2014年4月三陸鉄道が全線復旧を果たしたが、JRでは3月21日に石巻線がJRで初めて全線復旧した。そして5月30日には仙石線が全線復旧し東北本線と接続線で結ばれ石巻~仙台が約1時間で結ばれる。2017年には常磐線の駒ヶ嶺~浜吉田間も開通する。JR山田線は三陸鉄道への移管が決まり、3月6日起工式が行われた。復旧やそのメドが立っている路線とは対照的にいまだ復旧のメドすらたたない路線がある。 BRTが走る気仙沼線と大船渡線だ。JRはこの路線に対して原状復旧分については応分の負担をする意向を示している。しかし、安全確保(高台移転)と街づくり係る費用については国の支援を求めている。沿線各自治体も国の支援を求めているが、国は首を立てに振らない。なぜなのか・・・
一方、福島第一原発事故の帰宅困難地域を走る常磐線の竜田~原ノ町間も復旧のメドが立っていない。 東日本大震災から5年目に入った被災路線はその明暗がはっきりとしてきた。今年こそ鉄路復旧のメドをたてたいという気仙沼市長。同じ気仙沼沿線の南三陸町長は街の復興事業で土地のかさ上げがすすみ、そこに再び線路を引けるのか現実として厳しいという。震災から4年の歳月は鉄路復旧のメドがたたない路線の自治体に温度差が広がっている。「甦れ!東北の鉄路2015」では被災各線の今を徹底取材、各線の問題点をあぶり出しながら鉄路復旧への道を探る。