“KOMTRAX(コムトラックス)”の性能
坂根氏は自社で開発したシステム、“KOMTRAX(コムトラックス)”の説明した。
「建設機械というのは、人里離れた所で作業しているため、機械の調子が悪くなり、直しに行こうとしても、その機械がどこにあるのかを探すだけで大変な労力がかかってしまいます。そこで私たちは、GPSやセンサーを機械に搭載することにより、場所はもちろんのこと、エンジンの油圧、燃料の残量、さらには燃料の批准まで計り、燃料が正しいものが使われているか、というところまで分かるようにしました。もっと言えば、稼働時間がどのくらいあるのか、またそれが増えているか、減っているかも知ることができます。」
これを受けて反町キャスターは、機械の稼動状況を知ることで、使っている国の情勢や景気のことを感じるか坂根氏に質問した。
坂根氏は、「年間の機械稼動時間で見て、日本を100とすると、アメリカは180くらい、中国にいたっては、250~300にもなります。要するに、中国は日本の約3倍機械を稼動させていることになります。これは日本が夜や土日は作業しない、ということで、つまり、機械が全然動いていません。日本は経済効率がものすごく悪いと言えるんですよ」と答えた。
コマツ会長が読み解く日本企業の強みとは?
八木キャスターに日本の企業の強みは何か?と聞かれた坂根氏は、「日本企業の共通の強みは、何をするにも連携をいとわないことです。どういった時にその特色が出るかというと、機械などの開発のとき、いろんな技術者が、一緒になって知恵出しをすることは、ものすごく向いてるんです。だから連携の強さが強みであります。ただし、これは一方で弱みにもなりまして、日本ほどトップ・マネージメント同士の連携が弱い国はないですよね。部下には連携をしっかりしろと言いながら、自分たちは連携が取れていないんです」と話す。
日本経済再生のためのキーワード
坂根氏は、コマツの経営構造改革が国の改革にも通ずるのではないか、と話す。
「日本はアジアの国々と共に健全に栄えるべきであります。我々の環境技術やいろんなものが、中国やインドあたりで役に立つわけです。彼らが成長することで、我々も成長できるわけですよね。だから、共に健全に栄えるという視点が日本の新しい国づくりの中のもっとも大事なキーワードだと思うんですよ。それをやっぱり政治は示してほしいです」
坂根正弘 コマツ代表取締役会長の提言 : 『汗と知恵を出すしくみ <成長>アジア、環境 <コスト>固定費』
「企業も国も行政もそうなんですけど、人っていうのは、ものの状況が手に取るように見える化できると、何をしたらいいか分かって、すぐ動き出すんですね。企業経営も、見える化するのが第一歩です。ただ、見える化するためには、ものすごい汗がいるんですよ。よく言われる『99%の汗と1%の知恵』は、ノーベル賞を取られる人も、そのもののメカニズムを究明するために99%の汗を出して、こういうメカニズムだったらこういう知恵を出せばいい、という1%の知恵なんですよ」