一滴の向こう側

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ニッポンの未来を 師匠と弟子の姿

 丁稚奉公(でっちぼうこう)という昔ながらの修行方法を復活させ、未来型の家具職人を育て上げる秋山利輝。後継者不足に悩む漁師の世界で、新しいスタイルの指導法を取り入れ、若い漁師たちを育成する大野和彦。
 今回は4週に渡って、「ニッポンの未来を 師匠と弟子の姿」という想いに駆られた2人の情熱に迫る。


大野和彦

大傅丸(だいでんまる) 代表取締役
江戸前漁で次世代に海を残したい!
「仕事は見て盗め」ではなく、漁師学で多くの後継者を育てる、船橋で江戸前漁業の伝統を受け継ぐ3代目。
高齢化と後継者不足に悩まされる漁師の世界で、少しでも多くの後継者を育てるために工夫をこらしている。

秋山利輝

家具職人 秋山木工グループ代表
この道55年。一流ホテルのスイートルームから迎賓館、国会議事堂など日本を代表する場所の家具を作る、一流家具職人。
「ものづくり日本を復活させる」との思いから、職人育成にも力を入れ、“丁稚奉公(でっちぼうこう)”という江戸時代の徒弟制度を取り入れた独自の教育方法で、数多くの家具職人を輩出している。

第1話 2014年6月14日(土) 22:00~22:30

 神奈川県横浜市にある「秋山木工」日本一の家具を作ると言われているこの会社。秋山はそこで働く若者たちを丁稚奉公という修行方法で、職人へと育て上げる。社長の秋山も丁稚奉公で育ち、今や日本一の職人と言われるまでになった。指導方法はかなり厳しい。1年目は女子でも坊主。時には愛のムチがとぶ。そんな秋山木工に今年も男女2名の新人が入った…。
 東京湾。実は日本一のスズキの漁場。そこでNo1の漁獲量を誇る漁師軍団がいる。その船の名は『大傅丸』乗組員は若く個性的。またここで働いている者のほとんどが転職組。大野自身も、元々は商社マンになるため大学へ。しかし、亡くなった祖父の跡を継ぐために漁師の道を歩むことになった。そんな中、漁師の高齢化、人材不足という問題が。大野が考えたのは、若者たちが働き安い環境を作ること。そのため、動画サイトに『大傅丸』のプロモーションビデオを公開し漁師の魅力を伝え、また身体だけではなく頭で漁師の仕事を理解させる『理論漁師学』という座学を行うことだった。

第2話 2014年6月21日(土) 22:00~22:30

 経験を積んだ先輩の丁稚たちは、ベテラン職人の指示の元、家具作りに参加。一方、1年目は掃除やごみ出しヤスリ掛けなどの雑用ばかりで工具はまだ持たせてもらえない。日曜日。この日は職人たちは休み。丁稚たちが自由に家具を作ることが出来る日。各々が思い通りに作業する中、秋山がその様子を見に来た。厳しく指導する秋山。また今年5年の丁稚を終了する若者が3人いる。秋山が、不器用だと見ていた3人。厳しい修行で、昨年、技能オリンピックに出場するまでに成長。そんな彼らが、卒業制作に取り組んでいた。
 『大傅丸(だいでんまる)』は、その日1番のポイントに向け出発。風向きや気温などによって変化するスズキの群れ。大野は、的確にポイントを見つけ絶妙なタイミングで網を打つ。若い漁師たちは、それを【神業】と呼んでいる。この時期、1回の出船で網を打つ回数はおよそ10回。一糸乱れぬ作業に今日も大漁。そんな大傅丸を率いる大野には、心強い妻の支えがあった。

第3話 2014年6月28日(土) 22:00~22:30

 まもなく丁稚修行を終える3人は、卒業制作に追われていた。秋山からの課題は、【家族に贈る家具】。
 厳しい丁稚修行の集大成に、なぜこのテーマを選んだのか。
 修了式直前。工場に丁稚たちが集まっていた。秋山が作品の出来栄えをチェックしに来たのだ。和ダンス、仏壇、本棚、3人の思いの詰まった作品が並ぶ。果たして、秋山の評価は?
 後継者不足に悩む漁師の世界に、2人の新人が入ってきた。海苔の養殖業から転職した24歳の松永と今年高校を卒業した19歳の石井。高校を卒業したばかりの石井は、同期入社の松永と比べ先輩から怒られることが少なくない。そんな石井に大野は「丁寧に教えることで伸びる才能もある」という信念のもと個人指導。海が時化、出船しなかった日に網の修復の仕方を教える。4月下旬。昼の漁から夜の漁に変わる。今シーズン初めて行う夜の巻き網漁。しかし、思わぬ事態が待ち受けていた…

第4話 2014年7月5日(土) 22:00~22:30

 4月下旬から夜の漁へと変わったスズキ漁。そこでトラブルが発生。大量のクラゲが原因で網が切れてしまった。このままでは漁を続ける事ができない。船長の大野をはじめ、手際よく修復作業する船員たち。しかし新人・石井は何もできずにいた。後日、落ち込む石井に、大野は食事へと誘う。そこで投げかけた大野の言葉とは…
 卒業作品に取りかかる3人の丁稚。秋山の厳しいチェックを受け、ようやく完成を迎える。そして修了式の日。そこには職人や丁稚たちだけでなく3人の家族の姿が。厳しい修行を終え、ようやく職人となる彼らの姿に家族は…。そして秋山は丁稚最後の日に何を語るのか…。