新型インフルエンザの特徴
増田教授は新型インフルエンザについて、こう説明した。

「インフルエンザはウィルスの中心に、遺伝情報が入っています。
この遺伝情報に基づいて、ウィルスの回りにヘマグルチニンやノイラミニダーゼというタンパクが、突き刺さっている状態です」

「インフルエンザウィルスは、A型・B型・C型の3つに大きく分けられます。今回問題になったウィルスはA型になります。A型が最も他の型と異なる点は、ヘマグルチニン、ノイラミニダーゼに色々な型があることです。ヘマグルチニンだけで16種類。ノイラミニダーゼだけで9種類あります。つまり、理論的にはA型だけで144種類のウィルスが存在します」
反町キャスターは、これだけの種類のワクチンを作るのは大変なことではと、質問した。
「そうですね。しかし、毎年“人の中”で流行するウィルスは、H1N1、H3N2、そして、B型の3つのワクチンを摂取しています」
さらに反町キャスターは、ウィルスの変異について質問した。

「人と豚は、共通のウィルスに感染することが解っています。だから、今回の豚から人への感染は今に始まったことではありません」
小宮山氏は増田教授の説明を受けて、現存するワクチンを流用することは可能かと質問した。

「新型インフルエンザが出現した理由は、人から豚へウィルスが感染することは解っています。また豚は、鳥からもウィルスが感染することがあります。そのため豚は、色々なウィルスの坩堝のような生物になっている。だから今回のウィルスは、人、鳥、豚がかかるウィルスの特徴を合わせ持った新型のウィルスになっていると思うので、従来のワクチンは効かないと思います」
更に増田教授は、新型インフルエンザの型について説明した。
「今回の新型ウィルスはH1N1という型です。ですから従来のインフルエンザと型番は一緒なんですが、遺伝子の構造を見ると変異が見られるので従来のワクチンが効果を見せないと思います」
「新型インフルエンザのここが知りたい」①
番組のご意見コーナー「私の声」に中学生から全てのウィルスに適応しているワクチンを混合接種できるかという質問があった。
これに増田教授は「技術的には可能。しかし、その場合変化しやすいウィルスに適応するワクチンにするか。ウィルスとして形が変わりにくい部分を攻めるワクチンにするのか。その辺を研究している人は大勢います。最終的には“変わり身の速いウィルス”に対向するワクチンができるかもしれません」
反町キャスターは、ワクチンの研究について日本は進んでいるのかと増田教授へ質問した。
「研究としては、日本は(世界から見て)負けてはいません。しかし、研究から実用化という部分に関しては、壁が高いですね。その辺のシステムが上手くいけばもう少しいいですね」
松本哲哉教授が見る政府の対応
「非常に迅速でよくやっていると思います。こういう対策を徹底してもらいたいですね。しかし、それでもすり抜けていることも考えられますので、これで100%とは言い切れないですね」
メキシコ風邪?
反町キャスターは、鴨下議員に会議で“メキシコ風邪”と発言したことに質問した。
「最初は豚インフルエンザという名前で呼んでいましたが、農水省の方々の話を聞くと豚から人へうつることは余りないので風評被害が起こる。フェーズ4になった段階で人から人へうつるから“スペイン風邪”や“香港風邪”と同じ類にしてしまおうと思うんです。だからメキシコの方は怒るかも知れませんが、名前をつけたほうが解りやすいと思うんです」
新型インフルエンザの今後の対応
鴨下議員は「まずは水際対策をしっかりやること。それから疑わし方は空港付近の施設に残っていただき、問題ない方は国内に入っていただくというやり方ですね。しかし万が一“水際作戦”からすり抜けた方が発症した場合は、いち早く診断をして、治療できるようなシステムを行政としてはやっていきたいですね。」
この発言を受けて松本教授は、「これから日本にウィルスが上陸した場合や国民が、みんな感染した場合は、マスク、うがい、手洗いなど基本的なところを皆さんにやっていただきたいですね」
八木キャスターは、小宮山氏に新型インフルエンザで聞きたいことはあるかと質問した。
「やはり、感染力と致死率ですね。感染力は現状のデータを見るからにあると思います。しかし、致死率はメキシコ特有のものなのか?(4月28日の段階で)メキシコにしか死者がいないので、致死率はそこまで心配することはないかなぁと素人ながら思います」とし、今後の対応について言及した。
「日本人は喉下すげれば熱さを忘れますから、これを教訓に今後の対策を考えていくべきですね」
フェーズ5になった場合の対応
反町キャスターは、鴨下議員にフェーズ5になった場合について議論したかと質問した。
「今日の会議事態、フェーズ3から4へ上がったので行いました。それは人から人へ感染するからです。しかし、これからは、フェーズ5になったら“ダメージコントロール”どのようにしていくか? ということに話が及ぶと思う。またタミフルですが、これは効果があるようなので備蓄しているタミフルをどうやって使うかということをガイドラインに則って判断していきます」
また反町キャスターは、松本教授にフェーズ5になったら私たちはどういう心構えが必要かと質問した。
「正直言って、フェーズ5になったら通常の精神状態では居られないと思います。また、身内の方や身近な方が亡くなるというケーズが起きると思います。本当に身近なことになってくる。おそらくフェーズ5になったら日本国内にも感染者がいる可能性が高くなります」
「新型インフルエンザのここが知りたい」②
視聴者から「感染したらすぐに病院にいくよりも、まずは電話をして指示を仰ぐべきでしょうか?また、発熱外来にどこにあるのか?」という質問が届いた。
松本教授は「心配であれば、それもいいと思います。しかし、電話だけでは診断ができないので、少なくとも自分がインフルエンザに感染したのであれば、やはり病院に行き検査をするのが手っ取り早いですね。ただ今の段階でリスクが高いのは、汚染地に行って戻ってきて、インフルエンザの症状がある方なんです。そいう方は一般の医療機関では対応できないと思いますので、専門のところに行ったほうが早いですね」と話した。また、発熱外来の場所については鴨下議員が話した。「発熱外来は、各自治体の保健所に一度尋ねたほうがいいですね。保健所によっては、まだ設置できていないところがあります。だから最寄の保健所に聞いていただくことが大事ですね」
また視聴者から質問をもう一つ取り上げた。「これから高温多湿に季節を迎えるのに本当に流行するのか?毎年流行するインフルエンザは、低温低湿の季節なので本当に流行するか疑問」
この質問に松本教授は、「確かに全体の傾向としては冬に流行する。しかし、今までのインフルエンザのパンデミックは冬だけではありませんので、そういう意味では、夏になるから流行しないと思うのは危険です」
八木キャスターは、最後に鴨下議員に言っておきたいことはあるかと質問した。
「(4月28日の段階で)注意が始まった段階なので、これが3ヶ月続くのか、半年続くのか解らないので、急にパニックになる必要はありません。むしろ冷静に受け止めなければなりません。その為に私たちはしっかりとした対応ととらなければいけないですね」