長崎本線の看板特急「白いかもめ」は、起点の鳥栖(とす)を出発して佐賀平野を滑るように走っていく。やがて、車窓右手には弥生時代の大遺跡群「吉野ヶ里遺跡」が広がる。古代人の暮らしに思いを馳せていると佐賀に到着。旧長崎街道沿いには歴史的は建物が続く。肥前山口で佐世保線と接続、この駅で「かもめ」は、併結してきた特急みどりを切り離す。肥前鹿島で進路を南に変えると、車窓左手に有明海が眩しく光る。青い海に「白いかもめ」が映える。入り江に沿って走ると諫早(いさはや)に到着。喜々津で長崎本線はふたつに別れ普通列車は大村湾に沿って、特急は長いトンネルに入ってそれぞれ長崎に向かう。