あらすじ

 コソン食品の会長ク・イルチュンの妻インスクは後継者となる息子を産むことができず、姑から冷遇されていた。そんな中、ク家の使用人のミスンがイルチュンの子供を身ごもる。激怒したインスクは予言者の「夫との間に息子は授からない」との言葉を受けて秘書のハン・スンジェと関係を持ち、念願の男児を身ごもる。ミスンはインスクから危害を加えられることを恐れて身を隠し、密かに息子のタックを出産する。やがて小学生に成長したタックは母から自分の素性について明かされ、ク家に引き取られるが、その直後、母は何者かの手によって拉致されてしまう。
 12年後、ク家を飛び出して母を捜し続けるタックは、手掛かりを求める中でパルボンのベーカリーに流れ着く。一方、ク家の後継者として成長したインスクの息子マジュンは技術を得るためにパルボンに弟子入りする。奇しくも同じ師匠の元に身を寄せた異母兄弟は、パンの技術、恋、そして後継者争いでも火花を散らすことになるが…。

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自首するか?韓国を離れるか?イルチュン会長はハン室長に2つの選択肢を提示。追い詰められたハン室長はタックを殺そうとするが、タックはジング先輩に間一髪のところで助けられ、室長は遂に逮捕される。ユギョンとインスクの関係が悪化し、ク家はドロ沼状態。自責の念にかられたマジュンはある行動に出る。コソン食品の後継者に選ばれるのはタックかマジュンか、それとも…?そして、タックとミスン、マジュンとユギョン、それぞれの愛の行方は?

夫に悪事がバレたインスクは怯えるが、ハン室長は開き直り、マジュンにコソン食品を継がせようと、あらゆる手段に出る。マジュンからブレスレットの秘密を聞いたユギョンは、義母を女主人の座から引きずり下そうと画策、2人の形勢が逆転する。その頃、タックは姉ジャギョンの助けを借りて、米粉を使った新製品開発に全力を注ぐが、マジュンの夜遊びを知り、兄弟として、友人として、彼を真剣に叱るのだった。

拉致された母親を追いかけ、犯人グループに果敢に挑むタック。生き別れてから14年、2人は再会に感涙し、パルボン・ベーカリーで幸せな一夜を過ごす。マジュンは新婚早々、夜遊びに興じ周囲の人々を呆れさせるが、ユギョンは黙認していた。そんな中、イルチュン会長が昏睡状態から密かに目覚め、妻とハン室長の悪事を暴こうと、不自由な身体で行動を開始する。

タックはユン医師に誘われ、母親のミスンが入院しているという病院へ急ぐが、ミスンはなぜか退院していた。一方、インスクとハン室長の企みで、ユギョンの前に実父が出現。ユギョンは「赤の他人」と白を切るが、虐待を受けたトラウマが脳裏をよぎり、意識を失ってしまう。マジュンは母親への反感を一層募らせ、ユギョンと小さな教会で結婚式を挙げる。その頃、タックは母親がジング先輩に連れ去られたと知り、血眼になって捜すのだった。

後継者を決める理事会が始まった。高級志向へ方向転換が必要だというマジュンに対し、タックは会長のパンを再現し、会長の意志を継ぎたいと真っ向対決。理事たちはタックの真心に打たれ、最終決定を1ヵ月後に持ち越す。それまでに青山工場の再建と新製品開発を命じられたタックは、パルボン・ベーカリーの仲間に協力を仰ぐ。そんな中、マジュンは祖母が死んだ夜に拾ったブレスレットを切り札に、ユギョンとの結婚許可を母親に迫る。

コソン食品の弁護士から会長の株券と委任状を受け取ったタック。葛藤の末、会長を守るためク家へ足を踏み入れる。ミスンはそんなタックを心配するが、いずれベーカリーに戻ってくるというタックの言葉に涙を浮かべ、思わず告白してしまう。父親の決断に激怒したマジュンも会社に入り、タックと全面戦争の構え。理事会を前に、タックは書類の山と格闘する一方、秘書として復帰したユギョンに気持ちが揺れていた。

パルボン先生は、タックには「この世で最も幸せなパン」を作れと言い残し、マジュンには発酵日誌に手紙を偲ばせておく。2人は人生哲学とも言える師匠の深い教えに嗚咽する。悲しみも束の間、ク家では後継者争いが激化。1週間後に迫った理事会に向け、ハン室長は理事たちとミーティングを重ね、インスクはマジュンの政略結婚を早めようと躍起になっていた。そんな中、イルチュン会長が脳出血で倒れ、意識不明の重体に。

ベーカリーの仲間の協力も得て、タックの味覚と嗅覚が奇跡的に回復。チュンベと組んだマジュンはボンパン対決で再びタックに敗れ、苦い味を味わうことに。審査員の買収に失敗したハン室長は、パルボン・ベーカリーを潰そうとパンに異物を混入させ、営業停止処分に追い込む。ベーカリーの危機を救うため、タックはイルチュン会長に直談判。会長は陰謀の数々がハン室長の仕業だと知り、辞職を迫る。病に倒れたパルボン先生は、最後の力を振り絞り、タックにパン作りと人生の教訓を教える。

2次試験の脱落者はマジュンだった。パルボン先生に破門を言い渡された上、タックと父親の急接近に嫉妬したマジュンは、チュンベに唆され製パン室に放火、発酵日誌を持ち去る。元パン職人のチュンベはパルボン先生と対立した因縁の人物で、マジュンを復讐に利用していた。自分がボンパンを作ったというチュンベの陳情書により、パルボン先生がタイトル剥奪の危機に。タックは師匠の名誉回復のため、ボンパン対決に挑む。

マジュンの毒薬によって味覚と嗅覚を失ったタックだったが、最後まで認定試験に挑戦しようと意気込む。2次試験の課題に苦戦するマジュンの前に、チュンベという謎の男が出現。チュンベの助けを借りてパン作りに成功するマジュンだったが、味を見たパルボン先生は不正を見抜く。一方、イルチュン会長は母親の死に妻とハン室長が絡んでいるとミスンから聞き、2人に疑惑の目を向ける。夫の異変に気付いたインスクは、ミスンをおびき出そうと罠を仕掛ける。

イルチュン会長はタックの母親キム・ミスンに会いに行く道すがら、ハン室長の陰謀により、事故に遭う。翌日、何食わぬ顔で事件現場に向かうハン室長だったが、会長の姿がなく、愕然とする。重傷のイルチュンは奇跡的に助けられ、ミスンと運命的な再会を果たしていた。マジュンは味覚と嗅覚を麻痺させる毒薬を購入し、タックに飲ませようと企む。一方、マジュンからクレジットカードを手渡されたユギョンは高級な服を買い、ク家の会食に颯爽と姿を現す。

イルチュン会長はタックを後継者にしようと決心し、妻に宣戦布告する。その頃、タックとマジュンは「この世で最も面白いパン」をイーストなしで作るという2次試験の課題に頭を悩ませていた。マジュンはコソン食品の研究室に協力を要請するが、父親に不正がバレてしまい、親子関係は最悪の状態に。追い詰められたマジュンは、パルボン先生の発酵日誌を盗み見てしまう。一方、インスクに無理やり退職願を書かされたユギョンは復讐を決意する。

イルチュン会長はベーカリーの青年がタックだと知り愕然とする一方、今までその事実を黙っていたマジュンに怒りを爆発させる。インスクからの屈辱に耐えたユギョンはタックとの待ち合わせの場所に急ぎ、2年ぶりの再会を喜ぶ。イルチュン会長はいてもたってもいられず、タックの元へ。タックの作った麦飯パンを頬張り感涙、2人は12年ぶりの親子の対面に熱い抱擁を交わす。

ベーカリーに突然押しかけたインスクのせいで、テジョがマジュンということがタックにバレてしまう。それ以降、タックは課題に集中できずにいたが、偶然知りあった親子からヒントを得て、麦飯パンを考案。試食したミスンは「美味しい」と笑顔を見せ、タックは嬉しさのあまり彼女に抱きついてしまう。その瞬間から、ミスンはタックを強く意識し始める。インスクはマジュンを早く後継者の席に座らせるため、夫に最後通告を下す。

2年前のガス漏れ事件も、今回の重曹混入事件も、従業員ジェボクの仕業だと判明する。タックを陥れるためにハン室長が金を渡してやらせていたのだった。真実を知ったタックとジングはハン室長を問い詰めるためコソン食品に乗り込む。タックとマジュンの関係も日増しに悪化、見かねたパルボン先生は2人の仲をとりもとうと、ある秘策に出る。一方、ハン室長はク家の家政婦の行動を不審に思い、尾行するが…。

イルチュン会長がパルボン先生を訪ね、製パン室でタックと出くわす。会長はタックの正体に気付かないが、明るく素直な青年として好印象を持つ。パルボン先生の認定書をもらうための試験がスタート。1次試験の課題は「この世で最も腹を満たすパン」。何のアイデアも浮かばず頭を悩ますタック。そんな中、誰かが小麦粉に重曹を混入し、材料を台無しに。その濡れ衣を着せられたタックは、試験資格を剥奪される危機に陥る。

パン職人という人生の目標ができたタックは、ユギョンからもらった帽子を励みに、本格的に修行をスタート。ライバルのマジュンと共にパンを作って2年の歳月が流れるが、爆発事故が原因である重大なトラウマを抱え、パンが作れなくなってしまう。インスクの陰謀でアパートを追い出され、行方不明になっていたユギョンは何とコソン食品の秘書課に就職。それを知ったインスクは激怒する。

製パン室のオーブンが爆発し、タックはジングをかばって眼を負傷、失明の危機に陥る。パンが作れなくなると自暴自棄になるが、タックは仲間に説得され、ソウルの病院で精密検査を受けることに。その病院にはタックの母親ミスンの姿が。ミスンも12年前の事故の後遺症で失明の危機に瀕していた。2人はお互いの存在に気付かず、すれ違ってしまう。一方、マジュンは自分を拒むユギョンに強引に接近し、自分のものにしようとする。2人の関係に気付いたインスクはユギョンに警告するが…。

マジュンはユギョンの釈放を根回しする代わりに、タックに2つの条件を出す。1つは2年後に行われるパルボン先生の認定試験で勝負すること。もう1つは2年間ユギョンに会わないこと。タックはユギョンのために渋々承知する。タックが去った途端、マジュンはユギョンに「俺の女になれ」と気持ちを一方的にぶつける。ク家では、「人殺し」と書かれた脅迫状を受け取ったインスクが取り乱していた。差出人はタックに違いないと睨むが…。

ミスンはタックの願いを聞き入れ、ユギョンを自分の部屋に居候させることに。マジュンはタックとユギョンの様子を見て、嫉妬を感じ始める。そんなある日、製パン室が荒らされる事件が発生。タックが疑われるが、パルボン先生は真犯人の目星をつけていた。数日後、パルボン宅に刑事が押しかけ、連行されそうになるユギョンをかばおうと、タックは刑事を殴り、留置所に入れられてしまう。

ハン室長から手荒い暴行を受け、命からがら逃げ出した先で、タックはユギョンと12年ぶりの再会を果す。ユギョンにパン屋で働いていると嘘をついたタックは、パルボン・ベーカリーへの復職を懇願、門前払いを受けるが、ある功績を認められ、無事ベーカリーに復帰できることに。一方、学生運動に参加するユギョンは警察に狙われ、彼女の居所を知るジャリムが連行されてしまう。そんな中、タックの元にユギョンが助けを求めてやってくる。

母親の消息を聞いて生きる目標を失ったタックは、パルボン・ベーカリーを去る。駅をさまよっていたところ、初恋相手のユギョンと思いがけない再会を果たすが、目前で見逃してしまう。一方、ク家の次女ジャリムから、コソン食品の創立記念パーティーに招待されたユギョンは、パーティー会場でマジュンと再会、タックを探していることを告げる。一方、ユギョンを追って会場に辿り着いたタックは、ハン室長に捕まり拉致されてしまう・・・。

タックとマジュンはパルボン・ベーカリーの弟子入り試験を受け、タックは予想外に試験に合格。タックの名前を聞いたマジュンは思いがけない再会に衝撃を受ける。そんな中、イルチュン会長がかつての師匠であるパルボン先生を久々に訪問、ハン室長はタックの存在を消そうとチンピラを店に送り込む。大乱闘の末、加勢してくれたジング先輩が風車の男だと判明、母親が絶壁から落ちたと知ったタックは…。

ク家を飛び出して12年後、タックは母親を連れ去った風車の入れ墨の男が仁川の老舗パン屋、パルボン・ベーカリーで働いているという情報を入手。訪ねていくと門前払いを食らうが、ちょうどその時、12年前に縁のあったパン業界の伝説的存在、パルボン先生と再会することに。一方、ク家の後継者として成長したマジュンはソ・テジュと偽名を使い、パルボン先生に弟子入りを志願する。

タックの存在を疎ましく感じているハン室長は、ユギョンの父親シンに金を渡し、タックの母親ミスンに危害を加えるよう依頼する。ユギョンの電報で母親のピンチを知ったタックは故郷へ急ぐが、母親は風車の入れ墨をした謎の男に連れ去られ、行方知れずに。家に連れ戻されたタックはハン室長に、母親の命と引き換えに家を出ろと脅される。

姑のホンはインスクとハン室長の密会を目撃、マジュンの本当の父親がハン室長だと知ってしまう。雨の中で言い争う中、ホンは足を滑らせ頭を強打。2人は彼女を放置したまま、その場を立ち去るが、マジュンはその様子を一部始終目撃していた。翌日、ホンは他界。ク家にタックの味方がいなくなり、ハン室長はある企みを巡らせていた。

タックは甘い匂いに誘われ、離れにある入室禁止の作業室に入ってしまう。そこではイルチュン会長が無心にパン作りをしていた。会長は怒るどころか、鋭い嗅覚を持つタックにパン作りの才能を見出す。マジュンは父親に可愛がられるタックにライバル心を抱き、インスクもタックがパン工場に同行したと知るや否や、部下の前で夫に罵声を浴びせる。

ハン室長に脅され、いよいよ行き場を失ったミスン。イルチュン会長の屋敷を訪ね、タックを息子として育ててくれと懇願する。姑ホンは彼女の訪問を感謝し、快くタックを引き受けるが、インスクは断固拒否。ク家に引き取られたタックは孤立するが、母親の言いつけ通り、たくましく生きようと決意する。

小学生になったタックは、貧乏ながらも伸び伸びと成長していた。ある日、友達に誘われコソン食品のパン工場へ。出来心でパンを盗んでしまい、イルチュン会長に通報されてしまう。タックは廃材を売ってパンの代金を稼ぎ、名誉回復に成功。そんなタックに興味を持った会長は、ハン室長に母親のことを調べさせるが…。

コソン食品の会長ク・イルチュンの妻インスクは跡取りができず、姑ホンから冷遇されていた。そんな中、使用人のミスンがイルチュンの子供(タック)を妊娠。激怒したインスクはハン室長と関係を持ち、念願の男児(マジュン)を身籠る。ミスンはインスクから危害を加えられることを恐れ、密かに息子のタックを出産する。

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