年の見解の話ですけれど、とにかく片言隻句というか、どこかその部分をもってきて、黒を白と言いくるめるという感じの話になってきていて。もともと1972年の政府見解というのは、憲法というのは日本が存立を全うするための自衛の措置を禁じていない。それはあくまで日本への武力攻撃を排除するための必要最小限度であるべきで、だから、集団的自衛権の行使は憲法上許されないと結論づけているのに、そこのところを全部省いちゃって、都合良いところを持ってきている。どこからも集団的自衛権が使えるという話はないわけです。しかも、その要件の中でいうと日本への武力攻撃がなくても国民の権利が根底から覆されるおそれがあれば、武力行使ができると言っているわけですけれども、おそれがあるかの判断をするのは誰かといえば、時の政権だと。たとえば、イラクで大量破壊兵器を持っているという、これはあとで嘘だったと言う話になるわけですけれども、しかし、持っていると。日本国民の権利が根底から覆されるおそれがあると時の政権が判断すれば、集団的自衛権を行使して参戦するとなりかねないという問題なので、だから、ある意味、派兵する自衛隊の範囲が無限定に広がるという問題があると思うんですよ。そういう点ではこんなことを閣議決定でやるというのは許されないと。憲法の解釈は壊すなという問題だと思います」

民主党に問う 集団的自衛権 憲法解釈変更の是非は
島田キャスター
「3月4日に発表された民主党の集団的自衛権を巡る憲法解釈の変更に関する見解というのが、『内閣による憲法解釈変更は従来の解釈との整合性が図られた論理的に導きうる範囲に限られ、便宜的、意図的に変更することは立憲主義、法治主義に反し許されない。集団的自衛権の行使一般を容認する解釈に変更することは許されない』としていますけれども、『行使一般を容認する解釈の変更』を否定している。どういう意味なのでしょうか?」
大野議員
「実は3月4日に我々のまとめた見解というのは3本の柱からなっていて、実は最初のところに続いて、憲法9条の解釈を正面から否定すること。まずこれはダメですと。そうすると集団的自衛権の行使、一般、全てを認めるというような解釈に変更されることになりませんと。しかしながら、3本目の柱として、本当に、新しい要請があるのかどうか。これについては不断に検証をしていく。これが3つの柱になっています。従って、海江田代表がおっしゃった、憲法改正を発議するべきであるというのは集団的自衛権をどうしても行使したい、全体に穴を開けたいのであれば、そこは国民の信を問うて、憲法の解釈を変えるのではなくて、憲法、そのものの改正をするべきではないかということで、現在、我々は憲法解釈の変更ですから、現在の憲法の解釈を変更するのであれば、行使一般ではないですと。そういう趣旨です」
反町キャスター
「つまり、行使一般ということは、いわゆるフルスケールと、俗に言う、集団的自衛権を無条件で全て認めますというのはダメだという理解でよろしいのですか」
大野議員
「一般というのはそうです」
反町キャスター
「一般というのは、そういう意味ですよね。では、一般じゃない場合。現在、自民党の中でも流行っていますし、先ほど、維新の小沢さんもおっしゃいましたが、限定容認論という言葉があります。限定容認論の場合にはどういう対応になるのですか。民主党は?」
大野議員
「我々は先ほど申し上げたように、不断に検証をします。不断に検証した結果、本当に必要かどうかというのは精査をしなければいけない。ですから、政府が出した8例以外に、我々は46例、実はこれまで検討をしてきているんです、安全保障調査会の中で。それをきちんと検証した中で、現在の国際環境が変わっているからとか、それがイコール、すぐに集団的自衛権に結びつくとあまりにも荒っぽいので、そこはきちんと不断の検証をして、本当に必要かどうかというのをまず議論をするべきだと。これが、我々の立場です」
島田キャスター
「この8事例の中では民主党は限定的に大丈夫だというのはあるのですか?」
大野議員
「集団的自衛権を仮に行使できるとすれば、たとえば、1つ1つの事例というのは確かにOKになると思います。しかしながら、本当に可能性があって、集団的自衛権を用いなければならないかということについては大いに議論があると思います。たとえば、どれでもいいんですけれど、ちょっと極端な例で申し上げると、国際的な機雷掃海活動への参加などを取り上げてみると機雷掃海活動にホルムズ海峡についてみたいなことがあるのですが、ホルムズ海峡は、たとえば、実は両方の沿岸国、イランとオマーンは両方とも自分の国の領海だと言っています。1934年のイランの領海法、1984年代のオマーンの領海法がそうですけれども。領海の中に入っていって、機雷というのは指向性のある武器ではないんですね。つまり、誰が触雷しても同じ。ところが、ニカラグア判決を見ても、一般国際法を見ても、実は武力攻撃というのは単なる武力の行使ではなく、組織的、かつ継続的であることが武力攻撃の要件ですから、そういった誰でも触雷をするような武器が日本に対して向けられた組織的な攻撃と、たとえば、誰が判断をするのか。誰に対して、我々は集団的自衛権を行使するのか、みたいなものが全く明らかになっていない。そういった例を出してきて、それでいいのですか。あるいは邦人輸送中の米艦艇がそうですけれども、たとえば、外国人を輸送したのはこれまでにアメリカでいくつか(ある)、リビアあるいはリベリア、1991年にありますけど、リビアのケースは第6艦隊が出ているので、ちょっとわかりにくいのですが、リベリアのケースはとてもわかりやすいのですが、丸裸で輸送艦が行くことはアメリカではありません。そんなことやったら司令官の首が飛びます。リベリアの場合には米国人以外も輸送しているのですが、輸送した艦はサイパンという船ですが、その周りを3隻が囲って、その後ろに4隻いるんです。日本に要請するような事態が、仮に、アメリカになった時というのは想定がとてもしにくい。しかも、周辺事態であって、その能力があるかどうか。さらにはアメリカが丸裸でやるかどうか。それから、1997年のガイドラインでいうと、周辺事態の時には日本の船は警戒活動の前に出ますので、公海に出た瞬間、おそらく並走することになると思います。そうすると、本当に集団的自衛権というものを我々は認めないと、安倍総理の言葉を借りれば、子供やお年寄りを守れない。こういう議論というのはあまりにも正直根拠がない。根拠があるものについては、我々は法律を守って、人の命を失う。こんなことは絶対にあり得ないわけですから。ただ、本当に必要なことというのは議論をしていこうと。必要ならばやる。しかし、必要でなければ、これまでの解釈というのは法的安定性がありますから、そこについては安易に、便宜的に変えるというのはおかしいだろうという趣旨です」

維新・橋下グループに問う 集団的自衛権 結いとの合意は
島田キャスター
「日本維新の会が分党することになりまして、橋下グループと結いの党が先週の火曜日、7項目の基本政策で大筋合意しましたけど、その中の集団的自衛権の部分を見てみますと、『集団的自衛権の検討を含む自衛権行使の範囲の適正化と法整備』と文言があるんです。先ほど話が出ましたけれど、これまでの解釈は決して間違ってはいないんだと。ただ、時代の要請によって、それを適正化するということも、これから考えていこうということでいいのでしょうか?」
小沢議員
「結構です」
島田キャスター
「集団的自衛権の行使容認に賛成していると読んでいいのですか?」
小沢議員
「はい。維新の会としては集団的自衛権と言う言葉を使って、いわゆる自衛力を整備していこうということです。ただ、先ほども申し上げたように、集団的とか、個別的とか、そういった概念論争は無意味ではないかと。先ほど、大野さんも民主党の2006年のマグナカルタの話を出されましたが、まさにそういう議論です。ですから、我々は集団的自衛権という言葉を使った理由は、国際法上の言葉なので、その方が対外的にはわかりやすいと思ったから使っているわけです。結いの党の江田代表達は個別的自衛権で十分考えられるのではないかという言い方もされています。共通集合というところは新しい言葉をつくった方がいいのではないのかと思っているのですが、共通集合のところは一致しているんです。ですから、個別的自衛権の拡大で考えるか、集団的自衛権という言葉を使うのかという言葉の使い方の問題だけの話なので、実質的な中身の話は一致していますから、何も問題ないと我々は思いますね。先ほど、集団的自衛権の行使一般は反対だというふうに民主党の大野先生が言っていましたよね。海江田さんが言っていた。我々も一緒ですよ。ここは我々も一緒で、国際法上は集団的自衛権の行使と言えば、地球の裏側まで行っても同盟軍のために戦うという話があるんです。我々は、それはできないと。なぜかといったら9条があるからです。9条が歯止めになっているわけです。そこは9条を無視して、我々は言っているわけではなくて、それはあくまでも繰り返しになりますが、現在の国際情勢を考えれば、自衛力をもうちょっと整備した方がいいでしょうということから言っているわけですから。だから、同時にいわゆる歯止め論という話をやらなければいない。憲法にしろ、基本法にしろ、そういう法律は大変抽象的ですよ。ですから、それをどういうふうに解釈していくのかというのは、内閣には内閣の判断があるんです。国会は国会で政治の判断が、立法府の判断があっていいと思うんです。最終的な判断は司法がやりますよというのが現在の日本国憲法の在り方だというわけです。ただ、現在の日本国憲法の最高裁判所というのは、いわゆる個別具体の案件が出てこないと、そういう憲法判断はできないということになっているので、そこは、たとえば、本来であれば、憲法裁判所をつくってやればいいと思いますが、それには憲法改正しなければいけませんので、その場合には最高裁判所に憲法部というのをつくって司法も解釈についてきちんと意見をいう。これが三権分立のチェックアンドバランス。立憲主義だというのが我々の考え方です」
反町キャスター
「維新は新しい組織をつくるのは簡単だと言っているんです。維新さんは得意だから新しいのをつくるのはいいんだけれども、これまでの内閣法制局の積み重ねをどう処理をしたうえで、新しいところにいくのですか?」
小沢議員
「だけど、これまでの積み重ねも含めて、我々の見解というのは決してそこをはみ出しているとは思わないです。要は、限定容認論というのは自衛権というのを認めているわけですから。これまでの内閣法制局もですね。だから、最高裁判所も自衛権というのはきちんと認めている範囲の中で、いわゆる限定的な容認論というのを時代にあわせて適正化するべきだと言っているわけですから、全てはみ出しているとは全然思わないです」
反町キャスター
「これまでの内閣法制局のやってきた、示してきた憲法解釈を評価するということになるわけですね。だったら現在のままでいいではないですか?」
小沢議員
「いいえ、それは時代にあわせて変えるべきところは変えないと、やっていけないでしょうと。これまでの日本は本当に幸せだったわけですよ。まさに個別的自衛権という範囲の中だけでやってこられたわけですよ。でも、本当にこれからそれだけでやっていけますかという話が問われているんでしょう。それで現在の情勢は我々の少なくとも、国際情勢に対する考え方は戦後、あるいは高度成長期の時代と現在の時代が決定的に違いますというのが、我々のまさに情勢認識ですから。それに対する対応をきちんとやって国民の命と暮らしを守っていく。それが政治の責任ですよ」
伊藤氏
「事例は何万、何百万あるわけですよ。その中の一部を取り出して、これはどうだ、あれはどうだなんていう議論をしたって基本的にはあまり意味がないと思っているんです。具体的にどこかで武力衝突が起きた場合なんていうのは千変万化ですから、状況は全部変わるので。これはあの時の事例の何番目に当てはめればどうだこうだなんて議論をやったって机上の空論だと思うんですよね。何かすごく現在の議論は抽象論で、お互いにやりあっているような感じがしてしょうがないんですけれどもね」
小沢議員
「具体論が、要は安全保障基本法、自衛隊法の改正、領域警備法、そういった形で次に出てくるわけですよ。維新の会は現在その作業をやっていまして、このあと分党しちゃったら、それぞれ別々でやっていくという話になるのかもしれませんが、その時点で個別具体の話になってきますよ」
伊藤氏
「集団的自衛権は容認するわけですね」
小沢議員
「容認します。限定容認論。限定の意味は、我々は6項目つくりましたけれど、その中でも第2項目が最も重要で、いわゆる我が国と密接な関係にある国に対する急迫の侵害が、我が国の平和及び安全に重大な影響を与える事態であると。おそれではないですよ。我々は事態と明解に言っているんですけれども」
伊藤氏
「親密な国とはどういう基準なのですか?」
小沢議員
「これはある意味でいうと、法制懇も、これを何か使ってくれているなと。安倍さんも使っているなと。維新の会はまさに政治の世界で特許みたいな話があったら、特許でとっておけばよかったなと思うわけですが」
伊藤氏
「その親密な国ということ自体が抽象論ではないですか?」
小沢議員
「同盟国」
伊藤氏
「アメリカだけですね」
小沢議員
「現在のところは」

共産党に問う 集団的自衛権 行使容認
笠井議員
「結局集団的自衛権の行使を容認できないということから、できるということに変えることの大きな本質的な意味は、海外で戦争しないという国だった国を戦争する国に大転換させるというところが問題だと思うんですよ。先ほど、伊藤さんが抽象論の話になっているのではないかとおっしゃいましたけれど、こういう議論がある中でアメリカの政府の当局者自身が、日本が集団的自衛権を行使できたらイラク参戦を求めていたと言っているわけですけれども、ああいう時にどうなるのかというのは現実的な危険としてあるという問題を考えなくてはいけなくて、これまで政府は結局9条があるから武力行使しないんです、それから戦闘地域には行かないですという歯止めがあると言ってきた。この間、国会でも予算委員会でも質問したんですけれど、安倍さんにこの歯止めを残すのかと聞いたら、残すと言わないんです。逆に自衛隊の活動については拡大する方向で検討すると言って、与党の協議の中でも結局、政府の説明というのは、自衛隊は今度、戦闘現場に行くことがある、そこまでできるということになったわけですよね。結局そうやってアメリカと一緒に行動して、現場に行くことになれば、相手から見れば、敵になりますから、そうすると攻撃されて反撃する。戦闘に入っていく事態になる問題が起こってくると思うんです。イラク戦争の自衛隊員が言っていました、9条が命を守ってくれたと言っている。そうやって体験者は言われている。そこが本当に根本的に変わるという問題が集団的自衛権行使では本質的に重要な問題だと思うんですね」
反町キャスター
「中国が国家間の審議、北朝鮮が国家間の審議で物ごとを決めると思いますか?2国間で決めた法律によって、その国との関係を律している国だと思いますか?」
笠井議員
「ただね、国際社会の一員である、国連加盟国である。北朝鮮も一員足らんとしてやろうとすれば、自ずとちゃんと考えなきゃいけないと思いますよね。徹底してやることが本当に大事です」
伊藤氏
「笠井さんがおっしゃったような、共産党を支持されている一定の方がいるのは事実だし、それが一種のスパイスなっている。ただ、外交努力、そもそも外交というのは何か。国益を守るための戦争ですよね、基本的には血の流れない。ですから、非常に冷徹な論理で各国家が動いている。その中で外交の努力とはいったい何だろう。具体的にどうすればその努力が実るのだろうと考えると、そこはなかなか難しいのではないのか。同時に先ほどからこういう議論が出ていますけれども、日本を取り巻く環境というのは非常に厳しくなっているという認識が多くの国民の皆さんが抱いている部分だと思うんですね。だからこそ、何らかの対応をしなければいけないのではないかという意見が、世論調査の数字にもあらわれている。その中で共産党さんがそういうことをおっしゃり続けていても、具体的に共産党さんがおっしゃっていることは、どうやったら実現できるのかというのがなかなか見えない。一定の支持があるけれども、それ以上は広がらないというのが1つの理由なのかなという気がします」
笠井議員
「この問題、世論調査をみても集団的自衛権、設問の取り方にもよりますが、多くの方々は行使できるということに関して反対の数が多いです。安倍さんが解釈会見をやればやるほど、国民の中では憲法そのもの、9条含め、憲法を変えなくても良いと思っている方が増えているという現実がありますね」

野党に問う 集団的自衛権 与野党論戦への戦略は
反町キャスター
「野党が連携を深める可能性があるのですか?」
大野議員
「現時点で非常に残念ですけれども、巨大与党が横たわっていることは、厳然たる事実でありますので、国民の皆さんに見える議論をするためには、野党の間の議論では当然必要だと思っています。連携としては、たとえば、海江田さんがやったような野党間協力なのかもしれない。あるいはそれ以外に様々な枠組みができ始めていることも事実ですから、そういったことを通じて意見を交換していくことがまず大事だと思っています。我々側からすれば、集団的自衛権にしても、安全保障環境が変わったからといって、それがイコール集団的自衛権であるわけではないので…真ん中のストライクということもありますから。そういったものもたくさんあるので、そのへんについては、こちら側から先にカードを切るというのは国体的、戦略、戦術的に果たしていいかどうかという議論もありますから、そこは先ほど申し上げたような意見の集約と言わないかもしれないけれども、効果をはかりながら、備えていくという手法になると思いますが、しかし、国会での論戦になった時には、あらゆる手段をしっかりと我々も見極めながら与党と議論をさせていただきたいと思っています」
小沢議員
「政策論で言った時に与党対野党という発想はやめにしてもらいたいんですよね。私は国体委員長として国会改革というのを仕かけました。これも国民にとって、日本にとって何が必要かという議論ですよ、維新の会は是々非々というスタンスを結党以来、標榜してきました。ですから、この集団的自衛権の話も最初に我々が見解を発表して議論を引っ張ったつもりでいます。国民投票法も今度通りましたけれど、1年前から我々は独自案を出させていただいて、議論を引っ張ってきました。この秋も今度はいわゆる安全保障基本法、領域警備法、具体的な法案を我々は提案して議論を引っ張りたい」

大野元裕 民主党安全保障総合調査会事務局長の提言:『正論』
大野議員
「個人的には日本の平和ボケには2種類あると思っていて、平和平和と言っていればいいという平和ボケと、現実に即さないいわゆる威勢のいいだけの平和ボケと、2種類あると思っていて、現実に即して本当に必要なことはやる必要がある。しかしながら、これまでの憲法の法的安定性をしっかりと踏まえなければいけない。現実で必要なことを正論で全うに議論していくということは、マスコミ的にいうと野党の結集とか、再編とかがあると思いますが、これ抜きでは結局2大政党制として、国民の皆さまに対して争点を提起するということはできないと思っているので、国の根幹に関わる議論であるからこそ正論で戦うべきだと私は思っています」

小沢鋭仁 日本維新の会国会議員団国会対策委員長の提言:『平和維持のための準備』
小沢議員
「平和であることと言うのが一番尊いし、そうあっていかなければいけないと思います。ただ、それを維持するためにそれなりの対応も現実的にしなければいけないと思っているわけで、政治は現実ですから、その現実の中で国民の命と暮らしを守っていくための準備というのをきちんとやらなければいけない」

笠井亮 日本共産党政策副委員長の提言:『北東アジア平和協力構想の実現』
笠井議員
「北東アジアではいろんなことがあると言われています。ただ、紛争があっても絶対に戦争はしないと、外交次第によって平和的に解決するということで、そこでしか安全保障の道がないと思うんです。この間、私もASEANの国々をまわったりしながら、ASEANの経験も聞いたりしましたけれども、ASEANも多様性があって、体制も違うし、宗教も違うし、民族も違う、状況の中で10か国がまとまりをつくって、どうやって平和の共同体をつくるかと努力もしているわけであって、そういう方向で北東アジアもいろいろ大変であっても、そこを目指していくということで、努力をする形で信頼醸成もするし、絶対に紛争、戦争しないということでの友好協力条約を結ぶとか、そういう努力を本当にやっていく。そのために現在の日本は歴史問題もきちんと反省すべきは、すべきだということも必要だと思っています」