2012年8月24日(金)22:55~23:00

#21 けし職人
 素朴な木のぬくもりで和みと癒しを与えてくれる創作こけし。生産量・日本一を誇る群馬県に、創作こけしを作り続ける職人がいる。今回のマエストロ、岡本有司。
 彼には42年の職人生活で守り続けてきた教えがある。先代の父・卯三郎が完成した「卯三郎こけし」。東北の伝統こけしに比べ、創作こけしは自由な造形を特徴とする。
 こけし作りは常に素材との勝負。木目の出方は毎回違う。素材をどう活かし、どう造形するのか。その都度素材と向き合うことは、職人魂が刺激される瞬間でもあるという。  顔はこけしの命。目の焼き付けは経験と勘が頼りで、やり直しが出来ない作業。木目との調和を計りながら、表情を印象付ける目を描く。こけしに命が吹き込まれる瞬間である。こうして出来上がる「卯三郎こけし」。なかでも「月夜」は月光を浴びる少女の幻想的な世界を表した傑作。その表情には永遠の安らぎが宿っている。  木のぬくもりを活かした芸術品で、人々に癒しを与え続けるこけし職人・岡本有司の普段力。
それは一刀一筆に思いを込めること。職人は様々な願いをこけしに刻み続ける。