一滴の向こう側

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第66回 人情おばちゃんの不動産屋

岡山県に住む、少し風変りなおばちゃん。人は彼女を「阪井のおばちゃん」と呼ぶ。
阪井さんは精神の病などで住宅の確保が困難な人のために、住まいを貸す不動産屋。
入居者が食事に困っていれば、お米を配る。困り事があれば、深夜でも駆けつけ相談にのる。
そのほとんどが不動産の仕事を大きく逸脱しているが、阪井さんは入居者をどうしても放っておけないのだ。
そんな人情あふれるおばちゃんの口癖は…「住みづらさは、生きづらさやからなー」

阪井ひとみ

1959年岡山市生まれ。
不動産屋「阪井土地開発」代表
精神の病を抱えた人やDVなど家庭内の事情により住宅確保が困難な人のために入居支援を行っている。
これまで関わった人は、1000人以上に上る。



前編 2017年1月21日(土) 22:00~22:30

 元々精神の病を抱えた人への賃貸住宅の環境は劣悪なことが多く、
これまで彼らは破れた障子や腐った畳などの中で
生活を強いられてきた。
なぜなら「精神病患者は何をするかわからない」という偏見。
そのため多くの大家は部屋を貸したがらないのだ。

しかし阪井さんは、
そんな彼らと20年以上付き合ってきた。

幻覚が見えると苦しむ住人がいれば部屋まで出向き、
彼らの不安が取り除けるまで膝を突き合わせて話を聞いたりもする。

しかしなぜ阪井さんは一体そこまでするのか?
そこには、かつて支援をしていた
ある男性に起きた悲しい出来事があった…



後編 2017年1月28日(土) 22:00~22:30

 1年も終わりに近づいた頃、
阪井さんはある場所に向かった…
そこは少年鑑別所。
行き先を失った少女の引き受け手が見つからず
回りまわって阪井さんに相談が来たのだ。
このままだと少年院に送致される可能性が高いという。
“阪井のおばちゃん”は少女のために奮闘する。

2017年元旦。
1年の始まりの日にある行事が行われていた。
阪井さんが中心となり、入居者に雑煮を振る舞うというもの。
「野菜を食べない人ばっかりだから」

ひときわ明るい人情おばちゃん・阪井さんが、
今日も幸せのおすそ分けを行っていた。
その片隅に、精神の病を抱える一人の女性が。
彼女は阪井さんのように、
誰かのためになりたいと、ある行動を始めた…