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    【テーマ】
  • 『日中環境協力に動く、黄色い大地に緑を復活させよ』
    【ゲスト】
  • 前編/高見邦雄 緑の地球ネットワーク事務局長
         上田信 立教大学教授
  • 後編/斉藤鉄夫 環境大臣
    【ブレーンキャスター】
  • 宋文洲 ソフトブレーン マネージメント・アドバイザー
    【編集長】
  • 山本周 報道局次長

中国の砂漠化について

 国土の18%にも及ぶ砂漠面積に対しての、昨今の中国の対策について高見氏は「ずいぶん緑が増えたという印象です」と、その効果を評価する。
また、上田教授は「遊牧民が自然を壊しているというのは、まったく逆です。モンゴル帝国をはじめ遊牧民がこの地域を支配した時は、生態環境が非常に整っていたのですが、漢民族が入って来た時のように、農耕民が支配してからのほうが、洪水等が増えています」と語る。

緑を戻すプロジェクトについて

 高見氏は「学校に行けない、卒業できない子供たちがたくさんいる。罰金を課す一人っ子政策もお金がない家ではまったく意味がない。そこで、そういった子供たちを救う上でも、一過性なものにならぬよう、果物の木を植樹しました。例えばアンズです。食べても美味しいし、ジュースに加工したり、漢方薬として使用したり…。色々なことができます。そうして経済的に成長していくと、子供がみんな学校に行くようになり、“貧乏の子沢山”のようなことは起こらなくなってくると思います」と自らのプロジェクトの成果について語る。

水不足

 「一番気がかりなのは“水”ですね。“水”がなくなっている。農村を回っていると、飲み水に困っている村があるんですよ。こういうところは隣の村に買いにいったり、もらい水に行ったり。わたしはそういうのを放っておけない性格なもので、二つくらいの村で井戸を掘るのに協力したことがあるんですよ。そうすると、特にお年寄りは『もらい水の歴史に終止符が打たれた』とわんわん泣くんですよ。……やっぱり問題は“水”だなぁ」と高見氏は、中国で深刻な問題となっている水不足について語る。

急速な工業化による中国からの影響

 「酸性雨の原因となるSOX(硫黄酸化物)、NOX(窒素酸化物)といったものと黄砂など、人間が作った物質と自然のものが組み合わさって飛んできます。また、九州では、まだ科学的には証明されていませんが、光化学スモックの影響も受けている可能性があります」と斉藤大臣が語る。

水質汚濁

 28%にも及ぶ利用不可な河川がある中国。そこで日本が行っている『日中水環境パートナーシップ』について斉藤大臣が解説する。

2013年以降の環境に対する動き

 「京都議定書に入っていない中国が、2013年以降の国際的な枠組みに中国に入ってもらうというのが、これからの課題です。アメリカも、オバマ氏はやる気はありますが、上院という抵抗勢力があります。」と斉藤大臣が語る。

斉藤鉄夫 環境大臣の提言 : 1 『Co-benefits』 2 『野心的な中期目標』

1 「一石二鳥もしくは一挙両得という意味ですが、中国に対して日本の優れた環境技術を導入する。その時の協力の仕方として、大気・水・環境汚染を解決すると同時に二酸化炭素排出抑制にも結びつける。両方を減らしていくような技術協力をしていくべきではないかと思います」

2 「野心的な中期目標を立てることにより、次の国際的な枠組みに中国を引き入れる。そして、アメリカも引き入れる」

高見邦雄 緑の地球ネットワーク事務局長の提言 : 『環境にとっての人間問題』

 「環境問題というと、自分たちの外にある問題と思われがちですが、そうではなく、自分に跳ね返ってくる自分の問題なんだ。自分たちがどうやっていくか考えることが一番大事なんじゃないかなと思います。また、日本人は中国のことを“一党独裁で同じ考えをしている人たち”と思っているようですが、大変な間違いです。本当に色々な考えを持った人がいます。最近では、ようやく環境に対しての意識が高まってきましたが、日本政府や日本の国民が中国の人々と付き合っていく時、できるだけ“環境を大事にしている人たち”を後押しするような、または一緒に進んでいけるような関係を作っていくことが大事だと思います」

上田信 立教大学教授の提言 : 『そこに住む人の目線に立って』

 「すべて見て、どこでどのようなものが必要なのか見極めた上で緑化を進める。木を植えればいいというわけではなくて、そこに住む人にとって、その緑はどういう意味を持つんだろうかと考えることが一番大切。そういう上では、NGOのような、小回りのきく民間団体の方が動きやすいということもありますね」



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