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2014年4月9日(水)
総理大臣補佐官に直言 櫻井よしこ外交安保論

ゲスト

礒崎陽輔
首相補佐官(国家安全保障担当) 自民党参議院議員
櫻井よし子
ジャーナリスト

強まる中国の反日攻勢 中韓共闘と日本の対応策
島田キャスター
「中国による最近の主な反日姿勢ですが、全て3月に起ったものです。たとえば、南京市が旧日本軍の慰安所とされる建物の保存を決定しました。また、18日には日中戦争中に日本企業に強制連行された元労働者、その遺族らによる損害賠償の訴えを北京市の地裁が受理しました。また、23日には中韓首脳会談において、歴史認識問題の対日共闘姿勢を確認しました。また、ベルリンで習近平国家主席が南京事件について、日本が30万人以上を殺害したというふうに発言しています。国家主席自らが南京で30万人も殺されたと国際社会の場で発言することについて、どういう印象を持ちましたか?」
櫻井氏
「中国の国家主席の位置づけというのはですね、首相よりもはるかに高いんです。こういうこと言うと、日本の方は、私も含めて、ちょっと嫌な気がするんですけれども、日本で言えば天皇陛下に近いような極めて象徴的な高い存在と言われています。ですから、その方が具体的な生々しい事例に自ら言及するということはとても異例です。中国としては大事な切り札として取っているポジションの方が今回このように踏み込んだということは、私はちょっと異常だと考えています。それだけ習近平さん自身がこの際、日本を歴史問題で徹底的に追い詰めようという決意をしているんだととっています。だから、本気でやってきているんだということです」
反町キャスター
「たとえば、日中首脳会談がやれていない。総理は、総理でドアは開いている、無条件でいつでも応じるよとおっしゃっているにも関わらず、中国は本気でいるということ、首脳会談をやるつもりがないと。そういう意味でもありますよね」
櫻井氏
「首脳会談をやる時は中国の目的を達するような形での首脳会談です。安倍総理がおっしゃっている私達はいつでもドアを開いていますよと戦略的互恵関係のための首脳会談ということではないと思います。徹底的に日本がへりくだるとか、そういう形の中国に有利な条件をつくっての首脳会談ならあり得ると思います。朴さんがおっしゃっているようなことで、謝りなさい、二度と靖国神社に行ってはいけませんと、いろいろなことをおっしゃっています。そういう形だと思います」
反町キャスター
「官邸はそういう認識で中国を見ていますか?」
礒崎議員
「いや、我々はとにかく首脳会談をやることが、まずいろんな日中関係の解決の一番大事なものだと思っていますから。我々はいろんなルートで対話を呼びかけているんでありますけれども、今言っているように中国側がなかなか応じてくれない。そういう状況にあります」
島田キャスター
「でも、互恵の関係を中国は求めていないのではないかと。日本が手を挙げて、おっしゃる通りにしますというようなことを言って、初めて会いましょうというふうにしているのではないかというような指摘についてはいかがですか」
礒崎議員
「もちろん、いっぺんに会っても話は詰まりませんし、ある程度の下ごしらえのような、もう少しレベルを下から上げてくる必要はあると思いますけれども、ただ条件をつけて首脳同士が議論するのは、私はおかしいと思います。ここは無条件という言い方ではありませんけれども、首脳同士が胸襟を開いて話合う。これが一番良い平和な方法だと私は思います」
島田キャスター
「無条件というわけではないのですか?」
礒崎議員
「だから、今言ったように下ごしらえを少し。下ごしらえをという意味で、私は条件をつけるという意味とは少し違うと思います」
櫻井氏
「中国は、台湾にも、今年の2月でしたか、歴史認識闘争を日本に対して一緒にやろうという趣旨のことを持ちかけています。ですから、中国としては、自分の味方を、韓国、台湾、それから、アメリカで日本の歴史認識についての批判を繰り広げ、ドイツでも3月に言いました。そのようにできるだけ広く、対日攻勢の枠をつくって、日本を追い詰めたいということだろうと思います。それが中国にとって、どういう意味を持つかと言えば、中国共産党に対する不満を逸らして日本に向けるという国内的な要因が非常に強いというふうに思います。もう1つ、歴史的に見て、これはお聞きしたいのですが、日本の外務省も政治もこのような歴史問題について糾弾されたという時、たとえば、嘘であろうと、捏造であろうと、この慰安婦の問題によくみられるように、言ってこなかったんですよね。反論しなかった。そして、たとえば、3500万人を殺したと言いました。暫くの間、中国共産党の対外的な数字で、日本軍による死者というのはだいたい2000万人強とか、2100万人という数で書かれたんです。これも過去のものを調べてみると皆そう書いてありますからわかります。ところが、これもまたジャンプして大きくなったのが1995年、戦後50年です。戦後50年で連合国の方が戦勝50周年の記念をした時、当時の江沢民国家主席が行って、いきなり日本軍によって3500万人が殺されたって打ち上げたんです。中国共産党が3500万人と言った時に、日本国政府は何にも反論をしていないんです。私が知らないのかも知れませんが、表に出た限りでは反論をしていない」
島田キャスター
「なぜ反論をしなかったと思いますか?」
礒崎議員
「当時のことはよくわかりませんけれども、外交的になるべく、波風たてないような気持ちがあったのかもしれないかもしれません」
櫻井氏
「1995年の日本の総理大臣、誰だったか、村山富市さんですよ。それから、外務大臣は河野洋平さんです。アジア局長は川島さんです。中国大使は國広さんです。この方達のお顔を思い浮かべれば、少なくとも政治家の2人は反論を絶対なさらないタイプです」
島田キャスター
「でも、その後も機会があったはずですが、政権が変わったあととかも」
櫻井氏
「日本はどうなんですか、このようなことは嵐が吹きすさぶのを、黙って待っていた方が賢いんだというような考え方があるのではないですか」
礒崎議員
「安倍政権はそういうことはありませんので、きちんと反論をしてきています。すぐに反論させていただいています」
反町キャスター
「それは、なぜですか。政治の問題なのですか。それとも外務省の問題なのですか。大人の外交というのはと言う方をする人がいらっしゃいますが、大人の外交というのは、何か言われたら、パンっと言い返すのではなくて、グッと耐えて、相手が収まるのを待って、そうしたら他の国々はわかってくれる。これが大人の外交というふうに、僕はある役所の方から何回も言われています」
櫻井氏
「でも、本当に誇りある日本人の大人の外交でしたら相手がどんなに厳しいことを言っても、そこに本当に嘘が混じっていたならば、日本国の名誉のために、敢然と反論するんです。それがどんなに激しい逆風でくるにしても。それは絶対に言うのが、本当の意味での心ある大人の外交だと思うんです」

中国が狙う日本の孤立 対する日本の戦略は
島田キャスター
「中国の国営メディアであるところの新華社通信が発行する雑誌『瞭望』というものがありますが、今年1月、日本に対する戦略についての論文が掲載されました。それが新たな持久戦という戦略だそうですけれども、そもそも持久戦というものは1938年に毛沢東主席が抗日戦争に際してまとめたものだったということで、例え、日本軍の軍事力が優勢でも長い時間をかければ、資源や物資不足などで最終的には中国が勝利するんだと、この当時言われていた。その持久戦という言葉を今回も引っ張って来て、日本批判の国際的な包囲網の形成を狙って、日本を孤立させる戦略だというふうな論文でした。この論文の中には新たな持久戦を成功させるための6つの方策というものも書かれています。その1、軍事力を強化し挑発には断固とした有力な反撃をする。その2、日本の誤った歴史修正主義に対して随時反撃するんだ。対外的に世論戦を強化。戦後の国際秩序及び連合国体制を守りましょう。その3、周辺国及び国際的な『統一戦線』を構築、日本を孤立させる。韓国、ロシア、その他の隣国を味方につけて日米離間をはかります。その4、経済力、金融力を増強して『中国市場』を経済カードとして巧く使おう。その5、海空軍の近代化を加速し、日本を抑制しよう。尖閣諸島と海洋権益を守るんだと。その6、日本政府の誤った行動に対しては強く制裁を加えると同時に野党や民間に対しては友好的に働きかけていこうという風にしているんですけれども」
櫻井氏
「反日攻勢というのは、中国共産党の生存のためだと私は思うんです。もう1つは日本を孤立させるためにいろいろ言っていても、日本が反論しないから、いじめやすいし、非難しやすいということです。それから、伝統的に中国は日本に対して中華思想を持っています。日本だけではなくて、周りの国々に対して、だいたいこの3つぐらいの要素で、日本を攻めたてていくことよって、共産党は現在内部矛盾を抱えていますけれども、自分達の生き残りが、ある意味では側面から担保されるということだと思います」
島田キャスター
「国営メディアの論文ということで、これは真面目にとらなくてはいけないのではないかなという気がしないでもないですけれども、日本政府はいかがですか」
礒崎議員
「わかりやすすぎて、かえってビックリしています。ただ、日中を考えれば、お互いに第2、第3の経済大国なんです。そういう国同士がいがみ合っていて良いことは、何もないはず。平和ということを、我々も愛する国民でありますから、こういうことを言わずにまず話し合いで、言い分はあると思います、向こうも。言ってくれればいいんです。我々も聞く耳を持たないとは言ってないから、まず話し合いで新しい時代への友好関係に持っていくべきではないでしょうか。こういうことを言うべきではないと思います」
櫻井氏
「中国は容易ならざる相手です。非常に長期的戦略を練り上げて、本当にこの5年、10年、20年単位で見るとずっとそれをフォローしていますから。私達はある意味で、敬意を表さなければいけないところもあるのですが、同時に、中国はオールマイティの国だというふうに考えて、恐れすぎるくらいなのも、私はおかしいと思っているんです。たとえば、経済。これは皆さんがお考えだと思いますけれども、中国は短期的にはうまくやれると思うんです。1年、2年ぐらい。でも、中長期的にはどうでしょうかね。私は経済の専門家ではありませんが、たとえば、大和総研の熊谷さんとかのご意見を聞いてみたのですが、この3年、4年、5年のスパンで考えるべきだと。恐ろしいことの1つは、中国のいわゆる、シャドーバンキングをはじめとする、過剰融資のツケ、つまり、不良債権ですよね、バブルが弾けてバブルの崩壊。日本がバブルの崩壊をしたと時にだいたい100兆円ぐらいでしたけれど、ざっと見て中国というのは少なくとも日本の2倍ぐらいあるだろうと。人類が経験したことがないようなバブルの崩壊を、おそらく予想しなければいけないだろうというふうに思うんです。その当時者が中国です。その余波をどういうふうに受け止めるかはまた別の話ですけれども、中国自身の経済が、これから、たとえば、10年絶対大丈夫ということは言えないんです。言えるのは1年、2年は一党独裁政治で、統制経済の面がありますから、かなりいろんなことを無理してやることはできるんですけれど、それが3年、4年、5年、中長期的になった時に可能なのかどうかというのは、1つ頭に入れておかなければならない。脆弱性だと思います。その時に日本経済がどれだけ、その影響を受けるのか、受けないのか。世界がどれだけ受けるのか、受けないのかということを冷静に見るべきだろうというふうに思います」
礒崎議員
「なぜこういう状況になったのかというと、1つには日本の経済力が弱くなっている。それは大きいですよね。日本がきちんとした経済力、あるいは財政の回復をして、安全保障も整えなければいけませんし、まずは内需を拡大し、日本の経済力を取り戻していく。それが国力です。20年間デフレが続いている中で、日本の世界における地位というのは相対的に低下してきていて、その中で現在いろんな国がこういうことをやっているということは、事実でありますから。アベノミクスをしっかりやっていかなければと、私も思います」
反町キャスター
「この6方策をいちいち細かくは見ていきませんが、要するに、中国の中に、国営通信社の出している雑誌に書かれたこういうものがあるということだけでは済まされないものがあると思うんですよね。要するに、中国という国が、たとえば、1人国家主席が決まったら10年必ずやるわけではないですか。次の人も、その人の後継指名みたいな、要するに、江沢民さんが築いた流れというものが延々とつながっているのではないかという見方をする中で、10年、20年というスパンでもって、日本に対する姿勢というものをずっと積み上げてきているのではないかという印象が我々にはあります。日本の政府として、官邸として、中国という国にこういうふうに対峙していかなくてはいけないんだという、腹積もり的な、たとえば、それなりにちゃんとつながっているものがあるのかとか、現在の政権であるのかどうか。そういうものはあるのですか、大方針とか」
礒崎議員
「もちろん、それはあります。ありますけれども、それを具体的にやるには、タイミングがいろいろ必要だということです」
反町キャスター
「その大方針というのは、安倍政権としての文言や、たとえば、その前の政権から引き継いでくるもの、いろいろあると思うんですけれど、それは現在のところ、日本の形で言うと政権ごとにつくっているのではないのですか?」
礒崎議員
「だから、そういうことだったので」
反町キャスター
「野田政権から引き継ぐわけはないでしょう、対中政策を」
礒崎議員
「今回国家安全保障会議をつくって、国家安全保障戦略はだいたい10年スパンのものとするということにしたんです。その中で、外向きには明らかなことをしています。ただ、外向きに言えることはここまでですけれども、それに基づいて言えない部分も、我々は一生懸命に考えて、もちろん、やっています」
櫻井氏
「戦後の日本の体制といいますか、価値観を見ると、今お尋ねになったように、長期戦略が築けるはずがないんです。いや、それは安倍政権下で、今つくろうとしていることだろうと私は思うんです。私もつくってほしいと思っていますからお言葉を信じたいと思いますけれども、日本の戦後を見ると我が国は外交を考えなかったんです。安全保障も考えなかった。考えなくてもいいですという、日米安保体制の中に甘えて、沈み込んでいたわけでしょう。だから、私達は国連に日本国代表が行くと、まず何をするかというと、アメリカがイエスと言うかノーと言うか、その顔色を見て日本がそっちへ行くというような、これはジョークにしても言われました。そういう時代がずっと続いて、日本はむしろ外交も安全保障も自前の考えを持たないのがよろしいんだということで、やってきたわけです。でも、現在私達は日本にとって本当に戦後最大の危機だと思っています。この危機をチャンスに変えることもできるんですよ。アメリカが大きく内向きになって、隣の中国が大変な大国になって、覇権主義を露わにしていて、私達は自分の国をどうやって守るのかという一番考えなかった課題に直面させられているわけでしょう。だから、これまではアメリカが台湾と断行し、中華人民共和国と国交を結びますとなったら、田中角栄さんも大平さんも走って行きました。イラク戦争でも何でも、そうです。私は、それは全部悪いという気はありませんけれども、日本は長期戦略を戦後考えてこなかった。考えるとしたら現在だと思います」
礒崎議員
「おっしゃっている通り、だから、最近使った言葉で、全方位友好外交という言葉がずっと使われていたんです。とにかく波風たてないで、どこの国とも仲良くやるというのが、ある意味長い間の日本の外交だったというのは、ご指摘の通りだと思います。それではいけないということで、昨年何回か繰り返しにもなりますけれど、国家安全保障戦略というものをつくって、国ごとにどういう対応していくのかというのを明らかにしていますから、今言うように、まだ十分ではないかもしれませんけれど、現在2週間に1回、国家安全障会議を開いてやっていますから、しっかりとつくっていきたいと思います」

集団的自衛権をめぐる議論 限定容認論の是非
島田キャスター
「集団的自衛権の行使容認の中の限定容認論について、どういう印象を持ちましたか?」
櫻井氏
「もう苦肉の策で、自民党が公明党に遠慮し、公明党の了承を得るために出してきたものだと思うんです。現場の自衛官の方々にとっては、大変困ったものだと思います。これまで集団的自衛権を4つのケースに分けて議論してきました。アメリカの艦船と日本の艦船が同じ海域で展開している時にアメリカが攻撃されたらどうしますかというような時、その時だって私達は漠然と同じ海で行動しているからと考えますけれど、現場の人達は1km離れていたらいいのか。500m以内にいないとダメなのかと、私はわかりやすく言っていますが、そういう判断を迫られるわけです。2km先にアメリカの艦船がいて、それを攻撃されたら自衛隊は行っていいのですかと。このいろんなケースについて、具体的に論ずるのはいいのですが、本当に使いにくい、判断しにくい。へたをするとこの限定容認論も、重箱の隅を重ねるようなことになりかねないと私は思うんです。だから、基本的に全部集団的自衛権というのは、世界中の日本以外の国全てが権利を有していて、行使容認しいているわけですね。日本だけがこの憲法とか、戦後のできた自衛隊法とかで制限している。だから、ここのところの根本を考えると限定容認論というのは、これは一歩前進に見えても本当に前進なのかというのはよく考えてみないといけない危険なもののようにも見えますね」
反町キャスター
「かえって混乱?」
櫻井氏
「混乱すると思いますよ」
礒崎議員
「砂川判決の中で自衛権とは何かと言ったら、我が国の存立を全うするための必要な自衛のための措置と言ってるんですね。そのあとに昭和47年に政府の憲法解釈が出ました。自衛権は必要最小限度の範囲内にとどまらなければいけないと。さらに昭和56年の憲法解釈というのがあって、集団的自衛権は必要最小限度を全部超えるからこれはダメですよというのが現在の日本の憲法解釈です。我々は最後の解釈は間違っていたわけではないけれども、時代に合わなくなってきたと。国際情勢が変わったから、最後のところはあらためて集団的自衛権のそれは一部なんです。一部は行使できるんだというふうにしたいわけです」
反町キャスター
「もっと大枠でガサッとした方向性は出ませんかというのはいかがですか?」
礒崎議員
「だから、限定しているわけではないんです。これは個別的自衛権でさえも今言ったことは最小限の範囲だから。だから、個別的自衛権よりも立派な集団的自衛権をつくるわけにはいかないので、現在の個別的自衛権のラインでこれは守りますよということを言っただけで、限定容認論というのは、政府はもちろん、使っていませんし、自民党もそういう言葉は使ってはいなかったと思うんですけれど、ちょっとマスコミの方がおっしゃったので、それが一つの言葉になっているんです。我々は限定とは言っていません」
櫻井氏
「政治家の使う言葉は本当に庶民にわかるような説明をしてくださらないと困ると思うんですよ。それこそ中学生、高校生にもわかるようなことを言ってくださらないと困るんですね。もちろん、我が国は法治国家ですから、法律の隅っこを突くような議論も必要だと思います。これは全部否定する気は全くありません。それは、専門家のレベルでキチッとやればいいことであって、国民と対話する立場にいらっしゃる政治家は、もっと具体的にわかるようにしてほしい。集団的自衛権を日本が認めていないために、いろんなことがこれまでに起きている。これはいろんな新聞とか、雑誌に書いてあることですが、たとえば、日本がイラクに髭の隊長の佐藤さん達を派遣した時、2004年か2008年ですが、陸上自衛隊が着きました。着きましたという式典をしている最中に日本の自衛隊は現地で武器とかを使うことができませんから、日本の自衛隊をオーストラリア軍が守ったんです。いろんな軍が守りましたが、オーストラリア軍がちょうど式典の時に攻撃を受けたんですよ。そうしたらオーストラリアの側からしたら、当然自衛隊が助っ人に来てくれて、一緒に防御してくれると思ったら、自衛隊はそれが許されないから、だから、自衛隊の施設の中に入ってじっと見ていた。これはオーストラリアの軍があとに、日本の自衛隊は一緒に働く相手ではないということを非常に手厳しく書かれましたね。それから、もう1つ尖閣諸島ですね。もし中国の漁船が大挙して押し寄せると、現在海上保安庁が守っていますよね。海上保安庁が中国の漁船にやられたとしますね。そうした時に、すぐ近くに海上自衛隊の船がいても、これを我が国の海上保安庁の船を助けることができない。その理由は、近くにいても巡視船を管理下においていないために手が出せない。我が国の領土に他国の兵士と思われる人々が漁民の格好をして入ってこようとして、それを我が国の海上保安庁が阻止しようとして、やられたら、我が国の軍である海上自衛隊はこれを阻止することができない。助けにいくことができない。こんなことが、集団的自衛権が認められないために起きているんです。国民の皆さん考えてくださいという言い方をしてくだされば、世論は随分変わると思います」
礒崎議員
「また理屈を言うと言われるかもしれませんけれど、PKOの問題と、いわゆるグレイゾーンという問題で、集団的自衛権の問題ではない。集団的自衛権ではありませんが、先ほどの集団的自衛権は何をするのか簡単に言うと、我が国の安全保障と関係のある場合にはできると。だから、我が国の安全保障と全く関係がないようなところに行って、ただ他国のためにだけやるというようなことはしない。だいたいそういうラインで自民党の中の議論がなっていると言えばわかりやすいかと思います」
櫻井氏
「自民党は集団的自衛権に前向きであるってことはわかっているんです。公明党が故にこの限定容認論みたいなものが出てくるのですが、自民党と公明党だけが一生懸命やるのではなくて、参議院でも衆議院でも他の野党いっぱいいるわけでしょう。民主党にも集団的自衛権をやらなければいけないという人達いますよ。みんなの党はこれからどうなるかわかりませんけれども」
礒崎議員
「憲法解釈の変更という手法であれば、憲法9条の枠の中で集団的自衛権を認めざるを得ませんから、そうなれば先ほど言った我が国の存立を全うするために必要最小限度の範囲にとどまるとか、これはかかると言っているわけでして、これは論理的に自然な話なので、別に公明党対策でそう言っているわけではありません」

オバマ大統領 国賓で来日 日米関係の現状と行方
島田キャスター
「安倍首相の靖国参拝以降、日米の状況は改善されたと認識していますか?」
櫻井氏
「昨年の12月26日に失望したというコメントを出した時より、アメリカは日本の反発が強かったということを実感して、アメリカはかなり方向転換をしつつありますが、しかし、それは表面的なことですね。アメリカの中国に対する新型大国間関係という基調がどうやら揺るがないような気がするんですね。だから、国防総省と国務相の表現は随分違いますけれど、国防総省は日本の尖閣諸島を守りますよとチャック・ヘーゲルさんは心強い発言をいくつもなさいました。ところが、オバマさんもこの前のオランダのハーグで新型大国間関係という言葉使って習近平国家主席とお会いしています。両方とも相反することです。だから、アメリカ自身がどちらに行くのかということをまだ部署によって違う考え方を持っているような気がいたします。アメリカ自身が明確な戦略を現在まだ築けていないと思います」
島田キャスター
「今回、オバマ大統領を国賓として迎えますが、なぜですか?」
礒崎議員
「それは、アメリカは日本の一番大事な同盟国ありますから。オバマ大統領もこの前のオランダの会議で日米韓の会議を斡旋してくれました。ヘーゲル国防長官は今後の日本の問題にもコミットすると。非常に私は改善してきていると思います。アメリカも日中韓は仲良くしてほしいという気持ちは強いんです。日本も同じでありますから、そういうところが現在の齟齬に見えるところがあるのですが」
櫻井氏
「日本とパートナーであった方がいいですよということを、日本が証明していかなければいけないですね。日本はアメリカを大事にしなければいけないし、ただ、それは大事にするための大事ではなく、日本はこんな国ですよ、自由と法治と人権と、こんなにいい価値観であなた方と同じではないですかと。また自分達も自主独立で努力をしました。アメリカにとってこんなにいいパートナーはいないでしょう。中国よりもいいということを証明していかなければいけないと思います」
礒崎議員
「集団的自衛権の議論は重要です。日本とアメリカが一定の責任を分担するということを議論していかないと日本だけタダで守ってくださいと言ってもなかなか動いてくれないと思います」

ジャーナリスト 櫻井よしこ氏の提言:『自主独立の気概』
櫻井氏
「最終的には憲法改正し、他国と協力はするけれど、基本的に自分の国は自分の力で守るという気概を持たなければいけない。これは安倍さんの原点だと思います。戦後レジームからの脱却という意味で。その初心を忘れないで現在大事な時ですから、それに突き進んでいってほしい。集団的自衛権もそうですし、全てに言えると思います」