一滴の向こう側

今までの放送

心臓シミュレーターに夢をかけた男たち

 今、100人に1人の子どもが生まれながらに何らかの心臓疾患を抱えていると言われている。命にかかわる心臓手術。その技術は年々進んではいるものの、難しい手術が出来る熟練の医師の数は限りがあるのが現実。もしも、困難な心臓手術の前に、ほぼ同じ状態の心臓模型でリハーサルが出来たら、より多くの医師が自信を持って手術に臨むことが出来る。
 今回番組が注目したのが、本物の心臓に近い2つの心臓模型。1つは心臓内を精密に再現し、手術の練習台になるリアルな【普及版心臓シミュレーター】。そしてもう1つが、人の鼓動の動きを再現し、心臓の外側にある血管を繋ぐ"冠動脈バイパス手術"の練習台になる動く模型、【拍動型心臓シミュレーター】。
 番組ではこの2つの心臓シミュレーターを作った、畑中克宣(心臓プロジェクト現場リーダー)、小寺敏彦(心臓の動きを再現する)、大江和義(普及版心臓シュミレーターの設計)の3人の男たちに密着。彼らのあくなき挑戦、そして挫折、命を救いたいという想い...4週にわたって、"想い"や"夢"が繋がっていく様をお届けする。

畑中克宣

クロスエフェクト/プロジェクトリーダー
クロスエフェクトを竹田社長と一緒に立ち上げた創業メンバー。竹田社長から心臓シミュレーター関連を一任されている。心臓疾患患者の手術成功率を高められる術前シミュレーターの開発・普及に尽力し奮闘しているプロジェクトリーダー。

大江和義

クロスエフェクト/プログラミングのホープ
クロスエフェクト社員2年目(現在は3年目)。畑中から認められ、今回のプロジェクトのデータ作成を任せられた期待のホープ。今までの心臓シミュレーターの質を落とさず低コスト化するという指令を受け、畑中の下新たなシミュレーターのデータ作成をしている。低コストになった心臓シミュレーターが世界に広まりたくさんの人々の命が救われることを望んでいる。

小寺敏彦

秋田製作所/町工場の職人
秋田製作所の技術者。その腕は畑中も絶賛する。人間の心臓の動きにより近い心臓シミュレーターの開発を任される。人間の心臓の動きにより近い拍動型シミュレーターが出来れば、手術経験の少ない若い医師でもいつでも心臓手術の練習をする事ができるようになり、更にたくさんの人々の命が救われることが期待できる。

第1話 5月11日(土) 22:00~22:30

 4年前から始まった心臓プロジェクト。リーダーが畑中克宣。本物に近い心臓模型を作るため日々研究を重ねている。今回開発するのは、従来のリアルさを保ちながらコストを抑えた普及版心臓シミュレーターと心臓が動いた状態で冠動脈バイパス手術の練習ができる拍動型心臓シミュレーター。
 普及版心臓シミュレーターの設計を任されたのは、若きプログラマー大江和義。半永久的に使える型をつくれば大量生産が可能となりコストも格段に抑えられる。しかし、新型モデルの設計は困難を極めた。見えない出口に頭を抱える。
 拍動型心臓シミュレーターは一年前から開発が進められていた。人間の心臓により近い動きをするシミュレーターを製作するのは畑中が最も信頼する、ものを動かすスペシャリスト小寺敏彦。
 強い信念と情熱で取り組む新たな心臓シミュレーター製作。しかし、乗り越えなければならない問題が山積みだった。

第2話 5月18日(土) 22:00~22:30

 心臓のリアルな鼓動の再現に四苦八苦していた小寺のもとに畑中があるものを持ってきた。それが小寺にヒントを与える。一方大江は、心臓内部を再現した心臓シミュレーターの試作品を完成させチェックを受ける。果たしてその結果は?
 畑中は動く心臓シミュレーターに取り付けるバイパス手術練習用の血管の製作にとりかかっていたのだが、ある難題を抱えていた。なかなか本物の血管に近づけることができず、頭を悩ませていたのである。
 リアルな心臓の動きや、人の血管の質感を再現することの難しさを改めて認識した彼ら。浮き彫りになってきた問題点は解決することが出来るのか?

第3話 5月25日(土) 22:00~22:30

 小寺は原点に戻り、動く心臓シミュレーターの動力を一つ一つ試しながらデータ化していく。どうすれば本物の心臓の動きに近づけるのか鼓動の動きの再現に苦悩する小寺。
そして、大江は持ち前の粘り強さで、ついに普及版心臓シミュレーターを完成させた。設計を任されておよそ一ヶ月。監修である白石公医師に認めてもらう事は出来るのか?

第4話 6月1日(土) 22:00~22:30

 世界各国の医療メーカーが新製品を発表する「アメリカ心臓病学会」。ここで世界の医師から評価を得ると世界で認められたことになる。大江が設計した普及版心臓シミュレーターを初お披露目。世界の医師が下した評価は?
 空気の力で心臓の動きを再現している拍動型シミュレーターの開発を任された小寺の作業は大詰めにさしかかっていた。そして、畑中は医師から指摘された血管の改良を急ぐ。
 強い信念と情熱、そして多くの人たちを救いたいという想いで3人が取り組んだこのプロジェクト。果たして、心臓シミュレーターは完成するのだろうか。