日本人に「新たな覚悟と心構え」を説く提言
【目をさませ】―――安藤忠雄 建築家(4月27日放送)
「1970年代くらいから日本人は豊かになってきました。でも、お金さえあれば豊かになる訳ではなく、いい学校、いい会社に行けばいいというわけでない。日本人は自分の価値観を持って生きた方がいいのではないか、目を覚ませ、と思い続けているが、殆どの日本人は寝ている。漂っている状態です。日本の経済成長率は下がり続けていて、中国は成長し続けている。そのことを考えると、目を覚まさないと。
20代で頑張っている人もいるが、まだ少ないと思います。一流大学を出て一流企業に入り終身雇用、というスタイルが崩れてきているのに、まだそれが良いと思われています。
身の回りみると、腹立つことばっかりじゃないですか? まず腹を立ててみろ!と思いますね。腹を立てるという言葉は、日本人にとって死語になっている気がします。物事をたくらむ心もない。たくらむ心があればぶつかり合うし、蹴落とされる。今は、蹴落とすことすらありません。
これは、国際化のルール。国際化とはお互いがガチっとぶつかりあうことです。女性も男性もぶつかりあって本当に意見を言い合って、上下関係でなしに良いものをみんなで見つけあっていかないと大企業でもやっていけない。国際化とは世界中がぶつかりあって、より良い生活とは何かということを探すことです。そうなると、頭にくることがいっぱいある。怒りのない日本、目をさませ!ということですね」
安藤氏のコメントについて語る安倍編集長。
「日本人は目標をあたえると相当なパワーを発揮する、そういう側面があるんだという事を強調されていたのが印象的でした。」
「腹を立ててみろ!」という意見に「賛成ですね」と小宮山氏。
「言い換えると、自分たちの日本の未来を、自分たちで決める気概を持て、という事だと思います。」
【脱成長/近代思考のすすめ】―――水野和夫 三菱UFJ証券チーフエコノミスト(5月7日放送)
「私達は、脱成長・脱近代、こういった思考を持たなくてはいけないと思います。まずこの考え方が物事の第一歩です。成長したら何とかなる、とか、近代の枠組みで考え、不況を脱却しなくてはならない、と思わないことが大事です。」
【チエとアセがないと日本経済はたちゆかない】―――与謝野馨 財務・金融・経済財政担当相(4月9日放送)
「お金を動かせば冨を得られるような話は、嘘。ちゃんと汗をかかないと日本の経済は付加価値を生まない。(日本が)金融大国になるという話は、想像なんです。やっぱり実際の具体的な努力がないと経済というのは成立しない。マジックのようなことはないですよ」
さらに4月16日にも出演された与謝野大臣は【あたたかい心】という提言を掲げる。
「“チエとアセ”に小宮山先生が話した“勇気”、更にそこに “あたたかい心”をプラスしました。中曽根さんが演説でも話していたように、昔から先輩は、今の若い人はしっかりしていないと言い続けている。しかし、若い人もしっかりしている。そう思わないといけない。」
地球の未来を見据え「改革の必要性」を訴える提言
【イノベーション】―――安倍晋三 元内閣総理大臣(4月7日放送)
「日本の人口が減少していくにつれて、国の成長も鈍くなってしまいますが、決して私はそんなことはないと思います。一人当たりの生産性を増やしていくことができれば、成長はしていけます。かつ、ひとりひとりが豊かになっていくということになります。そのためには、新しい試みであり新しい技術を開発していくことが重要です。」
【低炭素化で元気になろう 生活を良くして経済も再生】―――小宮山宏 前東京大学総長(4月2日放送)
「環境対策=“我慢する”ではなく、“良い生活をする” という意識改革が経済成長に繋がります」具体的には太陽電池を屋根に設置し、それらを取り巻く需要を高め経済的活性化をすすめることを提案した。
自らの過去の提言も踏まえ、経済再生について語る小宮山氏。
「途上国には潜在的な内需がある。アジアはこれから成長していくのだから、アジアが持続的に発展できるよう寄与しながら仲良くしていく。日本は国内的には85%が内需。85%の内需をどのように拡大していか。これが世界をリードしていくのだと思います。」