＜BSフジサスペンス傑作選＞『津軽海峡ミステリー航路2』

函館の刑事、青柳（村上弘明）は同僚の永瀬（大柴邦彦）と札幌の手稲山スキー場で
東京の妹・千明（細川直美）と出会い、千明の先輩というキャリアウーマンの真貴子（森下涼子）や
その父親で建設会社札幌支社長の西崎、東京本社重役の疋田（小野寺昭）らとホテルに合流する。
翌朝、西崎が娘の真貴子に「許してくれ」とメモを残して失踪、
追う真貴子と千明の目の前で手稲山ロープウェイから姿を消した。
やがて津軽・五所川原の西崎の愛人が雪の小泊岬の崖から転落死―――。
しかも西崎も冬山で凍死しているところが見つかる。
西崎がともえを殺して不倫を清算、自殺したかのように見えたが、事件は意外な展開を見せる。
西崎はともえが死ぬ前に死んでいたことが分かったのだ。
しかも、西崎真貴子の本当の父親ではないことも･･･。
西崎周辺で道内の建設受注入札にからむ疑惑話が持ち上がっていることがわかる。
事件は単なる愛人問題ではすまなくなるが、西崎失踪と殺しの謎はどう解明されるか、
犯人は誰なのか。その犯行の手口、アリバイのトリックは―――。
三十年前の事件の真相にまでさかのぼり、青柳らの推理は冴える。