一滴の向こう側

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第51回 小さな駅の黄色いハンカチ

静岡県島田市川根町抜里。SLも運行する大井川鐵道の沿線に、抜里(ぬくり)駅という小さな無人駅がある。
1日の乗降客数20人あまり。人影もほとんどない一見寂れた駅が、休日になると人であふれかえる。
駅舎を覗くと、おいしそうな田舎料理と、人の笑顔、笑顔、笑顔。その輪の真ん中にいるのが、諸田サヨ(80歳)。
諸田の料理は、地元川根町に伝わる田舎料理。この懐かしい味を求めて全国から観光客が訪れるのだ。
黄色いハンカチが掲げられると、開店の合図。人は「幸せを呼ぶ黄色いハンカチの駅」と呼ぶ。

諸田サヨ

静岡県、山間部川根本町に生まれる。
1942年、6歳の時に家族全員で満州に渡る。
終戦から1年後に帰国。
その後静岡県島田市川根町抜里(ぬくり)に嫁ぎ
2児の母となる。
17年前に夫を亡くした後は、
田舎料理を出す休憩所を営んでいる。



前編 2016年6月25日(土) 22:00~22:30

 毎週土日の昼。黄色いハンカチがあがる。
大井川鐵道、抜里駅の名誉駅長は諸田サヨ。
抜里駅は毎週末、諸田の作る田舎料理を目当てに沢山の人が訪れる。食べ放題で500円。お腹いっぱい食べてもらいたいと諸田は、儲けを度外視して運営している。
そこには、幼少期、命からがら満州から逃げてきた諸田のある想いが…。
「食べるものは粗末にしたくない。せっかく育った命だから、野菜だって命、一生懸命野菜の為に料理したい…」
諸田はこの休憩所を始めるより十数年前から、行っているある活動があった。
それは、一人暮らしの高齢者に諸田特製の「お弁当」を配るというものだった。



後編 2016年7月2日(土) 22:00~22:30

 お茶処、「川根町」。かつては、高級緑茶の生産地として有名だったこの地も、高齢化の波には逆らえず、少しずつ勢いを失っていった。そんな地元を少しでも盛り上げようと諸田は、あるイベントを考え付いた。
それは『お茶摘み体験ツアー』。
東京などから観光客を招いて、地元の川根茶の茶摘みを体験してもらい、日頃お茶になじみのない人に、川根のお茶の素晴らしさを紹介したいというものだった。
準備を進める諸田。
しかし、中々思うように進まない。
果たして、黄色いハンカチがはためくイベントを開催することは出来るのか?