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2014年5月16日(金)
どうなる憲法解釈変更 協議直前 自公が論戦

ゲスト

中谷元
自由民主党副幹事長(特命担当) 衆議院議員
北側一雄
公明党副代表 衆議院議員

安全保障 政府の基本的方向性 グレーゾーン事態 対処を強化
佐々木キャスター
「グレーゾーンの対処を強化するということですが、現状何が問題なのでしょう?」
中谷議員
「グレーゾーンは灰色なんですね。白でもない、黒でもない。そこで自衛官が勤務していて、非常に迷う事態ということで、領域警備と言いますが、領土を守るうえにおいてまずは警察権で取り締まりをしますが、それを超える事態が起こった時に防衛出動がかからないと自衛隊は武力で排除できませんから、それまでの間が非常に曖昧で、警察権なの、防衛事態なのということではっきりしていないんですね。ですから、対象が曖昧でできない、だから、いわゆる隙があるんです。剣道も柔道も隙があったらやられますが、隙間というのはいわゆる空白地帯で対処が遅れたり、また法律がないから動けなかったり、そういう事態のことをグレーゾーンと言って、それをこの際検討してみましょうと。警察が対処できない、けれども防衛出動がかけられない、そういった中途半端な中間地帯ですね」
安保法整備 与党協議の行方 グレーゾーン 公明党の姿勢は
佐々木キャスター
「グレーゾーンについてはどういう立場ですか?」
北側議員
「まず正確に申し上げますと個別的自衛権の問題ではありません。武力攻撃に至ってないですから。個別的自衛権、自衛権というのは、急迫不正な武力攻撃の開始があったことが絶対条件なんです。だから、個別的自衛権の問題ではなくてまさしく警察権の問題です。現在どういう対処をしているかというと、海でいうと海上保安庁なんですね。海上保安庁の皆さんが本当にがんばってくれています。彼らが警察機関として領海警備を24時間体制でやってくれているわけですね。仮に警察機関であるところの海上保安庁では対処が困難だという場合の法制もちゃんとあるんです。それは海でいうと海上警備行動。これは自衛隊法にちゃんと規定してあります。陸であるなら治安出動。この2つがあるんです。海上警備行動、治安出動というのは、警察機関で警備が困難だという場合にきちんと命令を政府が出して、自衛隊が補完的にこういう警察活動を担っていく。こういう制度、法制がちゃんとあるわけで、決して何もないわけではないんですよ。むしろ、そこに問題があるとすると、たとえば、今後の議論ですが、警察機関である海上保安庁と、海上警備行動が出た場合の自衛隊との間で連携がきちんとできているか、スムーズにそういう事態になってもさっと自衛隊が対処できるような、そういう連携ができているかというような、運用の問題にどこか問題があるのかどうか。それから、武器使用の問題があります。この武器使用は警察機関としての武器使用です。果たしてこの武器使用の根拠規定が十分なのかという議論は、私はあると思うんです。それは今後しっかり議論させていただきたいと思っています」
邦人輸送中の米艦防護とは
佐々木キャスター
「邦人輸送中の米輸送艦の防護について、集団的自衛権の行使が必要なケースですが」
北側議員
「この事例も、もう少し具体的に言いますと、ここで有事があったということなのですが、朝鮮半島で有事があったということの前提のもとで、韓国に多くの日本人がいらっしゃる、その多くの日本人を日本の方に輸送していく、そういう必要性が生じた。こういう場合に、たとえば、日本と韓国というのは極めて近いわけでしょう。そうすると日本の自衛隊の輸送艦があるわけですよね。日本の自衛隊の輸送艦が行く選択肢というのは考えないのですかね、まずは。それは大前提として韓国の同意がなければダメですよ。韓国の同意のもとで日本の輸送艦が行って、邦人を輸送する。それで日本の輸送艦を防護しているというようなことですね。そういうことはまず選択として考えなければいけないことですね。昨日おっしゃっていたのは、米艦が乗せてきてくれた場合という話をされているわけです。この場合だって日本の輸送艦が実際輸送のために韓国の同意のもと行っているのと、事例として何ら変わりないと思っているんです。日本人を輸送していくために仮に米艦に乗っていたと、自衛隊の輸送艦に乗っていたと。これは何ら変わりないわけで、それを防護するのは、これは当然考えていかなければいけないことですよね。それは別に集団的自衛権という概念を出さなくても、十分対処していける事例だと私は思います」
反町キャスター
「つまり、個別的自衛権の中で対応できるものであるということですか?」
北側議員
「私は個別的自衛権とは言ってないんです。自衛権というのは、攻撃があって、武力行使をするということでしょう。現在言っているのは単に邦人を輸送している。なぜこれが武力行使なのでしょうか。攻撃を受けるなら、これはまさに個別的自衛権の話ですよね」
反町キャスター
「輸送自体は個別的自衛権、集団的自衛権でもない」
北側議員
「一種の警察権です。十分警察権なり、個別的自衛権の問題の範疇として判断できるのではないかなと、私は朝鮮半島有事ではそう思いました」
中谷議員
「自衛権とか、警察権を我が国独自で判断することは国際的に通用するのか。国連にはそういう事態は報告しなければいけないとなっていますが、たぶん例示であげたのは、アメリカと韓国が条約に基づいて、アメリカが韓国の軍事的支援をしているケースだと思います。その一環で邦人が一括でこちらに避難しているわけですから。アメリカが戦時中ですから、それに対して防護、護衛をするというのは現在の憲法からいくとやはり集団的自衛権に触れるということでできていません。いろんな解釈がありますが」
北側議員
「この事例の前提は朝鮮半島で有事があったと、かつアメリカが集団的自衛権を行使して、韓国の防衛に当たろうとすると。そのアメリカに対して攻撃があったということでしょうね。そういう事態の場合に、日本人を輸送するために、それは輸送できるということが大前提です。戦争をやっているようなところでは厳密に言えばできないのですが。そうでない地域に集結している邦人のところに米艦が行こうが自衛艦が行こうが日本に連れ戻してくる、輸送してくる、その連れ戻す輸送艦の防護をやるということは、これは集団的自衛権の問題と敢えて言わなくても十分に対処可能な事例だと、先ほどから申し上げているわけですね。攻撃があれば個別的自衛権になりますよ。ない限りは警察権行使としてやっているわけですから。攻撃があったら個別的自衛権です」
中谷議員
「では、日本は戦争に参加するということ」
北側議員
「個別的自衛権として。攻撃された時点で、わが国に対する武力攻撃の着手と言える場合」
個別か集団か
反町キャスター
「集団的自衛権と言わないと国際的理解を得られない?」
北側議員
「そんなことはまったくないですよ。事例としては輸送している米艦を日本の自衛隊の艦船が傍にいて防護するという事例を言っているわけですね。それに米艦に攻撃があったら、これまでの解釈だって、自衛隊法95条の武器等防護で十分対応可能だという政府見解もあるわけです。自分の船の防護だって隣にいる輸送船が攻撃を受けたんだから、それを防護することは武器等防護の中に当然入っている」
中谷議員
「それは集団的自衛権ですよ」
北側議員
「だから、それは従来の政府解釈を読んでいただければわかりますけれども、それも十分対処できるというのが政府見解なわけですよ」
憲法解釈変更について
佐々木キャスター
「公明党としては、憲法解釈の変更については、どういうスタンスで与党協議に臨むのですか?」
北側議員
「まさしくこれは与党協議の結果に基づいたものですからね。私どもとしてはこの憲法解釈の変更、限定容認論ですか。限定容認して、そして集団的自衛権の一部容認をしていくということを前提として申し上げますと、まず解釈変更をするということですね。従来、この集団的自衛権に関する政府見解というのは40年以上ずっと国会の論戦の中で積み上げられてきたある意味画一した解釈があるわけですね。その大半は自民党政権下でどんな内閣になろうとも発言している内容があるわけです。これを尊重されるのが当然の話というのが一点と、仮に従来の政府解釈を見直す、限定容認を解釈の変更で見直してできるようにするというなら、解釈そのものが従来の政府解釈との論理的な整合性というのがないといけない。論理的整合性がないと、これは逆に言うと、政権が交代したらまた変わるのかという話になってしまいますから、論理的な整合性が確保されているか、法的安定が確保されているのかということはきちんと議論される必要があると思います。それと、もう1つは限定容認論ではフルの集団的自衛権ではないと言っているんです。フルの集団的自衛権ではないんです。限定容認論だとおっしゃっているんですね。限定する以上は、その容認される要件が当然出てくるわけですよね。実際それは武力行使をすることが適法かどうかの基準ですよね。だから、その基準というものが明確な基準でなければいけない。明確な基準であってこそ憲法9条を改正しないわけですから。こしらえた憲法9条の規範性というものも残るわけで、この基準というのが曖昧な基準であれば、9条そのものを改正なしに削除しているのと同じような意味になってしまうんですね。そういう意味では論理的な整合性、法的安定性、基準の明確性、こうしたものがきちんと説明されていかないといけないと私は思います」
集団的自衛権行使の歯止めは
佐々木キャスター
「集団的自衛権行使発動の手順という6要件。6つの手順がありますが、これに関しては、中谷さん、十分な歯止めになり得るという考えですか?」
中谷議員
「昨日も総理会見で湾岸戦争とかイラク戦争のようなものには参加しませんとはっきり言い切りました。集団的自衛権にもいろんなのがあって、他国へ行って武力行使をするような集団自衛権。これは憲法改正しないと私はできないと思っています。ところが、それに至らない、いろんな事例がありますけれども、この程度ならやってもいいのではないかというようなものがあれば、やればいいのですが、歯止めはという話になるので、その歯止めとして、非常に密接な友好国が攻撃を受けた場合とか、そのまま放置すれば、わが国の安全に大きな影響が出る。たとえば、同盟関係をやめるとか、経済的支援がなくなるとかですね。当該国から明示的な要請がある。手伝ってくれと。第三国の領域通過を認められる。それから、これが大事なのですが、総理が総合的に判断する。これはやはり総理は国会から選ばれていますので、大変違ったことをすれば、罷免されるという要素があります。シビリアンコントロール。国会の承認がいると。こういう条件をはめてやれば、いかがですかと」
反町キャスター
「この6要件をどのように見ていますか。これで十分歯止めになる?」
北側議員
「先ほどの基準の話ですね。3つ目から下の話というのは、私は当然の話。それは、個別的自衛権であれ、自衛権を行使する時には、それは当然の話のことを書いてあるわけでして、特別な要件を何か定めたということにはならない。ポイントは、密接な関係にある国が攻撃を受ける。たとえば、米国がということでしょうね。放置すれば、日本の安全に大きな影響を受ける。たとえば、同盟関係に重大な影響を受けるなんていうようなことがあるとすると、アメリカからテロの時も強い要請があったと。そんな場合、日本が参加するのかどうかという話とつながってくるわけです。だから、これでも要件は極めて、曖昧だと言わざるを得ないと思うんです。放置すれば、日本の安全に大きな影響が出るという事態とは、どんな場合なのかと言った時、それは今や地球の裏側で起こったことだって、わが国の安全保障に重大な影響を与える場合だってありますから、そういうところは要件としては極めて、曖昧な要件」
中谷議員
「いや、ただこれはどういう事態かというと、まさに周辺事態が1つの例なんですね。周辺事態というのは、まさにこの定義と同じように、そのまま放置すれば、日本の安全に重大な影響が出る事態ということで、これは米国が日本の周辺でそのような活動をしている場合に、日本は何をしましょうかということで、現在の法律では後方地域支援ということなのですが、本当にそれで終わるのかと。たとえば、米艦艇が危険だと。それを護衛しなくてもいいのかというケースの時に、しなかったら日本の安全なんか知らないよというようなケースもあるかもしれないので、それはそういう時に出てくるのではないのでしょうか」
北側議員
「公海における米艦防護の話があって、出ているんですが、これもこれまで、国会で何度も議論されているんです。政府の答弁は、個別具体的な事例によると、ずっと言ってきているんですね。あくまで個別的自衛権ではダメだなんて言ってないんですよ。で、たとえばですよ、アメリカというのは、日米安保条約に基づいて、日本防衛の義務を負っている。その実行性をはかるために、日本には多くの米軍基地があって、米軍がいるわけです。彼らは日本防衛の義務を負っているんです、日常的に。自衛隊と在日米軍の間では日常的に当然警戒監視活動を連携しながらやっているわけです。今おっしゃっているような、朝鮮半島有事のようなことを想定されていらっしゃるのでしょうけれども、朝鮮半島有事になったら、なおさらのこと、日米の間では連携をより緊密にして、役割分担をして、共同作戦をして、そして、わが国の防衛の役割を果たそうとするわけですよ。そのような米艦と日本、役割分担、共同作戦にする。そういう日本の防衛の役割を担っている、すぐ近くに、日本の公海にいる米艦に対して攻撃があった場合をどう評価をするかという問題で、これまでも国会で議論されてきて、私はそのような場合であるならば、米艦に対する攻撃というのが離れたところであろうとも、共同作戦を担っている、日本の海上自衛隊の船に対する攻撃と評価としては変わらないわけで、これは我が国に対する攻撃の着手だというふうに十分に評価できる場合が相当あると思いますよ」
中谷議員
「ところが、それができないんです。と言うのは1997年に周辺事態法、ガイドラインをつくったのですが、その前提が集団的自衛権の行使はしない。日本は武力行使をしない。これが2大原則で米艦艇の護衛とか、ミサイルがあった場合の防護はメニューに入っていないんです。できることは、米艦艇に対する物資の輸送とか、そういう後方支援しかできなくて、武器、弾薬の提供とか、燃料補給すらできない。どこまでできるのかと。今度、年末までに、日米で再検討しますが、これが集団的自衛権の一部もあれば、非常に米国にとって助かるようなメニューも増えてきますので、それは一部俎上に上げるために、一部認めるとよろしいのではないでしょうか?」
北側議員
「だから、今の中谷さんのお話も集団的自衛権の行使になるから、現在やっていないんだという話か、もしくは単に政策的に、集団的自衛権の問題ではないんだけれど、ただ自制的に、またアメリカから要請もないからやっていないんだという話と、両方が混ざっちゃっているんです、話の中に。全部集団的自衛権が容認していないからできないんだという話では決してないんです」
どうなる集団的自衛権行使容認
反町キャスター
「北側さんとしては、日本が、限定的かどうかということは別にしても、集団的自衛権の行使を認めることによって、どういう懸念が生じる、どういう危険があると。これからどういう危険があるから集団的自衛権はダメだと?」
北側議員
「まず先ほど言ったように要件が明確でないといけないと。曖昧な要件だったら、限定してとは言えないわけですよ。基準がきちんと、限定(される)」
反町キャスター
「どこまでもアメリカの戦争に巻き込まれるかもしれないと?」
北側議員
「いや、そんなことを言っているんじゃない。わが国の自衛権行使ですから、日本が武力行使することが適法化されるわけなんです。そういう重要な要件の基準なわけですから。自衛隊の方々が武力行使をするということを容認する要件なわけです。極めて重大な要件です」
反町キャスター
「集団的自衛権はどこの国も一応、法的には認められています。日本も使ってはいないけれども、認められていますよね」
北側議員
「国連憲章上の話ですよ」
反町キャスター
「だから、そういう意味において、日本が特例という立場をこれからも保ち続けることが国益になるのかどうかという、そういうところはいかがですか?」
北側議員
「非常に大事なご質問をされたと私は思うのですが、わが国の戦後の在り方の問題ですけれど、私は憲法でいう平和主義の理念というのは、日本は他の国から見れば、異例かもしれません。わが国が侵略をされない限りは、わが国が直接武力攻撃を受けない限りは武力行使をしませんよ。これが憲法9条の平和主義なわけなんですね。その理念というのは、非常に大事な理念だと思いますよ。これは戦争に巻き込まれるとか、そういう意味で言っているのではないです。積極的な意味づけがあるのではないのでしょうか」
反町キャスター
「そうすると、戦後の日本がこれまでの70年間、戦争がなかったということについて、それは憲法9条のおかげなのか、日米安保において、アメリカの絶大なる力の傘のもとにいたからなのか」
北側議員
「両方でしょうね。両方です」
反町キャスター
「そうですよね。アメリカの力、現在以前に比べると、スーパーパワーではなくなってきている」
北側議員
「昔に比べればという話はあるかもしれませんが、太平洋、東アジアの中でも、圧倒的にアメリカのプレゼンスというのはあるわけです。なおかつオバマ大統領、先日も来られましたけれど、尖閣も日米安保条約の5条の適用範囲だと明確におっしゃっているわけですよね。かつアメリカの国防政策として、リバランスと言いまして、東アジア地域、西太平洋地域は大事だと明確に言っているわけです。だから、アメリカが後退しているのではないかと言うのは、私はそうではないと。きちんと東アジア地域、また、太平洋地域において、これは重視もしているし、十分な存在感を持って、抑止力は発揮していると思いますよ」
今後の進め方は
佐々木キャスター
「来週の20日から与党協議が行われていきます。与党協議が行われていきます。自民党として協議をどう進めていくのか。グレーゾーンへの対応が先なのか、憲法解釈の変更の部分が先なのか、それとも同時に進めるのか。何が優先でいくべきと思いますか?」
中谷議員
「答申に基づいてあらゆる事態に万全の態勢をとるために必要な法律をつくるのが目的ですね。立法作業。これはトータルとして、一括して、全体として見ながら進めていって、何からやりましょうというのは、協議のあとの話ですけれど、目安としては今国会の会期中には、総理も一定の結論を出したいと言っておられますので、限られた期間としてはその間にできるだけ、トータルの検討をして、ある意味どこから、どういう順番にやりましょうとか、どういう内容にしましょうとか、そういう結論を出したいと思っています」
反町キャスター
「たとえば、集団的自衛権、憲法解釈変更の話と、グレーゾーンの話と集団安全保障の話、全部?」
中谷議員
「3つありますね」
反町キャスター
「3つ一緒に進めていくのか、それとも順番を決めて、その優先順位に従ってやっていくのか、どちらかという、そこですが」
中谷議員
「まず一通り、こういう具体的な例示も出ていますので、どういう事態が必要なのかという認識を深める意味では、一通りやって、その中でお互いに協力して、できるところはどこでしょうということで、共通のところからやり始めたらいいと思います」
反町キャスター
「話しやすいところから」
中谷議員
「それから、もう1つは緊急の課題ですね。これを先やった方がいいと。領域警備というグレーゾーンですね。非常にこれはニーズが高いのではないかと思います」
反町キャスター
「その話の進め方は、何からやっていったらいいかという部分は?」
北側議員
「たぶん第1回目の時に協議の進め方をどうしますかという話になると思うんですけれどもね。ともかくこれだけ幅広い分野に関する安全保障の構成をどうしますかという議論ですから、いずれにしても国会会期中、あと1か月しかございませんので、この1か月で全ての一致点を見つめていくというのはなかなか容易ではないと思いますし、そもそも国民の理解を得ながらつくっていかないといけませんから、こうした問題というのは、たとえば、景気対策だとか、社会保障の問題だとか、そういう問題と違い、必ずしも身近ではないんですね。わかりにくいんです。そういう意味で、こういう番組も大事だと思うのですが、国民の皆様の理解を得ながら進めていくということがとても大事だと思います。短兵急でさっさとやっていけばいいというものではないし、なかなか合意はすぐに出ないと私は思っています」
反町キャスター
「順番としてグレーゾーンのところが自公の話し合いがとっつきやすいかなという印象ですが」
北側議員
「集団的自衛権の話になってくるとなかなか議論が平行線になる可能性がありますので、たとえば、今おっしゃっている武力攻撃に至らない事態、領海警備の話だとか、それからPKO、PKOだって停戦合意のもとでやる活動、平和維持活動ですから、こういうPKO問題だとかはこれまで議論をやってきていますし、十分議論し、一定の議論をすれば、一致点も見いだせるのではないかなと思います」
反町キャスター
「たとえば、領海警備、グレーゾーンに関する関連法案みたいなものを、秋の臨時国会に出したいという、そんなスケジュール感ですか?」
中谷議員
「うん、まず一番しなければいけないのはこういった事態の中でどういうことが必要でしょうと。これはすぐ会期末にできるわけではなくて、法律をつくって、それを通さなければできないですね。ですから、まずは法律をつくる。この全体的なゴーサイン、こういった作業を開始させるためには閣議決定のような…」
反町キャスター
「閣議決定というのは、憲法解釈の変更の閣議決定と違う閣議決定ですね?」
中谷議員
「いや、こういう範囲で、法律を準備しましょうというための法律をつくる、開始のための閣議決定。それは会期末をめどにやっておいて法律ができたら1つ1つ吟味をするようにしたらいいと思いますが、しかし、法案から考えますと、緊急とか、共通の項目があれば、グレーゾーンの事態から入っていったらいいのではないかなと思います」
反町キャスター
「そうすると、最も難しいと思われる、憲法解釈の変更、並びに集団的自衛権の行使容認についての話というのは来年の通常国会以降ぐらいになってくるのですか?」
中谷議員
「いやいや、その原則をどうするかとか、その全ての集団的自衛権ではなくて、国の安全と平和のために、必要なその周辺、集団的自衛権。これは一部認めるという形でやった方がすっきりするので」
反町キャスター
「ちょっと待ってください。北側さん、今の中谷さんの話だと、順番はグレーゾーンの話だとか、PKOの話もやりながら、解釈見直しの部分を織り込みながら、やっていきたいという話でもあると思うんですけれども、公明党は、順番はちゃんと順番としてやっておいて、集団的自衛権とか、解釈の部分というのは残しておくべきだという考えでよろしいのですか?」
北側議員
「いやいや、別に議論をするのはやぶさかではない。全くやぶさかではないし、それはどんどん議論をさせていただきたいと思いますし、私どもが今日もいくつか意見を申し述べましたが、そうした懸念を本当に解消できるのかどうか、そういうことをきちんと議論をさせていただきたいと思っています」
政策の優先順位はどこに
反町キャスター
「優先順位の話で、安倍政権は連立与党ですから、自公政権が取り組むべき優先課題として、現在一番取り組むべきものというのはこの問題ですか?」
北側議員
「いや、たとえば、安倍総理にその質問をしたら、経済の再生だとおっしゃると思います。だから、経済の再生だし、それから、消費税が4月に上がりました。これは何のために上げたのか。社会保障と税の一体改革といって、国会でも社会保障についての様々な法案はいっぱい出ているんです。こういう社会保障の問題は国民の皆さんの関心が強い。期待が強いのは、経済であり、社会保障の安定であり、さらには震災復興であり、こうしたことに期待が大きいと思うんです。特に経済の問題についてこの2年、安倍政権、自公政権になって以来、指標は非常に良くなってきているんです。まだまだこれからですが。そういうものに対する評価が安倍内閣に対する支持率の高さにつながっていると思うんですね。決して安全保障の問題では私はないと思っています。ただ、安全保障の問題を軽視しているわけではないですよ。これはこれでしっかりと議論をさせていただきながらも、経済対策、景気対策、社会保障の問題、こうした問題をしっかりとやっていくことが大事だし、そうしたことをアピールもしていかないといけないと思っています」
中谷元 自由民主党副幹事長の提言:『法的権限がなければ 自衛隊は動けない』
中谷議員
「法的権限がなければ、自衛隊は動けないということで、法律の整備ですね。この問題においてこれまで置き去りにされてきた部分とか、新たに必要な部分があります。ですから、憲法の中でどういった法律が整備されるのか。各党とよく議論をしていきたいと思います」