一滴の向こう側

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重い病気や障害があり、食事を満足に食べられない…
そんな患者と家族の「おいしい」を支え、笑顔を取り戻す「在宅訪問管理栄養士」がいる。
福岡市のクリニックで働く小渕智子(53)。

「心からおいしいと思える食事を患者さんに食べてもらいたい」
その想いから、単なる栄養学理論ではなく“食事による心のケア”を目指して栄養指導にあたっている。1人1人の患者に寄り添う、彼女の信念に迫る。

小渕智子

在宅訪問管理栄養士
1964年 大分生まれ。
病院や料理教室などでの勤務を経たのち、日本栄養士会などが認定する資格「在宅訪問管理栄養士」を2014年に取得。
在宅医療に力を入れる「にのさかクリニック」で患者宅を訪ね、それぞれの体調に合わせた食事の提案や栄養指導を行っている。




前編 2018年3月10日(土) 22:00~22:30

 「神様です」。患者からそう言われる小渕さん。
食事が困難な人でも、再び食事できるようになり、
食べる喜びや笑顔を取り戻してきた。

18年前に認知症を患い、2年前に脳梗塞で倒れ、
食事が困難になった患者さんの自宅を訪れた。
しかし小渕さんのおかげで、
ご飯が食べられるようになったという。

小渕さんの食事指導には、一体どんな工夫があるのか?



後編 2018年3月17日(土) 22:00~22:30

 小渕さんが在宅訪問のほかにも訪れる場所がある。
それは、重度の障がい者を昼間預かるケアセンターが
併設した「小さなたね」というカフェ。
ここで患者やカフェに来る客の料理を作っている。

「小さなたね」に来る人の中で、小渕さんが
成長を楽しみにしている4歳の男の子がいる。
彼は、生まれつき気管支の機能が弱い病気。
呼吸をしやすくするため喉を切開し
特殊な器具を付けていることもあり、
今は口から食事をすることができない。
春から通園する彼のため、
小渕さんは家族と2人3脚で
男の子の食事を支えている。

ある日、クリニックに頭を抱えて悩む小渕さんの姿が
あった。食欲が減り体重が落ちてきている患者に、
好きな料理を食べさせてあげたいと考えていた。
美味しいものを食べて喜んでほしい――
彼女の想いは届くのだろうか?