日本に11種類ある泉質のうち9種類もの温泉があり、370を越える源泉をもつ、鳴子温泉郷。陸羽東線は、小牛田から、鳴子温泉郷の数々の温泉地を結びながら西に向かい、奥羽山脈をこえて、新庄に至る全長94.1kmのローカル線だ。圧巻は、深さ約100mの渓谷が続く、鳴子峡の景観。紅葉の季節には、一面赤や黄色に彩られた錦繍の中を走り抜ける。新庄から、陸羽東線のバトンを引き継ぎ、西に向かうのが、全長43.0kmの陸羽西線。俳聖・松尾芭蕉が紀行文「奥の細道」で訪ねた地をたどりながら、最上川に沿って走ることから「奥の細道最上川ライン」の愛称がつけられている。