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2014年5月15日(木)
集団的自衛権”方針” 首相会見の真意を読む

ゲスト

磯崎陽輔
国家安全保障担当首相補佐官 自由民主党参議院議員(前半)
松本剛明
民主党政策調査会長代理 衆議院議員
小池晃
日本共産党党政策委員長 参議院議員

安倍首相 安保論議を加速 どうなる集団的自衛権
島田キャスター
「まずは今日、提出された法制懇の報告書。項目別になっていまして、憲法解釈の変遷、安全保障環境の変化、具体的行動の事例などをあげて、変遷については、過去の憲法解釈変更の前例を列挙して、また、司法判断として、砂川事件判決を引用しています。安全保障環境の変化ということで中国の影響力増大などを指摘。従来の憲法解釈では対応できないとしました。また、具体的行動の事例としましては、第一次安倍内閣時の4類型、新たな6事例をあげています。そのうえであるべき憲法解釈、国内法制のあり方を提言しています。憲法解釈について、法制懇の報告書では2つ解釈があったのですが、1つ目の個別的か集団的かを問わず、自衛のための武力の行使は禁じられていない。また、国連の集団的安全保障への参加といった国際法上、合法な活動には憲法上の制約はないと。この報告を受けまして、総理はこれまでの政府の解釈との論理的整合性が取れないとして、政府としては採用しないと明言しました。もう1つの考え方として、我が国の安全に重大な影響を及ぼす可能性がある時、限定的に集団的自衛権を行使することは許される。これについては、政府として今後さらに研究を進めていきたいと。この線引きについて、磯崎さんはどう考えますか?」
磯崎議員
「我々が考えているのは、個別的自衛権ではなくて、自衛権の中には許される集団的自衛権があるのではないか。必要最小限度の中に入るのであれば、集団的自衛権もいいのではないかという考え方なのですが、一方で、集団安全保障と言って、国連決議でやる分があります。そこは現在の憲法の中に手がかりがないから、集団安全保障の中で、日本が国連軍とか、あるいは国連の多国籍軍の中で爆弾を投下したり、あるいは機関銃を撃ったりとか、そんなことは、日本は絶対にできない。平和憲法のもとでできないという解釈を、総理がそういう方向で検討をしたいとしたものですね」
反町キャスター
「湾岸戦争やイラク戦争のようなものには、日本は決して、これからも行かないという話がありました。いわゆる多国籍軍に参加する、しないという話については極めて否定的な見解を示されたと思うのですが、それでよろしいんですよね?」
磯崎議員
「うん、だから、今言った集団安全保障というのは日本の安全、全く関係ないんですね。国連の枠の中でやるのですが、これは従来の日本は武力の行使はできなかった。今後ともその方針は貫くし、それが現在の憲法9条のもとでは当然のことということです」
反町キャスター
「ただ、一方、総理は会見の中で、後方支援という言葉を使っています。これは、たとえば、多国籍軍のような、イラク戦争も湾岸戦争もそうですが、国連決議に基づいて有志連合という形で、多国籍軍が編成された時に戦闘部隊には参加しないけれども、たとえば、物資、ないしは輸送ルートの応援、後方支援部隊も当然、敵にしてみたら、攻撃の対象になります。兵站を攻撃することは現代戦の1つの基本でもあるわけではないですか。そういう当たり前の対応というのは多国籍軍に参加することにはならないという見解になりますか?」
磯崎議員
「多国籍軍の一部かもしれませんけれど、ただ、それをやることは武力の行使ではないと」
反町キャスター
「いや、でも、防戦ですよ。攻められた場合に反撃するか、しないか。ここです」
磯崎議員
「いや、それは反撃はできません。たとえば、医療活動であるとか、そういうことをやって、もし交戦をしなければならんような場合には、ごく近辺におる、自分らを守るのは別ですけれど、基本的には撤退をしなければならないというのがこれまでの考え方です」
集団的自衛権の行方は
反町キャスター
「公明党の山口代表ですが、これから自公の間で話しあいが進むと思いますが、今日総理の会見を受けて、このようなに話をされました。『集団的自衛権の限定的使用は、従来の政府の憲法解釈と論理的整合性を持っているのか、日本国憲法の平和主義を守り抜けるのか』という、まずこの視点、この指摘についてはいかかですか?」
磯崎議員
「それは、今日、安倍総理がはっきり言いましたように、日本の平和主義は、完全に守り抜きたいと思います」
反町キャスター
「憲法解釈との整合性についてはいかがですか?」
磯崎議員
「憲法解釈との整合性は、今度の報告書でもそう、集団的自衛権については、必要最小限度という区切りを設けると。それは従来の憲法解釈と整合しているんですね」
反町キャスター
「もう1つ、逆の立場になるんですけれども、総理は今日の会見の中で、邦人輸送中の米艦防護というものをできるようにしなくてはいけない。現在の日本の個別的自衛権、集団的自衛権に対する縛りのうえで、これはできないという話になりました。山口代表は今日の会見で『邦人輸送中の米艦防護は、これまでの政府の憲法解釈の中で、対応できる部分はある』と。できるのですか?」
磯崎議員
「いや、それはできないですね。まだ日本が具体的な攻撃を受けていない場合に個別的自衛権を行使することはできませんから。具体的な攻撃があれば状況は変わってきますが、日本が攻撃を受けていないのに、もし多国籍軍の艦船を守るのであれば、それは集団的自衛権を使わざるを得ないと私は考えています」
反町キャスター
「邦人輸送中の米艦防護は、要するに個別的自衛権でできるという意味だと思うんですけれども、言い方を変えると、公明党はただ単に集団的自衛権という言葉を使いたくないだけみたいなように見えるのですが、このへんはいかがですか?」
磯崎議員
「非常に平和を重んじる政党である。自民党ももちろん、平和は大切なわけでありますけれども、その流れで、特にそういうご発言もあるんだと思います。ただ、非常に法律的、技術的なところもありますから、今言ったように1つ1つ議論をしていきたいと思います」
反町キャスター
「今後の予定ですが、外務大臣も防衛大臣もとにかく丁寧に議論したいと、閣僚の皆さんに言っています。その丁寧な議論というのは、全ての面についての話になるのか。たとえば、解釈に関しての部分なのか。法案提出に向けてか、どういう意味での話という意味ですか?」
磯崎議員
「それは全てを含んでいると思います。まだ何も決まっていません。来週から実際の議論が始まりますから、議論の仕方も含めて、自公のPTでよく議論をしていただきたいと思います」
反町キャスター
「今国会中に、憲法解釈の変更とか、法案の提出、グレーゾーン事案に対する法案提出とか、そこまで踏み込んで進める予定はありますか?」
磯崎議員
「だから、議論には、総理が言っていますように、期限を区切るものではありません。じっくりと結論が出るまで議論を続けたいと思います」
反町キャスター
「今国会中に何かをしたいという区切りというものはないんですね?」
磯崎議員
「ありません」
反町キャスター
「でも、いつまでにというもの、たとえば、ガイドラインの問題がありますね、日米の。そこには間に合わせる?」
磯崎議員
「もちろん、それも視点には入っていますけれど、現在できれば秋の臨時国会以降に具体的な法案を出していきたいと思いますから、そういうことも念頭にありますが、ただ、議論は大事でありますから、期限を区切って議論をするものではない」
反町キャスター
「それはグレーゾーンに関する法案ですよね、憲法解釈の改正に関する。それが秋の臨時国会でという意味ではないですよね」
磯崎議員
「そのへんの扱いも含めて、まだまだ何も決まっていませんから、今後の話になると思います」
与野党は今後どう動く
島田キャスター
「松本さんは今日、総理の打ち出しました、基本的な方向性についてはどのように受け止めましたか?」
松本議員
「安全保障についていろいろな状況を考えなければいけないということ、そのものについては、私も安全保障・外交を担当してきた者として、その通りではないかなと思います。特にこの間に、技術が進歩したこと、紛争の対応がかなり変わってきているということは念頭に置かなければいけないと思います。その意味で、従来の制度だけで対応できないものがあるのではないかという問題認識は共有できると思います」
島田キャスター
「小池さんは、どのように」
小池議員
「首相がいろんなケースをお話になったけれども、結局一番大事なポイントは、我が国の安全に重大な影響を及ぼす可能性がある時は、限定的に集団的自衛権を行使することは許されると。ここだと思うんですよね。これは結局、いろいろ限定と言っていますが、重大な影響を及ぼす可能性があるというのは、極めて曖昧ですよ。総理が判断して、いくら限定と言ったって、安倍さんが決めるということになればここが蟻の一穴というか、ここから限りなく広がっていくということになっていく。戦争する国にするのではないと、盛んにおっしゃっているけれども、結局その一線を越えたら、日本は海外で戦争ができる国になると思います」
島田キャスター
「今日、法制懇の報告書も出ています。その中で、具体的行動の事例として、10個をあげているんですけれども、グレーゾーンと呼ばれて、武力行使に至らない個別的自衛権。集団的自衛権の行使にあたる事例。集団安全保障に関わる事例という3つのカテゴリーになっています。共産党としてはグレーゾーン事態に関してはどのような立場をとっているのですか?」
小池議員
「この設定自体が極めて荒唐無稽だと思います。離島を武装集団が占拠するということになった場合は、それはそれを許した国が統治能力を問われるんです。国際社会から徹底的に糾弾されますよね」
反町キャスター
「許した国というのは上陸させた国?この場合でいうと日本?」
小池議員
「いや、逆でしょう」
反町キャスター
「尖閣に武装漁民が上陸した」
小池議員
「いやいや、逆でしょう。だって、これは離島なんでね」
反町キャスター
「武装漁民を送り込んできた国?」
小池議員
「送り込んだ場合ね。そうですね。だから、そうなれば、これは外交上の解決ということで進むべきで、ここに自衛隊が武力行使するということになれば、むしろ日本の方から戦闘、戦争状態をつくりだすということになってしまう。それから海上保安庁でしょう、まずは真っ先に。海上保安庁が対応不能な場合にという設定なっているけれど、だけど、日本の離島で海上保安庁は対応不能な状況があるとすれば、それが問題なわけであって、まずは海上保安庁機能の強化。それをやるべきだと思います」
反町キャスター
「自衛隊ができる範囲と、海上保安庁のできる範囲の間を埋めるというのが、このグレーゾーンの論議として見た場合に、小池さんのお話だと、自衛隊がその穴を埋めるのはけしからんのだけれど、海上保安庁が埋めるのがいいということですか?」
小池議員
「まずは外交的な解決になると思います。こういうケースは。同時に、警察力ということで言えば海上保安庁の仕事だと思います」
反町キャスター
「グレーゾーンの論議とかが自公の間で進み、それに即した法案が提出された場合。明らかにアジアにおける中国、韓国との関係を悪化させる要因になる?」
小池議員
「当然、そうなると思いますね」
野党はどう見る どう対応
反町キャスター
「それともう1つ、海保の関係でいうと、小池さんは海上保安庁の巡視船の大型化、武装強化には賛成されるわけですか?」
小池議員
「海上保安庁の機能強化は私も賛成しています。警察力の強化ですから、これは軍事力ではありませんから。憲法9条に触れないと」
反町キャスター
「海上保安庁の船を大きく、強くすることと、仮に自衛隊の船がそこに行くのをだんだん間を埋めようというのが、今回の議論ですよね。海上保安庁の船の能力を高める。当然、武装も?」
小池議員
「スピードを上げるとか、ただ大きくすればいいというものではありませんが、日本の場合で言えば、もっと速度を上げるということが必要だと思います」
反町キャスター
「武装も強化しなくてはいけないし、鉄板も厚くしなくてはいけないという話には賛成されるのですか?」
小池議員
「海上保安庁の機能の強化は賛成しています、共産党は。日本の安全。警察力の強化。このことは共産党は別に丸腰で何でも許すという、そういう政党ではありませんから。国民の生命、財産を守るために必要なことはきちんとやると。ただ、それは憲法9条の枠内でやるんだということですから」
島田キャスター
「民主党としてはどういう立場ですか?」
松本議員
「我々から見れば、自衛隊を活用すべき能力は活用できるような法制をとっておくべきだろうというのはおっしゃる通りだと思います。外交的な努力は当然、必要です。ただ1つ、ご議論を聞いていて逆に思いましたが、安全保障の議論の時に安倍政権という、固有名詞で議論すべきではないと思うんですよね。安倍政権の、だから、こうとか、安倍政権だからではなくて、現在客観的に我々の置かれている状況と、日本の法制度を考えた時に、日本の国としてどうすべきかという議論で、あまり個別の顔を、念頭に置く話ではないような気がしますけれどもね」
反町キャスター
「流れとしては、おそらく自公の間ではグレーソーンに関する自衛隊法の改正であるとか、その他、海上保安庁の機能強化に関する法律みたいなのが、先行して、秋の臨時国会以降だと思うのですが、出てくる可能性があります。それについて民主党はどういう立場で議論をするのですか?。共産党は、たぶん頭からダメですよね」
小池議員
「うん。ダメです」
松本議員
「自衛隊の方はね。海上保安庁はいい」
反町キャスター
「海上保安庁の機能強化だったらOK?」
小池議員
「それはいいです」
反町キャスター
「自衛隊法の改正はダメ?」
小池議員
「それはダメですね」
反町キャスター
「民主党はどういう感じになりますか?」
松本議員
「民主党の中でも率直に言って皆いろいろな議論ありますが、これまでも安全保障についてはきちんと現実を直視する形で議論が収斂してきましたから、そういう方向になると思っています」
反町キャスター
「自衛隊法改正で、党内はまとまる?」
松本議員
「中身を見ないといけませんけれど。どんな形でするかというのがあるのですが。ですから、今日の議論でも、ここはあくまでもスタートであって、実はここから先の方が私は重要だと思っているんですね。ここの入口ばかりが注目されていますけれども、実はここからの道筋の方が重要だと思いますね」
反町キャスター
「総理が言っていたのは、必要とあれば、憲法解釈の変更も辞さないという趣旨の話でした。憲法解釈の変更については、松本さん、どう考えますか?」
松本議員
「日本国憲法は、日本が平和であり続けるためにも、我が国は自衛権については極めて抑制的であると、制約的であると。我が国は平和主義で行くということが、一番の根幹だと思うんですね。いわば経緯として個別的自衛権の範囲にしておくのが適切ではないかという、その流れがあるんだとわかります。ただ、他方では我が国の存立、国民の生命、財産、自由を守るということも憲法の要請だということ。これと我が国が自衛権を振り回さないという、この2つが基本であって、個別的自衛権のみに留めて、その両方が満たされるのではないかと。これまでは考えられたから、先ほどの申し上げたように科学の進歩であるとか、紛争の対応を考えると…」
反町キャスター
「民主党の中で、まだ議論がまとまっていないのでは?」
松本議員
「そうです」
反町キャスター
「松本さんはどうですか?」
松本議員
「私はそう思って、考えてきていますし、先ほど申し上げたように、民主党は、きちんとそういう安全保障の現実を直視してきた党だと思っていますので、最終的にそういう形で、いい議論をまとめなければいけないし」
反町キャスター
「解釈の変更に寄っていくべきだという意味ですね?」
松本議員
「ですから、繰り返して申し上げますが、解釈の本質を変えるべきでないと」
反町キャスター
「また、難しいな。本質は変えないけれども、現実に対応できるように解釈を変えるのですか?」
松本議員
「ですから、自衛権を何でも使っていいという憲法ではないですよね。国民の生命、財産、国の存立を守る。この2つが憲法の解釈の本質だと思っています」
反町キャスター
「別の質問をします。これまでの法制局の解釈で、今言われたことを守れると感じますか?」
松本議員
「この議論については安全保障上の要請と憲法理論からの整合性と2つの要素がある。私自身は国会でも議論をしていますが、これまでの法制局の解釈は、論理的でも、一貫性も必ずしもないのではないかということで、議論をさせていただいて、私の議論の方がわかる形で議論は終わっていると思っています」
反町キャスター
「安全保障上の必要性は先ほどの通りですね」
松本議員
「安全保障上の要請は、先ほど申し上げた通り」
小池議員
「これは本質的な憲法解釈の変更です。だって、日本に対する急迫不正の侵害がないわけですから。重大な影響を与えるおそれがあるという、非常に拡大解釈できる、極めて曖昧な。必要最小限度の行使だというような言いわけをしているけれども、元内閣法制局長官の秋山さんは、必要最小限というのは何でもくっつく、万能膏薬のような理屈だと言っていますよね。私も本当にそうだと思います。結局日本が攻撃されていない時に、武力行使をするということは現在の憲法9条の下で、これはあり得ない話であって、いろんなケースを示して、今日の会見でも、日本の若者も守るんだというようなことで、これだったらいいのかなと思わせるようなケースをわざわざ設定するんだけれども、共通しているのは、それは攻撃がない時ですよ。その時には集団的自衛権行使できないということでやってきたわけで、それを、憲法解釈を変えてやるということなど、到底認められないと思います」
松本議員
「いや、憲法の解釈というのは結局憲法に立ち戻るべきなわけですよね。そうすると、我が国が従来からとってきた解釈は9条、前文、13条、98条の国際協調を入れるかどうかというのはいろいろ議論がありますけれど、そこから出てくることは我々が武力行使について極めて抑制的であるということを、繰り返しになりますが、国の存立、国民も幸福、生命、財産を守るということ以外には出てこないわけです。個別的自衛権についても、急迫性の侵害、他に方法がない。必要な範囲にとどまる行使であるというのが、1つの方法になっていますが、たとえば、ミサイル防衛のケース。武力攻撃事態になった時は、防衛出動で対応するわけですけれども、それ以外の時に、ミサイルが飛んできたケースでどう対応をするかと。結論は治安を守るという意味で、警察権ということで、対応をしていますが、議論の途中では、前の法制局長官、坂田長官でしたけれど、ミサイルの場合は、飛んできたことから、急迫不正かどうかを問わず対応せざるを得ないと言っておられるんですよ。つまり、自衛権の行使、個別的自衛権の3要件についても、根幹の先ほども申し上げた国の存立、国民の生命、財産、自由ということが最優先だということを、逆に法制局長官も言っておられるんだと、私は思うんですよね」
小池議員
「それは、だって、日本に対する攻撃の話であって、現在議論されている集団的自衛権で、ミサイルといえば、アメリカに向けて飛んでいくミサイル。全く違う話ですよ。日本の憲法解釈は、私は憲法9条のもとで自衛隊が違憲だと思っていますし、自衛隊をイラク、アフガンまで派兵したことは、憲法違反だと思っていますけれども、さすがに自民党政権も現在の憲法9条のもとで、海外での武力行使はできないと。戦闘地域に行かない。武力行使をしませんと。それを変えてしまうのを、憲法の手続きを変えることすらせずに、解釈で変えると。しかも、安保法制懇の中身で言えば、集団的自衛権だけでなくて、集団安全保障での武力行使まで含めてやるということまで認めているわけで」
反町キャスター
「法制懇はね。総理は、今日はそこは慎重だったですよ」
小池議員
「いや、でも、そこだって、結局、当面採用しないけれども」
松本議員
「だから、どういうことを決めるのが対応だと」
小池議員
「採用しないと言っているけれども」
島田キャスター
「当面、と言いました?」
小池議員
「これは採用しないと言っていますけれども、これが集団的…」
松本議員
「総理は、当面と言っておられました?」
小池議員
「採用しないとは言っていますけれども」
島田キャスター
「今日、これは政府としては採用しないというふうに」
小池議員
「ただ、集団的自衛権の行使ということで穴を開けてしまえば、これは我が国に対する攻撃がない段階での武力行使ということになるわけです。集団安全保障についても一体化論はもう古いんだみたいなことを法制懇は言っていますね。ああいう議論も本当にとらないのかというあたりはまだわかりませんね。これは結局、そういうふうになってくると、集団的自衛権、あるいは集団安全保障の武力行使を認めたら憲法9条が禁止している武力行使とは何なのですかと。侵略戦争だけになりますよ。そうしたら、現在の国際法でも侵略戦争は認められていないわけですから、私ははっきり言って、憲法9条がないのと同じ状態になると思います」
島田キャスター
「中国と韓国から反応が出ています」
小池議員
「私は当然の反応ではないかと思うんです。安倍政権は外交も重視していますという話が先ほどありましたけれど、言葉だけでなっているのではないかなと。この間の状況で言えば、日本が発信地となって靖国参拝、あるいは慰安婦の問題などで各国と関係が本当に悪化しているわけで、その点で、安倍政権本当の意味で欠けているのは外交戦略の方だと私は思っています。外交戦略をキチッと韓国や中国とのルートを開くという戦略抜きに軍事一辺倒の方向で進んでくってことは事態を本当に悪化させていくと思います」
松本議員
「今回の安全保障の議論というのは、安全保障に携わってきたものは別に総理に限らず多くの人が議論してきた課題です。ですから、安倍カラー特有の問題にすること自体がかえって安全保障の議論の側からすると少し異なってくるのではないか。むしろ、キチッと具体的にどういった懸念があるのか、どういったことが想定されるのか、法政上どういう問題があるのかということを実務的に対応してるんですということを見せることが、外国の皆さんにもわかりやすいし、国民の皆さんにもわかりやすいと。政策は、国民の皆様にも外国の方々にもわかってもらうことが大事なことだと思います。中国、韓国は我々としても大変極めてうまく関係を構築すべき隣国であることは間違いないので、安全保障上のいろんな事態に対する法制であるとか、体制の準備そのものというのはどこかを相手にするものではありませんので、そこはキチッと理解を得られるようにしていくべきだと思います」
集団的自衛権の行方 野党は今後どう動く
反町キャスター
「法制懇で集団的自衛権行使の発動の手順があげられています。この6条件で歯止めになるのかどうか?」
小池議員
「全然歯止めにならないです。首相が総合的に判断するというのは何も言っていないのと同じです。国会の承認を得ることだって、これは緊急事態ということになれば事後になる。と言うことになれば歯止めにならない。当該国から明示の要請、第三国の領域通過には許可を得るというのは国際法上当然のこと。密接な関係にある国が攻撃を受けるとは、そもそも米軍支援ということで始まった議論ですから、それは当然だし、放置すれば日本の安全に大きな影響が出るというのは極めて曖昧ですよ。周辺事態法で言えば、そのまま放置すれば我が国に対する直接の武力攻撃に至るおそれのある事態という規定がありますが、それに比べても極めて曖昧だし、これは結局、時の政権が日本の安全に大きな影響が出ると判断すれば、これは石破幹事長がおっしゃっているように、地球の裏側だって排除しないということになるわけですから、柳沢教授、元内閣官房副長官は、これは歯止めというよりアクセルだとおっしゃっています」
松本議員
「憲法からどうやって導かれるかということももう少し説明が要ると思います」
どうなる日本の安全保障 どうする集団安全保障
反町キャスター
「多国籍軍への参加は?」
松本議員
「多国籍軍への参加は、我が国の平和主義の理念からいっても、かなりそこは難しい問題があると思います。これも先日国会でも議論したのですが、政府の中でも国際法を所管している外務省の見解によれば、このケースはそもそも国際法上自衛権の問題ではないと。警護は警察権ですし、そもそも国際貢献のPKOとか、そういうケースというのは、いわゆる武力行使をしてはいけませんとなっていますね。その例外として、自衛権で守る場合がありますと。しかし、そもそもPKOは非強制的ですから武力行使ということになっていませんので、警備ですから。ある種の大きな意味では警察権の範囲なのかもしれませんが」
小池議員
「安倍首相の今日の会見で、たとえば、安保法制懇の報告の中では武力行使の一体化論について国連平和協力活動の中での武力行使の一体化論はもはや役割を終えたと言っているわけです。この間国会でのやりとりを通じて武器弾薬を戦闘地域に運ぶことも否定していないんですね、安倍首相は。結局、実際の戦闘には参加しませんと今日、記者会見では言うけれども、後方支援という話もあった。それから、武力行使の一体化論も捨てたと言っている。そのことまで含めて今日の会見で否定しているかというと、私はそこまで読めないです。そうなってくると結局武力行使に限りなく近づいていく。武力行使の一体化論というのはある意味ではこれまで憲法9条のもとで無理やり編み出してきた議論ではあるけれども、それは武力行使にあたるからやらないと言ってきたことをやるようになれば、これは限りなく、実際にはイラク戦争や湾岸戦争に参加しないと言っているけど、そういったことになっていくのではないかと思います」
松本剛 明民主党政策調査会長代理の提言:『やるべきことを安全保障基本法で』
松本議員
「私達が政権をお預かりしていた時代、大変残念ですけれども、私達の政権で有るが故に安全保障環境が極めて悪化したといったようなご指摘もいただきましたけれども、総合的な情勢ではその後も引き続き残念ながら悪化をしていますし、たとえば、尖閣諸島に初めて公船が入ったのは、実は私達の時ではなくて、その前の自民党政権の時からです。ですから、客観的にそういうことを考えれば、安全保障環境ということは、政権に左右されずにキチッと安全保障の環境には対応しなければいけないと。そのために基本法を定める形で安定した形でキチッと安全保障に対応できると。どの政権だからとか、解釈ということではなく、キチッと基本法を定めて、またこの形をとることによって国会でも議論することで、国民の皆様にも諸外国にも議論していただく、わかっていただくという機会も増すと思いますので、是非基本法を設ける形で、しっかり対応すべきことはやっていきたいと思います」