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2014年4月2日(水)
集団的自衛権の行使は 自公の溝と議論の行方

ゲスト

山口那津男
公明党代表(前半)
中谷元
自由民主党副幹事長特命担当 衆議院議員(後半)

集団的自衛権の行使容認 党内議論と自公協議の行方
島田キャスター
「自公が集団的自衛権の問題をどう収斂させていくかというのが今後のポイントになると思うのですが、先月31日、自民党総裁直轄の安全保障法制整備推進本部の初会合が開かれています。自民党内での議論がスタートしたということになるのですが、安全保障の法的基盤に再構築に関する懇談会、安保法制懇が報告書を5月のゴールデンウィーク明けぐらいにも提出するとも言われています。それを受けて与党協議が開かれるということです。通常国会は6月22日が会期末なのですが、政府は憲法解釈変更の閣議決定を行って、その後、秋の臨時国会で、自衛隊法など関連法案の提出と成立を目指すとしています。山口代表はスケジュール通りに進むと思いますか?」
山口代表
「安倍総理は報告書をいつ出すと明言されていらっしゃらないんですね。それで現在言われていることは安保法制懇の議論はいわゆる四類型とか、あるいは5つの事例とか、いろいろ議論されていますから、その課題を1つ1つ議論していくとなれば、結構時間がかかるんだろうなと思いますね、常識的に。それから、現在の段階では、政府が何かを決めているわけではないんですね。安保法制懇というのはあくまで安倍総理が非常に問題意識をお持ちになって、主体的に議論をしてもらっている、いわば、私的懇談会です。政府とか、内閣で、ここで議論して報告を受け止めて決めるということではないんですね。ですから、政府の権威ある、これからの進め方というのは何も出ていない。法制懇の方々の思い、あるいは総理の内心の思いということだろうと思います。安倍総理自身、政府では何もまだ決めていません。報告書が出たら政府としても検討をするし、与党にも議論の機会を与えるということですが、その原則は踏まえておかないといけないと思いますね」
反町キャスター
「法制懇からの報告書が出た時点で、四類型とか、五分類といった具体的なケースについての検証というのもやっていくことになりますよね。各党でやった後、与党でまたそこで同じようにやる形になるのですか?」
山口代表
「安保法制懇の類型と事例ですから、それがリアリティのあるものなのかどうかとか、そういうものから検討をしなければいけないと思いますね」
反町キャスター
「そのうえで必要とならば、四類型とか、五分類とかいうことについても検討をするかもしれない。そんな感じですか?」
山口代表
「どういう内容でまとまって、安倍総理がどういう議論を望まれるか。与党に投げかけるか。それもまだよくわかりませんので、現在から我々がどうこう言うことではないだろうと思うんですね。だから、現在与党の議員に与えられているのは従来の政府の考え方です。ですから、それはちゃんとこなしておきましょうということですね。ただ、当選間もない議員、衆議院も参議院も多いです。自民党もそうだろうと思うんです。そういう方々にとっては別に大学の法学部を出てきたわけでもない。ビジネス社会でがんばってきた人もいる。そうした人がいきなり憲法だ、自衛隊法だといってもなかなか耳馴れなくて、一生懸命に勉強をする必要があると思うんですね」

自民党の限定容認論
島田キャスター
「自民党が開いた安全保障法整備推進本部の初会合の冒頭で、自民党の副総裁の高村さんが、講師として『国の存立を全うするための必要最小限度の集団的自衛権なら行使できる』という発言をしました。これまで政府は自衛権の発動に関して、憲法解釈上3つの要件があるとしてきました。それが我が国への急迫不正の侵害がある、排除に他の手段がない。必要最小限の実力行使にとどまるというふうにしているんですけれども、つまり、高村さんは、政府が憲法解釈を根本的に変えるのではなくて、これまでの政府の解釈に則って必要最小限の実力行使の中に集団的自衛権の一部が含まれるという考え方を述べたものと考えられるのですが、高村さんのこういった解釈についてはどのように」
山口代表
「三要件と言われるものですが、これまで政府は必要最小限の実力行使、この必要最小限という量的な判断に重きがあるわけではないというか、それももちろんだけど、一番大事なのは、最初の我が国への急迫不正の侵害があるというところです。なぜならば、憲法で、前文では平和的生存権というのが規定されています。13条では国民の生命、財産をしっかり守るということが書いてあります。ですから、国民の生命や財産が侵されるということは、防がなければならないということが第一ですね。それが急迫不正の侵害なんです。そうすると、我が国の平和や国民の生命、財産が侵されるおそれのない場合なのに、武力を使う、つまり、日本が侵されていないのに、他の国、密接な関係のある国などに、武力が使われた場合に日本も応戦すると。これが集団的自衛権だから、個別的自衛権とは違うものですよと説明されてきたんですね。砂川判決で日本の存立という言葉を使って、高村さんは引用して説明しましたけれども、これも自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするというのは、まさに国民の生命と財産、これを確保するというところに主眼があると思います。砂川判決というのはかなり古い時代の判決でして、実際にその頃はまだ自衛隊が発足して間もないころ。まだ自衛隊そのものが憲法違反だ、日米安保体制も憲法違反だと主張する人が大勢いた時代です。その時事件が起こってこういう判決になりました。ですから、当時、その事件の当事者になった人は、集団的自衛権も視野においてこういう判決が出されたと思っている人はいなかったと思いますね」
反町キャスター
「ただ、この最高裁判決の中には個別的自衛権とか、集団的自衛権とか敢えて分け目を入れずに必要な自衛のための措置は取り得るというところを、高村さんはおそらくそこを根っこにおいて、集団的自衛権というものも最高裁判決の限りにおいては、全て否定されているわけではない。国の存立を全うするために必要な最小限度の自衛権を認められる。その中には集団的自衛権も入るのではないか。この理屈立ては公明党にしては越えにくいハードルなのですか?」
山口代表
「いえ、これは国連憲章や現在の時代から見てたった1つの最高裁の判断ですから、高村さんがこれも活用して何とか合意ができないかという、ご自身の工夫の表れではないかと思っています。ただ、我々は法律の実務家、私も弁護士だし司法試験をやってきた中で、砂川判決を理解している立場からすると、これは集団的自衛権を意識してこういう判決を出したとはとても思えない。むしろ個別的、現在でいう個別的自衛権を初めて認めた判決と見るべきだと思いますね」

活動範囲限定 例外規定 集団的自衛権めぐる議論
反町キャスター
「集団的自衛権そのものについての話をするなら、これまでは日米安保条約においても、日本は基地を提供する代わりに守ってもらう。けれども、アメリカが、地域の安全保障を一国で全て担い得るかどうかというところにおいても、国力の問題やら、中国の台頭やら、いろいろな難しい問題もあるので、日本に協力してもらいたい部分もあるだろうと。これが現在の日米のガイドラインの協議でのベースになっている部分ではないですか。そういう前提に立った時、集団的自衛権というものを認めることで、多少は日本が防衛負担を負うべきではないかという議論についてはいかがですか?」
山口代表
「防衛負担というのがどういう内容のものを指すのか、そこが集団的自衛権を主張する人達の根拠になって、もっと具体的に説明をすべきだと思うんです。ただ、日本の国民の生命、財産を守るためにはどうしたらいいのかというところです。具体的な必要性を論ずる人はもっとリアリティをもって、ご説明されるべきではないかと思います」
反町キャスター
「山口さんは、集団的自衛権を巡る自民党内の議論とか、国会における議論というのはなぜ必要なのかというところではなく、こうだから、こうだというような理屈立てに終始しているみたいな、そんな印象を持っているのですか?」
山口代表
「集団的自衛権の行使容認とか、憲法解釈変更とか、そういう概念の方が先行している感じになって、現在日本に何が必要なのか。国民に説得力をもって認められるのは何なのか。そういうことをまず議論をして、そのためには現在の法律で対応できるのかということを突き詰めるべきだと思いますね」

政権での公明党の存在意義 消費増税と国民生活
島田キャスター
「消費税率が8%に上がったということによって低所得者の皆さんの生活がさらに厳しくなるのではないかと言われているわけですが、もともと消費税というのは、逆進性の強い税制だと言われています。所得階級別に見た、年間収入に占める消費税負担の割合ですが、消費税が5%時に、その負担が3.5%だった、これぐらいの所得の方々が、8%になったら5.7%、つまり、2.2ポイントも増えているんですね。所得が高くなればなるほどこの差が低くなっていくわけなのですが、現在8%に上がった時には低所得者に対する措置としては、簡易な給付措置がとられている。来年12月には10%にするという予定ですが、その時、公明党としてはどういう措置が必要だと思っていますか?」
山口代表
「まさに逆進性がはっきり出ているわけです。ですから、所得の低い方に対応するためには、誰でも買う生活必需品、たとえば、日常使う食料品といったものの中から税率をかけないとか、軽くする。軽くするというのが妥当なところでしょうね。そういう軽減税率制度を導入するべきであると主張し、与党の合意になりました。10%時…」
島田キャスター
「導入時と?」
山口代表
「導入時とは明記していませんが、10%時に、軽減税率を入れるということを決めたわけです」
反町キャスター
「10%時というのは、自民党は10%が終わる、10%がさらに上に上がる時までの間ということを言う人もいます。公明党は10%時といったら、直ちに、なるべく可及的速やかにと。ここの違いをどうするのかということなのですが」
山口代表
「これは10%の時にやらざるを得ません。と言うのは、3党合意で決めているわけですから。10%まで決めましたよ。その先、どうするのかは決めていません。しかし、10%まで決めるという中で、低所得者対策は、簡素な給付措置、これは臨時暫定な措置だということだから、10%の時にはとれませんね。恒久的な措置としては軽減税率か、給付付き税額控除。給付付き税額控除は納税者番号とか、前提ができません。ですから、軽減税率をやるしかないんですよ。10%時に何もやらないで、その先に先送りというのは3党合意に反することなんです」
島田キャスター
「やはりスタートと同時に始めるという考えですよね」
山口代表
「スタートと同時にというのはいつやるか、総理が総合的な判断をして決めていただく。だから、総理の判断に、軽減税率が足を引っ張るようなことにならないように、制度設計で、もう、用意をしておくと。総理としては、やるか、やらないか。いつやるか。これを判断していただければいいというふうにすべきです」
反町キャスター
「消費税というのは福祉目的ですよ。福祉目的で、国民に8%、国民から集めるということは、集めたお金は社会的弱者のために使うお金です。社会的弱者のために使うお金である目的で、8%国民から集めるにもかかわらず、そこで、たとえば、さらに低所得者に対して、給付策を講じる、救済策を講じるということは、屋上屋になるのではないか。もともと社会的弱者のために集めるお金をその上前をはねるとは言いませんが、一部を食う形で給付をするというのは税そのものの理念に反するのではないか。この理論についてはどういうふうに考えますか?」
山口代表
「軽減税率は国民の手元に所得を残すということですから。それは経済政策としての意味もあるし、日常、誰でも買うものを残してあげると。そのための費用を残してあげるということは、低所得者にそれだけ利益になるわけですね。その分、年金がどんどん上がるという制度には現在なっていませんね。ですから、入口のところで、低所得者に配慮をしてあげるというのは十分、合理性があると思いますね」
反町キャスター
「たとえば、財政規律とか、年金、社会福祉の継続性を毀損することになっても、低所得者に現金を残すことは優先すべきだという理解でよろしいですか」
山口代表
「それは国民がいくら理屈を言っても、これまで消費税、失敗してきた政治の歴史ですから、国民の理解を得ながら順序よくやっていくということが大事だと思います」
島田キャスター
「連立政権にとって大きな課題と言われていますのが、特定秘密保護法案に基づく秘密指定の妥当性をチェックする監視機関の問題です。この問題は活動の頻度や監視内容に関して、随時開催、秘密指定の適否は判断しないという自民党案があります。これ対して公明党、維新の会、みんなの党が常時監視だと。運用状況や妥当性に関しての方向性で、3党が足並みを揃えた。自民党対この3党と対という形に見えるのですが、この問題に関しては、公明党は維新の会やみんなの党と協力して、自民党に妥協を迫るような感じを想定しているのですか?」
山口代表
「これはもともと自民党も含め4つの党で合意したことに基づいているんですね。さらに、国会にチェックをする機関をつくるということ、特定秘密を国会に提供するということは法律で決めましたから。これが前提になっているわけです。では、どういう機関をつくるかということについて運用の状況、特定機密の運用の状況なども審議したり、監視したりできる、そういう機関をつくります。自民党を含めて、4党で合意したんです。監視という言葉は、最近の法律辞典、法制局長官監修によりますと、常時注目する、常に注目するという意味だと。注目した結果は是正をさせる。まずいことがあれば是正させるということに結びつくんだと。こういう意味で、法律用語には、監視ということを辞典に書いてあるんですね。だから、4党で合意した国会が監視をするというのは素直に考えれば、常時監視できる機関を国会につくる」
反町キャスター
「自民党が言っている随時と、常時の違い」
山口代表
「そこに違いがあります。それから、監視をして、国会でチェックした以上は、結果として、たとえば、政府が自らつくった基準にあわないようなことがあれば、それはあらためなさいよと勧告できる」
反町キャスター
「(監視内容に)自民党は判断しないとあるけれども、公明党、維新の会では監視するとなっていますね」
山口代表
「監視する結果として、勧告権があるということも書いてあるんです。だから、見たけれども、何もしないというのでは監視の意味がないではないですか」
反町キャスター
「この1点に限りにおいて、公明党は安倍さんに対して、政府に対して、どういう姿勢で臨まれていきますか。真ん中はないでしょう。足して2で割れないですよ、たぶん、これは」
山口代表
「これは双方の立つ視点が違うところがあるようですけれど、もともとは4党で出発したことです。しかも、特定秘密の議論の渦中で、最終版で議論の経過、いろいろもとにして4党で合意したわけですから、それに沿って4党で、最初の案をぶつけあおうとしても施行がこの年末ですから。それまでに結果を出すということになっていますから。それに向けて、協議を尽くして、国会がきちんと監視できる機能を持たせるような結論をつくるべきだと思います」
反町キャスター
「常時監視できる機能を持たせるべきだということでよろしいですか?」
山口代表
「うん」
島田キャスター
「4党のうち3党がほぼ同じような意見だからということですね」
山口代表
「国会でねじれが生じた経験もありますからね、ねじれが生じて衆議院、参議院で意見が対立して、政府が困るというようなことがないような配慮も我々の案には盛り込んであるんです」

山口那津男 公明党代表の提言:『優先課題で結束』
山口代表
「現在いろんな政治テーマがありますけれども、特に消費税が上がったばかりです。これはデフレ脱却という大きな流れを作って、社会保障と税の一体改革の大局観に立って社会保障も財政再建も実現していこう、改善していこうという大きな決断で、国民生活には最もこういうことの影響が大きいわけです。ですから、国民の関心の高い、優先度の高い課題に全力投球、自公が結束して。それが昨年の参議院のねじれを解消した国民の期待でもあったと思います」
島田キャスター
「つまり、集団的自衛権はもっとじっくりやろうよということですか?」
山口代表
「集団的自衛権は中身が大事な課題であればこそ、慌てないで、慎重に国民の理解を得られるかどうかと模索するべきだと思いますね」
反町キャスター
「そのへんの優先順位、順番決めというのが、おそらく個別の案件は別にしても、与党の党首会談の中で一番やるべき話はその話ですよね。何からやろうかと。一番優先するべきはこれだよねという、そこの部分というのは、代表と総理の間では腹はあっているのですか、現在」
山口代表
「あっていると思いますね。政権合意も連立政権の出発点ですよ。そこでは、経済再生、被災地復興が優先と決めたわけです。自民党は集団的自衛権といってきましたよ。でも、政府がやる課題ではないのだから、いろいろ意見があっても。だから、これは政権合意には入れておかないでおきましょうということにしたわけですから。自ずと優先順位は評価がなされているわけです。だから、やるべきことで最優先に掲げたこと、ここをしっかりやれずして他のことに行ってしまうというのでは国民が心配しますね」
反町キャスター
「そこの部分、順番はこうだよねというのを思い出させるというのか、釘を刺すのが仕事と思っているからこそ、これですか」
山口代表
「いや、これは共に協力してやりましょうということを絶えず確認をしていく」
島田キャスター
「時々忘れてしまうのですか?」
山口代表
「やりたいことというのはいろいろね。総理はいろいろ関心が広いですから」
反町キャスター
「そこですよ。そのやりたいことと、やるべきことで、やりたいことというのを皆さんいろいろ持っていますよ。山口さんもやるべきこととやりたいことが違うかもしれない。一致していれば、もっと幸せなのでしょうが。総理の場合もやりたいこと、やるべきことの部分というのに葛藤があるのではないかと僕らには見えるのですが、そこはどのように感じていますか」
山口代表
「それは総理も、我々もそれぞれ違いがあるでしょう。だけれど、国民が望むこと。限られた時間で、限られた資源、つまり、財源ということですね。そこでやるべきことは自ずと絞られていく。だからこそ経済再生という、国民は生活大変ですよ、そこに関心を向けているなと国民が思ってくれれば安心をするでしょうけど、何か話をそらして、目がそれて、他のところにいっているなと国民の皆さんが感じてしまったら、それは政権にとっては大きな打撃になりますね。だから、そうならないようにお互いに努めていく。だから、結束」

集団的自衛権めぐる議論 自民党の限定容認論
島田キャスター
「国の存立を全うするための必要最小限度の集団的自衛権ならば、行使できるという高村副総裁の話ですが、限定容認論案への反応は?」
中谷議員
「特に異論は出なかったですね。1つの考え方として非常に論理的に話をされたので、概ねこの考え方については理解をするんだというような意見が多かったんです」
島田キャスター
「公明党の方がこれをもって納得されるというような感触はありますか?」
中谷議員
「議論というのは、お互いの意見や気持ちがわかりますので、納得できるようになるのではないのかというのは、党内でも一番慎重派の私も、高村さんの理論によって、この必要最小限という中に、現在やらなければならない、いわゆる国会で集団的自衛権と言われている部分もあるわけですから。決して他国へ行って、武力行使をするということだけが集団的自衛権ではないんですね」
反町キャスター
「必要最小限という言葉が一人歩きしていませんか?具体的な線引きは?」
中谷議員
「現在はフルスペックの集団的自衛権ということによって、縛られていまして、たとえば、アメリカ艦艇が横にいるケースとか、PKO活動の中で韓国が非常に危険な状況になりましたが、韓国の方から弾薬をとりあえず貸してくれということで、弾薬の提供というのは武力行使の一環でまさに集団的自衛権の要素がある。それは放っておくかというと、事態に応じて、私は弾薬を一時的に提供したというのは適切な判断だと思いますし、多くの国民の皆さんもPKO活動で韓国が困っているのに何もしないのかということで理解をされる方が多いと思うのですが、そういう当然やるべきことがこの集団的自衛権はダメだという言葉で、一応禁じられていますので、そのへんはすぐに堂々とやっていけることができる、説明もできる、そういうことがこの議論によって、確立できればいいなと思います」

集団的自衛権 特定秘密監視 自公連立の溝とあるべき姿
反町キャスター
「限定容認論は、これはダメというのを明記した形での議論なのですか?」
中谷議員
「これはどこからどこまでという線が引けないんですね。いろいろなケースもありますし、たとえば、周辺事態法ということで、地理的範囲かという議論の中で、地理的範囲ではなくて、概念的な範囲で我が国の安全に重大な影響を及ぼす事態というのは、米軍の後方地域で支援するというのを可能とする法律です。たとえば、イラクに自衛隊を派遣した時に国会で自衛隊のいるところは非戦闘地域ですかと質問があって、小泉総理は、いや自衛隊がいるところは非戦闘地域ですと、これはおかしな答弁ですが、リアリティで、その地域が非戦闘地域かどうかは東京にいる人はわからないです。現場に派遣された人が判断して、法律に従ってやるわけでありますので、1つはそういったいろいろなケースがあり得るということでもあります。我々は集団的自衛権とか、個別自衛権という別個の議論をすると、現状のままですけれども、そもそも自衛権発動の要件の中に3要素がありますので、自衛権という概念の中に、本当に我が国の存立に関わるような事態に必要最小限度の自衛権を発動するというのは、もう国際的にも国連自体も容認したことでもあるし…」
反町キャスター
「限定容認が膨らんでいくとフルスペックの集団的自衛権と変わらないものが出てくるのでは。どうして納得ができたのですか?」
中谷議員
「これは自衛隊をつくった時に、国会決議があって、海外における武力行使の禁止ということもあわせてやっていますので、海外において日本が武力行使をするということは、いくら何でも、集団的自衛権としてもどうなのかなという議論があるのですが、しかし、それに当たらない場合の集団的自衛権も数多くあるんですよ。ミサイル事態の時に、日米が共同で対処しなければ、日本の安全も心配なんです。たとえば、シーレン。現にインド洋や太平洋を日本の船舶はたくさん航行しています。その安全を確保する場合にはほとんどアメリカをはじめとする各国の艦艇がそういう安全も確保していますので、そういう中で自衛隊がそういう活動をしてくれている他国の艦艇が危ない時に共同防衛しなくていいのかなというような当たり前の話なので、別に他の国へ行って武力行使をすることだけが集団的自衛権ではなく、限定された必要最小限度の日本の安全のために必要な集団的自衛権という範疇も容認されるケースがあるのではないかなということで、これは個々のケースでこれからも出てきます。どこまでの限度なのかという概念的なところも各党で検討して、政府が何か提案をしてきた時にそれが良いのか、悪いのか、自民党も前の選挙で、新人議員が100人以上いますので、そういう方々にもこれまでの経緯を話して、良いのか、悪いのかという判断を国民の皆さんに代わって決めると。最終的には国民の皆さんに判定してもらわなければいけませんが、国の安全保障、防衛において、何が必要で何ができないかという点を一度整理する。それで憲法改正しなくてもこのへんまでは許されるという点においては、容認をし、さらにそれは必要だという場合は、きちんと憲法改正で問うように。これまでグレイゾーン、曖昧なところ、これをキチッと詰めるという作業が現在行われている作業なんですね」

特定秘密の国会監視機関 自公の間に横たわる溝
反町キャスター
「必要に応じ、これはおかしいのではないかと思った時に、国会の人間がそれを見る。情報公開の形のプロセスをとるとか、いろんな形があると思うのですが」
中谷議員
「見ることはできるし、インカメラもできるんです。法律的には国会の求めにおいて特定秘密を出すものとすると。ただし、その秘密が漏れないというのが前提ですよ。漏れないような仕組みをまずどうつくるのかということで、これからの議論になります」
島田キャスター
「構成員についてはどうなりますか?」
中谷議員
「だいたいこうなりますと、それぞれ各党が推薦を出してきますけれど、どれだけの範囲になるとか、その人はちょっとどうかなというような時に、本当に国会としての信用に至れるかどうか、これは決め方なので決めるのですが、自民党と公明党の一番の違いは自民党は法律に忠実につくっているんです。と言うのは、国会の求めに応じて特定秘密も求めに応じて提供するということですから、その求めというのは何かというと基本的には本会議とか、各常任委員会、特別委員会から、こういう特定秘密と言われるようなものを出してくれと。普通の秘密もそうですけれど、理事会で議論します。それでも納得しない時は上に上げて、常設の機関で出させるかどうか議論し、これは政府と交渉しますので、そういうことでこの委員会の流れでやっていくということは自民党案です。公明党案はそれとは別に常設の委員会というのがあって、そこで判断するということなのですが、自民党は法律に忠実に、求めに応じて出すにはこうでしょうということでつくっていますので」

中谷元 自由民主党衆議院議員の提言:『大国を治めるには小魚を煮るが如く』
中谷議員
「安全保障というのは国の存立をかけた問題でありますので、冷戦が終わって25年ですね。いつまでもこの平和が続くのかどうか、これは努力して変えていかなければいけませんので、公明党と共通しているのは丁寧にまずなぜ必要なのか、具体的な事例をあげて、国民に納得してもらえるような素材を提供するという意味で、共通しているのは決して拙速にバタバタとやってはいけないんだと。よく議論して、わかったうえでできるようにということで、公明党のスタンスと一致している部分があります」