瀬戸内と日本海を結ぶ伯備線は、全長138キロの電化路線で、急峻な中国山地を駆け抜ける特急やくもが路線の顔である。沿線には歴史的な風情に包まれた街、備中高梁や、ダイナミックな自然景観が魅力の井倉といった見所が続く。一畑薬師への参詣鉄道として敷設された一畑電車は、出雲市と松江市を結ぶ路線だが、一方で多くの参拝客を集める出雲大社への鉄道としても知られている。宍道湖の珍味を集めた七珍(しっちん)料理や、国内屈指の美しさを誇る夕日の景観など、沿線の旅の魅力を紹介する。