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    【テーマ】
  • 『シリーズ少子化「日本人が足りない!」第5弾
    少子化対策こそが日本経済を救う「出生倍増計画」』
    【ゲスト】
  • 清田瞭 大和証券グループ本社 会長
  • 岡野進 大和総研 資本市場調査本部長
    【ブレーンキャスター】
  • 渡辺努 一橋大学経済研究所教授
    【編集長】
  • 若松誠 解説委員長

何故、今回の金融危機が起こったのか?

 清田氏は、今回の金融危機が起こった原因について、次のように語った。
「原因は、90年代初頭から始まった長期の景気拡大ですね。その景気拡大がもたらした、アメリカの過大消費とそれによって生まれたBRICsの経済成長によって、世界の成長が十数年にわたって続いたんですね。それによって生まれた冨が行き場をなくして、過剰な流動性をもたらし、“投資先”を探した。その結果、ある者は世界の株式へ、ある者は債権や証券化商品へ、また、ある者はガソリンなどの資源へ、他にも食糧や不動産など様々なものへと投資した。そして、バブルを膨らましていったと思います。その流れは、金融イノベーションによって、リスク回避できるという幻想を抱いてしまった。そうしたらサブプライムローンによって、そのバブルが弾けてしまった。(バブルが弾けたら)各金融機関の資本不足を引き起こし、信用の収縮が起き、実体経済へ影響を与えた」

アメリカが金融危機の一つの山場を越えた?

 八木キャスターは、アメリカが金融危機の山場を乗り越えたことは、日本も同様に乗り越えたかと、清田氏に質問した。
「アメリカが乗り越えたのは、金融機関の財務上の金融危機を乗り越えたにすぎない。一方の実体経済には、大きな悪影響を与えたので、完全に見通せる状態ではない。アメリカのビック・スリーや不動産などは、今も(不況は)進行しています」

三井住友FG傘下の日興シティグループ証券と大和証券SMBCの関係は?

 若松編集長は、清田会長に大和証券グループと三井住友FGが共同出資した「大和証券SMBC(法人部門)」と三井住友FG傘下の「日興シティグループ証券」の今後の関係について、清田氏に質問した。
「大和証券と旧住友銀行は50年近い親密な歴史があった。その関係の中で合弁会社の設立をした。この会社は、史上稀に見る成功例と思っています。そういう面で考えると合弁会社との合併は急ぐことはないと思っています。ただ、三井住友FGが日興シティグループ証券を購入したのだから、この法人部分を大和証券グループと三井住友FGがプラスになるような交渉をしなければならないと思います」

投資教育をもっとするべき

 清田氏は投資教育について次のように語った。
「投資の勉強をちゃんとしていれば、株価が下がっていれば本当は買いどきなんです。投資というのは、高いときに買って安いときに売っちゃダメなんです。だから、価格が下がっているなら買う。これが投資教育をちゃんと受けている人の考え方なんです。やはり、まだ(投資教育が)不十分だから値下がりしたから引き上げようというのは、“敗北”を意味している」

日本には何故、長期型の投資信託がないのか?

 若松編集長は、アメリカには長期型の投資信託があるのに、日本には何故ないのか清田氏に質問した。
「積み立て型の投資信託というものは、昔はあったんです。しかし今は、買い続ける投資信託という物は、オープン型になっていますので、いつでも売買ができます。だからあまり長期的に持つ前提の場合、せっかく上がったのに売れない。したがってパフォーマンス上、いい結果が出ているときに売却できなければ投資する資格がないと思います。売ると買うは、投資の世界では“ペア”なんです。売れない人は買ってはいけない。売るほうがずっと難しい」と説明し、会社の営業姿勢について、こう続けた。
「ちなみに今は、『このファンドがダメだから、次のファンドへ行く』という営業はしておりません」と断言した。

今後の日本の国際競争力

 反町キャスターは、日本経済の国際競争力について懸念することを清田氏に質問した。
「国際競争力は様々な見方ができる。一つは、いろいろなインフラをトータルに考えた競争力と商品の品質と価格で見る競争力に分けられる。日本の国際競争で最も強いのは、やはり品質と価格の複合的なところです。特に製造業において、今まで貿易黒字を出していた。だからこれからも日本の製造業は国際競争力があると思います。一方、非製造業といわれるサービス業、金融業、コンサルティング業などは決して強くはない。ただ全体を見たときには、まだ国際競争の中では上のほうだと思います」

清田氏が見る少子化

「国際競争力で日本の製造業が強いと言っても、十分な能力を従業員や若年従業員を企業が雇っているからなんです。少子化の問題というのは、国際競争だけの問題ではなくて、様々なところに悪影響します。極端に言うと“諸悪の根源”ですね」

出生倍増計画

 出生倍増計画とは
・20歳未満のすべての子供に毎月10万円
※1.親の収入に関わらず非課税
※2.子供が何人いても上限なし
現在の約2倍、毎年200万人の出生数を実現する


清田氏は「出生倍増計画」について次のように説明した。
「少子化の解決策に、生産性を上げればいい、女性を使えばいい、定年の年齢を上げればいい、そして、移民を入れればいいなど様々な考えがありますが、人口の現象を止めて増加させる話がない。出生を増やさない限りは、日本の総人口の現象は止まらない。色々な策を講じても時間を稼いでいるだけにすぎない。基本的には少子化は、社会保障制度の閉塞感に繋がる。また将来に対する希望も持てない。これを打破するには、思い切った財政出動をするならば、今しかないです。だから私は、子育てに経済的な負担を減らす仕組みを考えて、それによって安心して結婚と出産を考えることが出来るようにしました」と計画の基本的な考えを示し、図を用いて更に説明した。

【図1】人口推移表


清田氏は、人口が減ってもGDPは一定の増加を見せるが90年間のスパンを考えると少ないという。しかし、人口が増えると表の青字お用になるという。
反町キャスターは、清田氏の計画に気になる財源の質問をした。
「もちろん消費税も考えていますが、今、消費税を上げる必要はないです。実は、年金などの問題で消費税を使うという議論はされているが、これは消費してしまう出費。私が提案する出費は、育った子供が10年後、20年後に社会に参加するとGDPを生み出す投資です。財源は、65年満期の日本再生国債を発行する。」

【図2】子供1人10万円の効果


未婚・晩婚が少子化の原因?

 八木キャスターは、少子化の原因は未婚・晩婚とされているが、この計画でそれも解決されるかと、質問した。
「未婚・晩婚の原因には経済的に結婚できる準備が整っていないからと思います。しかし、ある調査によると女性が子供を産まない理由は、経済的な理由なんです。また、女性に子供を何人ほしいかという調査では、未婚の場合2.6人。既婚の場合でも2.5人ほしいという結果が出ています。さらにすでに子供がいる方は、今いる子供の人数よりも、もっと子供がほしいという結果も出てます。つまり女性は、経済的理由がない限り子供が欲しいと思っているんです。だから経済的不安が無ければ、結婚も増えると思います」
この説明に反町キャスターは、ドイツなどでは出生率を上げよう経済支援をしたのに、子育てのインフラが整っていないから給付金が生活費に回されて状況について質問した。
「ギリギリの生活をしながら子供を育てている方々は、民間の割高の託児所より公立の託児所に入れたいわけです。この制度が実施されれば、民間の割高の託児所に入れられるわけです。そうなると幼児ビジネスとして経済効果もあると思います。」

出生人数200万人の根拠は?

 岡野氏は、出生人数200万人の根拠について説明した。



 「少子化というのは、人口を減らすだけでなく高齢化を進める。さらに、高齢者1人に対して、現役世代1人となりつつある。これが現実になると日本の平均年齢は58歳程度になります。そこで、こうならないように仮に200万人の出生人数があれば、しばらくは、1人の高齢者を2人くらいで支える時期は続きますが、その後、現役世代が増えて(高齢者を)支える人数が増えますので負担が減ります。しかし、その現役世代が高齢者になると若干支える人数が減るので、少し減ります。」

清田瞭 大和証券グループ本社 会長の提言 : 『人口倍増』

 「今、手を打たなければ間に合わない。現在、出産適齢期の25歳~34歳の女性の数は900万人に対して、10年後は600万人に減ってしまう。十分な数の女性がいる間に人口倍増の手を打たないと手遅れになる。これによって日本の経済が再生し、人口1億6000万人、GDP3600兆円の社会を作る!」



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